イチリンソウ(一輪草、学名Anemone nikoensis Maxim.[1])は、キンポウゲ科イチリンソウ属多年草

イチリンソウ
自然教育園 2014年4月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : モクレン亜綱 Magnoliidae
: キンポウゲ目 Ranunculales
: キンポウゲ科 Ranunculaceae
: イチリンソウ属 Anemone
: イチリンソウ A. nikoensis
学名
Anemone nikoensis Maxim.[1]
シノニム
  • Anemonoides nikoensis (Maxim.) Holub[1]
和名
イチリンソウ(一輪草)

特徴 編集

根茎は横に這い、多肉質でところどころ紡錘状にふくらむ。匍匐枝をだし、しばしば群生する。につくは鞘状に広がった柄を持って3枚が輪生する。小葉は3出複葉で、羽状に深く裂ける。花期は4-5月、花茎の高さは20-30cmになり、直径4cmの花弁状の萼片を持つを1個、花茎の先端につける。萼片は白色でふつう5-6枚、裏面は紅色を帯びる場合がある。花弁はない。根出葉は1-2回3出複葉で、小葉は羽状に深く裂ける。

花茎の先に花を一輪咲かせることから、イチリンソウ(一輪草)という[2]

分布と生育環境 編集

本州、四国、九州に分布し、落葉広葉樹林の林床や林縁に生育する。同属のニリンソウと同じで、葉や茎は早春に地上部に出現し、初夏には枯れるスプリング・エフェメラル。煮沸して有毒成分を抜き、食用にしているニリンソウと花等が似ているが、他のキンポウゲ科の植物同様に、有毒物質を含有している。ニリンソウよりも含有量が多い為に、食用には向かない。

下位品種 編集

  • ヤエイチリンソウ Anemone nikoensis Maxim. f. plena Sugim.
  • ムラサキイチリンソウ Anemone nikoensis Maxim. f. violacea Hayashi

脚注 編集

  1. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “イチリンソウ”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2016年6月25日閲覧。
  2. ^ 『街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本』p.131

参考文献 編集

  • 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本Ⅱ離弁花類』、1982年、平凡社
  • 林弥栄編『山溪カラー名鑑 日本の野草』、1983年、山と溪谷社
  • 岩槻秀明『街でよく見かける雑草や野草がよーくわかる本』秀和システム、2006年11月5日。ISBN 4-7980-1485-0 

関連項目 編集

外部リンク 編集