エレナ・オスタペンコ

ラトビア出身の女子プロテニス選手

エレナ・オスタペンコJeļena Ostapenko, 1997年6月8日 - )は、ラトビアリガ出身の女子プロテニス選手。2017年の全仏オープン女子シングルス優勝者。これまでにWTAツアーでシングルス8勝、ダブルス7勝を挙げている。身長177cm、体重68kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。WTAランキング最高位はシングルス5位、ダブルス7位。

エレナ・オスタペンコ
Jeļena Ostapenko
エレナ・オスタペンコ
基本情報
フルネーム Jeļena Ostapenko
愛称 Aļona(アロナ)[1]
国籍  ラトビア
出身地 リガ
生年月日 (1997-06-08) 1997年6月8日(26歳)
身長 177cm
体重 68kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2012年
ツアー通算 14勝
シングルス 8勝
ダブルス 7勝
生涯獲得賞金 14,583,054 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 ベスト8 (2023)
全仏 優勝(2017)
全英 ベスト4(2018)
全米 ベスト8 (2023)
優勝回数 1(仏1)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 準優勝(2024)
全仏 ベスト4(2022)
全英 ベスト4(2022)
全米 ベスト8(2019)
4大大会最高成績・混合ダブルス
全英 準優勝(2019)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 5位(2018年3月19日)
ダブルス 7位(2022年9月12日)
2019年7月8日現在

来歴 編集

5歳から母親の手ほどきでテニスを始める。ジュニア時代は2014年ウィンブルドン選手権のジュニアシングルスで優勝している。

4大大会では2015年ウィンブルドン選手権で主催者推薦により初出場し1回戦で第9シードのカルラ・スアレス・ナバロを 6–2, 6–0 で破り初戦を突破した。2015年9月のケベックシティ大会でツアー初の決勝に進出した。決勝でアニカ・ベックに 2–6, 2–6 で敗れた。

2016年2月のドーハ大会ではノーシードからプレミア5の大会の決勝に進出した。決勝ではカルラ・スアレス・ナバロに 6–1, 4–6, 4–6 で敗れツアー初優勝を逃した。

2016年全仏オープンでは第32シードになり4大大会で初めてシード選手になった。1回戦で同じ1997年生の大坂なおみと対戦し 4–6, 5–7 で敗れた。

2016年8月のリオ五輪で初めてのオリンピックに出場した。シングルス1回戦でサマンサ・ストーサーに 6-1, 3-6, 2-6 で敗れた。

2017年の全仏オープンはノーシードから快進撃を見せて初の決勝進出。決勝で第3シードのシモナ・ハレプに 4-6, 6-4, 6-3 で逆転勝利しグランドスラム初優勝を果たした。ノーシード選手の全仏オープン優勝は、女子シングルスでは史上初、ラトビア人としても男女を通して初めての4大大会シングルス優勝である[2]

ウィンブルドンでは準々決勝でビーナス・ウィリアムズに 3-6, 5-7 で敗れた。全米オープンでは3回戦でダリア・カサトキナに 3-6, 2-6 で敗れた。大会後のランキングで10位になり、トップ10入りを果たしている。2018年3月19日付けのランキングで自己最高の5位を記録している。

連覇を目指した2018年全仏オープンは1回戦でカテリナ・コズロワに 5-7, 3-6 で敗れ前年優勝者の1回戦敗退となってしまった[3]2018年ウィンブルドンではベスト4に進出し準決勝でアンゲリク・ケルバーに 3-6, 3-6 で敗れた。

WTAツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 16回 (8勝8敗) 編集

大会グレード
2020年以前 2021年以後
グランドスラム (1–0)
WTAファイナルズ (0–0)
プレミア・マンダトリー (0-1) WTA1000 (0–0)
プレミア5 (0-1)
WTAエリート・トロフィー (0-0)
プレミア (0-1) WTA500 (4-1)
インターナショナル (2-2) WTA250 (1-2)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2015年9月20日   ケベックシティ ハード (室内)   アニカ・ベック 2–6, 2–6
準優勝 2. 2016年2月27日   ドーハ ハード   カルラ・スアレス・ナバロ 6–1, 4–6, 4–6
準優勝 3. 2017年4月9日   チャールストン クレー   ダリア・カサトキナ 3–6, 1–6
優勝 1. 2017年6月10日   全仏オープン クレー   シモナ・ハレプ 4–6, 6–4, 6–3
優勝 2. 2017年9月24日   ソウル ハード   ベアトリス・アダッド・マイア 6–7(5-7), 6–1, 6–4
準優勝 4. 2018年3月31日   マイアミ ハード   スローン・スティーブンス 6–7(5-7), 1–6
準優勝 5. 2019年10月13日   リンツ ハード (室内)   コリ・ガウフ 3-6, 6-1, 2-6
優勝 3. 2019年10月20日   ルクセンブルク ハード (室内)   ユリア・ゲルゲス 6-4, 6-1
優勝 4. 2021年7月26日   イーストボーン   アネット・コンタベイト 6-3, 6-3
準優勝 6. 2021年9月19日   ルクセンブルク ハード (室内)   クララ・タウソン英語版 3-6, 6-4, 4-6
優勝 5. 2022年2月20日   ドバイ ハード   ベロニカ・クデルメトワ英語版 6-0, 6-4
準優勝 7. 2022年7月26日   イーストボーン   ペトラ・クビトバ 3-6, 2-6
準優勝 8. 2022年9月25日   ソウル ハード   エカテリーナ・アレクサンドロワ 6-7(4-7), 0-6
優勝 6. 2023年6月25日   バーミンガム   バルボラ・クレイチコバ 7–6(10–8), 6–4
優勝 7. 2024年1月13日   アデレード国際 ハード   ダリア・カサトキナ 6-3, 6-2
優勝 8. 2024年2月4日   リンツ ハード(室内)   エカテリーナ・アレクサンドロワ 6-2, 6-3

ダブルス: 15回 (7勝8敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2017年2月5日   サンクトペテルブルク ハード
(室内)
  アリシア・ロソルスカ   ダリア・ユラク
  クセーニャ・クノル
3–6, 6–2, [10–5]
優勝 2. 2017年4月30日   シュトゥットガルト クレー   ラケル・アタウォ   アビゲイル・スピアーズ
  カタリナ・スレボトニク
6–4, 6–4
優勝 3. 2018年2月18日   ドーハ ハード   ガブリエラ・ダブロウスキー   アンドレヤ・クレパーチ
  マリア・ホセ・マルティネス・サンチェス
6–3, 6–3
準優勝 1. 2019年7月28日   リガ クレー   ガリナ・ボズコボワ   シャロン・フィッチマン
  ニナ・ストヤノビッチ
6-2, 6-7(1-7), [6-10]
準優勝 2. 2019年10月6日   北京 ハード   ダヤナ・ヤストレムスカ   ソフィア・ケニン
  ベサニー・マテック=サンズ
3-6, 7-6(7-5), [7-10]
準優勝 3. 2020年2月25日   ドーハ ハード   ガブリエラ・ダブロウスキー   謝淑薇
  バルボラ・ストリコバ
2-6, 7-5, [2-10]
準優勝 4. 2020年3月5日   ドーハ ハード   モニカ・ニクレスク   ニコール・メリカー
  デミ・シュールス
2-6, 6-2, [8-10]
優勝 4. 2021年10月23日   モスクワ ハード(室内)   カテリナ・シニャコバ   ナディラ・キチェノク
  ラルカ・オラル
6-2, 4-6, [10-8]
準優勝 5. 2022年2月20日   ドバイ ハード   リュドミラ・キチェノク   ベロニカ・クデルメトワ
  エリーズ・メルテンス
1-6, 3-6
優勝 5. 2022年6月19日   バーミンガム   リュドミラ・キチェノク   エリーズ・メルテンス
  張帥
不戦勝
準優勝 6. 2022年6月25日   イーストボーン   リュドミラ・キチェノク   アレクサンドラ・クルニッチ
  マグダ・リネッテ
不戦敗
優勝 6. 2022年8月21日   シンシナティ ハード   リュドミラ・キチェノク   ニコール・メリカー
  エレン・ペレス
7-6(7-5), 6-3
準優勝 7. 2023年2月18日   ドーハ ハード   リュドミラ・キチェノク   コリ・ガウフ
  ジェシカ・ペグラ
4-6, 6-2, [7-10]
優勝 7. 2024年1月6日   ブリスベン ハード   リュドミラ・キチェノク   グリート・ミネン
  ヘザー・ワトソン
7-5, 6-2
準優勝 8. 2024年1月28日   全豪オープン ハード   リュドミラ・キチェノク   謝淑薇
  エリーズ・メルテンス
1-6, 5-7

4大大会優勝 編集

大会 対戦相手 試合結果
2017年 全仏オープン   シモナ・ハレプ 4–6, 6–4, 6–3

4大大会シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 通算成績
全豪オープン A 1R 3R 3R 1R 2R 1R 3R QF 11-8
全仏オープン LQ 1R W 1R 1R 3R 1R 2R 2R 11-7
ウィンブルドン 2R 1R QF SF 1R NH 3R 4R 2R 16-8
全米オープン 2R 1R 3R 3R 3R A A 3R QF 11-7

脚注 編集

外部リンク 編集

受賞
先代
  ジョアンナ・コンタ
WTA最も上達した選手賞
2017
次代
  キキ・ベルテンス