エトヴェシュ・ロラーンド

ハンガリーの物理学者

エトヴェシュ・ロラーンド(Eötvös Loránd [ˈøtvøʃˌlorɑ̈ːnd], 1848年7月27日 - 1919年4月8日)はハンガリー物理学者である。正式には、ヴァーシャーロシュナメーニ男爵エトヴェシュ・ロラーンド(Vásárosnaményi báró Eötvös Loránd)。日本では姓をエートヴェシュエトベシュエトベスと表記したり、名をローランドと表記しているのも見掛けるが、これはハンガリー人の氏名を英語やドイツ語風に発音した誤読である。

ヴァーシャーロシュナメーニ男爵エトヴェシュ・ロラーンド
生誕 (1848-07-27) 1848年7月27日
ハンガリー王国の旗 ハンガリー王国ブダ
死没 1919年4月8日
ハンガリーの旗 ハンガリー民主共和国ブダペスト
研究分野 物理学
主な業績 重力質量慣性質量等価性の正しさを10^-9程度の精度で検証
プロジェクト:人物伝
テンプレートを表示

業績 編集

重力質量慣性質量等価性を示したエトヴェシュの実験で知られる。1890年重力偏差計を発明した。移動体上で重力測定すると、みかけの重力加速度が静止時と異なる現象はエトヴェシュ効果(エトベス効果)と呼ばれる。気泡に働く浮力と表面張力の比である無次元量エトヴェシュ数(エトヴェス数)も、エトヴェシュの名に因んでいる。現存する大学の中ではハンガリーで最も古い国立ブダペスト大学(旧王立ハンガリー・パーズマニュ・ペーテル大学)は1950年9月15日にエトヴェシュを記念してエトヴェシュ・ロラーンド大学 (Eötvös Loránd Tudományegyetem) と改名された。

詩人で、自由主義的な政治家、エトヴェシュ・ヨージェフの息子に生まれた。ハイデルベルク大学などで学んだ後、ブダペスト大学の教授となり、さらにハンガリーの教育大臣となって半世紀にわたってハンガリーの学術を指導した。

2015年、エトヴェシュが残した研究論文がユネスコ記憶遺産に登録された[1]

脚注 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集