アンリ・ル・シダネル

1862-1939, フランスの画家。

アンリ・ル・シダネル(Henri Le Sidaner, 1862年 - 1939年)は、20世紀初頭に活躍したフランス画家。月夜、庭のテーブル、薔薇、夕暮れなど身近な題材を独特なタッチで描いた。

アンリ・ル・シダネル
マリー・デュエムの描いたシダネル
本名 Henri Eugène Augustin Le Sidaner
誕生日 (1862-08-07) 1862年8月7日
出生地 イギリス領モーリシャスポートルイス
死没年 1939年7月16日(1939-07-16)(76歳)
死没地 フランスの旗 フランス共和国ヴェルサイユ
国籍 フランスの旗 フランス
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生涯 編集

1862年にインド洋モーリシャス島ポートルイスで生まれる。1870年には家族でダンケルクに移る。その後パリに出て アレクサンドル・カバネルのアトリエで学ぶ。1882年にはエコール・デ・ボザールに入学。1年程従軍したのちに再びカバネルの下で学ぶが、方向性の違いからその元を離れる。印象派新印象派写実主義象徴主義の影響を受けながらも独自の作風を確立してゆく。1894年にサロンに初出品し、その後1900年のパリ万国博覧会にも出品した。

シダネルは生涯を通して、フランス国内の様々な都市のみならず、ロンドンニューヨークヴェネツィア等へも旅をしたり移り住んだりした。特にパリ北方の小さな村ジェルブロワを愛し、1901 年には中世の面影が残るがジェルブロワに移り住む。当時のジェルブロワは過去の宗教戦争の影響で荒れていたが、シダネルは自宅の庭を薔薇園にし、さらには村全体を薔薇で埋め尽くすことを村の人々に提案した。村の人々はシダネルに共感し、季節になると薔薇が咲き乱れるようになったジェルブロワは現在「フランスの最も美しい村」の1つに選ばれている。

シダネルはその後ヴェルサイユに移り住み、1939年に第2次世界大戦勃発の数週間前にその地で亡くなった。

1989年に行われたパリ、マルモッタン美術館での大規模な個展をはじめ、近年はヨーロッパでひんぱんに展覧会が開催されている。

また、日本においては2011年から2012年にかけてメルシャン軽井沢美術館等で初の個展が開かれた。

作品 編集

外部リンク 編集