イード・アル=フィトル

イスラム教のラマダーン月の終了を祝う大祭。シャウワール月1日(ヒジュラ暦第10月)の祝日、公休日。

イード・アル=フィトルアラビア語: عيد الفطرʿīd al-fiṭr,イード・アル=フィトル、実際には息継ぎせずイード(ゥ)・ル=フィトルと発音される)(英語: Eid ul-Fitr または Id-ul-Fitr,Eid al-Fitr)とは、ヒジュラ暦の第10月であるシャウワール月の1日に当たるイスラム教祝日で、ラマダーン月の終了を祝う大祭である。

伝統的なトルコの祭りに「愛して、愛されて」という意味のmahyaの光が イスタンブールにある スルタンアフメト・モスクミナレットを横切って伸びる
マレーシアのイド・アル・フィトル(Hari Raya Aidilfitri)における食事

イードはアラビア語で祝祭を意味し、フィトルは断食の終わり・斎戒の解除を意味する。

そのため、この行事は断食の終わりの象徴として行われており、ヒジュラ暦の第12月であるズー・アル=ヒッジャ(ذُو ٱلْحِجَّة, Dhu al-Hijja)の初めに行われる"Greater Eid"(アラビア語: العيد الكبير‎, al-ʿīd al-kabīr)と呼ばれるイード・アル=アドハーが4日間宴を行うのに対し、この行事は3日間宴を行うので "Smaller Eid"(アラビア語: العيد الصغيرal-ʿīd al-ṣaghīr)とも呼ばれている。

ムスリムは、ラマダーンの最後の日まで日中の断食を続け、イードの間はタクビール(Takbir)を暗唱するとクルアーンに記されている[1]

日本でいうところのハレの日に近いものであり、この日は多くの人々が新調したばかりの衣装を着て街に繰り出し[2]、子供達はお年玉に似たお小遣いを親族一同から受け取るなどする。マアムールといったデーツ餡などを詰めた焼き菓子を食すこともある[3]

脚注 編集

  1. ^ Mohammed Habib Shakir訳クルアーン2:185より
  2. ^ “中東民族衣装で支持される日本製繊維 他国製品を圧倒する人気”. サンケイビズ. (2013年12月23日). https://web.archive.org/web/20140410063243/http://www.sankeibiz.jp/business/news/131223/bsc1312230731007-n1.htm 2013年12月23日閲覧。 
  3. ^ Robertson, Amy E. (2017年4月11日). “Maamoul: An Ancient Cookie That Ushers In Easter And Eid In The Middle East” (英語). NPR. https://www.npr.org/sections/thesalt/2017/04/11/522771745/maamoul-an-ancient-cookie-that-ushers-in-easter-and-eid-in-the-middle-east 2022年1月19日閲覧。 

関連項目 編集