ケイシー・リー・ローレンスCasey Lee Lawrence, 1987年10月28日 - )は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州アダムズ郡マクシェリーズタウン英語版出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBセントルイス・カージナルス所属。

ケイシー・ローレンス
Casey Lawrence
セントルイス・カージナルス #72
広島東洋カープ時代
(2019年5月25日、マツダスタジアム)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ペンシルベニア州アダムズ郡マクシェリーズタウン英語版
生年月日 (1987-10-28) 1987年10月28日(36歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
170 lb =約77.1 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2010年 アマチュアFA
初出場 MLB / 2017年4月8日
NPB / 2019年7月3日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴 編集

プロ入りとブルージェイズ時代 編集

2010年トロント・ブルージェイズと契約してプロ入り[1]。契約後、傘下のA-級オーバーン・ダブルデイズでプロデビュー[2]。A級ランシング・ラグナッツでもプレーし、2球団合計で16試合(先発13試合)に登板して7勝2敗、防御率2.33、61奪三振を記録した[2]

2011年はA級ランシングとA+級ダニーデン・ブルージェイズでプレーし、2球団合計で26試合(先発25試合)に登板して14勝9敗、防御率3.04、111奪三振を記録した[2]

2012年はA+級ダニーデンとAA級ニューハンプシャー・フィッシャーキャッツでプレーし、2球団合計で27試合(先発24試合)に登板して9勝7敗、防御率3.87、96奪三振を記録した[2]

2013年はA+級ダニーデン、AA級ニューハンプシャー、AAA級バッファロー・バイソンズでプレーし、3球団合計で19試合(先発18試合)に登板して4勝7敗、防御率4.53、63奪三振を記録した[2]

2014年はAA級ニューハンプシャーでプレーし、26試合(先発22試合)に登板して9勝9敗、防御率3.69、93奪三振を記録した[2]

2015年はAA級ニューハンプシャーとAAA級バッファローでプレーし、2球団合計で27試合に先発登板して12勝14敗、防御率4.56、97奪三振を記録した[2]

2016年もAA級ニューハンプシャーとAAA級バッファローでプレーし、2球団合計で28試合に先発登板して8勝12敗、防御率4.17、108奪三振を記録した[2]

2017年は開幕をAAA級バッファローで迎え、4月8日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[3]。同日のタンパベイ・レイズ戦でメジャーデビュー。5月8日にDFAとなった[4]

マリナーズ時代 編集

 
マリナーズ時代(2017年8月29日)

2017年5月11日にウェイバー公示を経てシアトル・マリナーズへ移籍した[5]。8月15日にアンドリュー・アルバースサム・ガビグリオのメジャー昇格に伴い、チアゴ・ビエイラと共にオプションで傘下のAAA級タコマ・レイニアーズに降格した[6]。この年メジャーでは2球団合計で27試合(先発2試合)に登板して2勝3敗、防御率6.34、52奪三振を記録した。オフの10月31日に40人枠を外れる形でAAA級タコマへ配属された[1]後、7日にFAとなった[7]

2018年1月16日にマリナーズとマイナー契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[1]。3月28日にメジャー契約を結び、アクティブ・ロースター入りした[1]

広島時代 編集

2018年12月4日に広島東洋カープと契約を結んだ[8]

2019年のシーズン開幕直前に祖父の葬儀に参列するため一時帰国した[9]。再来日後は2軍での調整が続いていたが、7月3日の東京ヤクルトスワローズ13回戦にNPB初登板・初先発を果たした[10]。しかし、村上宗隆に満塁ホームランを浴びるなど5回6失点の内容で敗戦投手となった[11]。結局一軍登板はこの1試合のみに留まった。11月5日に球団から来季の契約を結ばないことを通告された[12]

独立リーグ時代 編集

2021年3月30日、アトランティックリーグヨーク・レボリューションと契約を結んだ[13]

ブルージェイズ復帰 編集

2021年5月19日、トロント・ブルージェイズとマイナー契約を結び、AAA級バッファロー・バイソンズに配属された[1]

2022年5月4日にメジャー昇格し[14]、翌5日のクリーブランド・ガーディアンズ戦で4年ぶりのMLB登板を果たした。オフに新たにブルージェイズとマイナー契約を結び直したが、2023年7月17日にオプトアウトを選択し、FAとなった[15]

カージナルス時代 編集

2023年7月20日にセントルイス・カージナルスとマイナー契約を結んだ[16]。8月15日に負傷者リスト入りしたスティーブン・マッツと入れ替わり、アクティブ・ロースター入りした[17]

選手としての特徴・人物 編集

投球フォームはスリークォーターで、左足を大きくインステップし、柔らかいしなりを使って投げ込む[18]。制球力の高い技巧派投手で[19]、奪三振が少なく打たせて取る投球が身上[20]。持ち球はシンカーのように変化するツーシーム[21][22]スライダーカーブチェンジアップと多彩に操る[18][23]

愛称は英語で小枝を意味する「ツイッグ[24]

日本では一蘭豚骨ラーメン森永製菓ハイチュウを気に入っていた[25][24]

詳細情報 編集

年度別投手成績 編集





















































W
H
I
P
2017 TOR 4 2 0 0 0 0 3 0 0 .000 72 13.1 21 2 11 3 0 7 0 0 14 13 8.78 2.40
SEA 23 0 0 0 0 2 0 0 0 1.000 192 42.0 56 9 14 1 1 45 1 0 27 26 5.57 1.67
'17計 27 2 0 0 0 2 3 0 0 .400 264 55.1 77 11 25 4 1 52 1 0 41 39 6.34 1.84
2018 11 0 0 0 0 1 0 0 0 1.000 106 23.1 28 2 10 1 2 14 1 0 19 19 7.33 1.63
2019 広島 1 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 23 5.0 4 1 4 1 0 3 0 0 6 6 10.80 1.60
MLB:2年 38 2 0 0 0 3 3 0 0 .500 370 78.2 105 13 35 5 3 66 2 0 60 58 6.64 1.78
NPB:1年 1 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 23 5.0 4 1 4 1 0 3 0 0 6 6 10.80 1.60
  • 2020年度シーズン終了時

記録 編集

NPB投手記録
NPB打撃記録
  • 初打席:2019年7月3日、対東京ヤクルトスワローズ13回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)、2回裏に寺原隼人から空振り三振

背番号 編集

  • 59(2017年 - 同年途中)
  • 61(2017年途中 - 2018年)
  • 70(2019年)
  • 62(2022年)
  • 72(2023年 - )

脚注 編集

  1. ^ a b c d e MLB公式プロフィール参照。2021年6月30日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h Baseball-Reference 参照。2018年4月10日閲覧。
  3. ^ Blue Jays recall pitcher Casey Lawrence, option Leone” (英語). Sportsnet (2017年4月8日). 2017年6月2日閲覧。
  4. ^ Jeff Todd (2017年5月8日). “Blue Jays Place Russell Martin On 10-Day DL, Designate Casey Lawrence” (英語). MLB Trade Rumors. 2017年6月2日閲覧。
  5. ^ Jeff Todd (2017年5月11日). “Mariners Claim Casey Lawrence” (英語). MLB Trade Rumors. 2017年6月2日閲覧。
  6. ^ Greg Johns (2017年8月15日). “Busy Mariners select Albers, recall Gaviglio” (英語). MLB.com. 2018年1月18日閲覧。
  7. ^ Matt Eddy (2017年11月7日). “Minor League Free Agents 2017” (英語). Baseball America. 2017年11月18日閲覧。
  8. ^ ケーシー・ローレンス選手、選手契約合意!
  9. ^ 広島がローテ大幅再編か 先発ローレンス葬儀で帰国”. 日刊スポーツ (2019年3月24日). 2019年7月4日閲覧。
  10. ^ 【広島】ローレンスが7月3日のヤクルト戦で来日初登板か 遠藤は中継ぎ起用継続へ”. スポーツ報知 (2019年6月29日). 2019年7月4日閲覧。
  11. ^ 広島ローレンス「説明できない」押し出し…満塁被弾”. 日刊スポーツ (2019年7月3日). 2019年12月14日閲覧。
  12. ^ レグナルト、ヘルウェグ、ローレンス、サンタナと来季契約せず”. デイリースポーツ (2019年11月5日). 2019年12月14日閲覧。
  13. ^ MARCH SIGNS OUT LIKE A LION”. York Revolution (2021年3月30日). 2021年4月13日閲覧。
  14. ^ “加藤豪将、元広島右腕に代わってメジャー枠外れる ブ軍残留し再昇格目指す見込み”. デイリースポーツ. (2022年5月5日). https://www.daily.co.jp/mlb/2022/05/05/0015275167.shtml 2022年5月6日閲覧。 
  15. ^ Casey Lawrence: Opts out of minors deal” (英語). cbssports.com (2023年7月18日). 2023年8月18日閲覧。
  16. ^ Cardinals' Casey Lawrence: Inks MiLB deal with Cards” (英語). cbssports.com (2023年7月20日). 2023年8月18日閲覧。
  17. ^ Cardinals' Casey Lawrence: Selected to MLB roster” (英語). cbssports.com (2023年8月15日). 2023年8月18日閲覧。
  18. ^ a b バリントン再来!広島新助っ人ローレンス類似点多し - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年5月5日閲覧。
  19. ^ 広島新外国人ローレンス発表「エキサイティング」 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年5月5日閲覧。
  20. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2019年2月10日). “広島の新外国人・ローレンスとレグナルト、来日初のシートに登板”. サンスポ. 2022年5月5日閲覧。
  21. ^ 広島の新助っ人ローレンスはどんな投手? 奪三振少ないが、四球も少ない”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2018年12月10日). 2022年5月5日閲覧。
  22. ^ 【広島】新助っ投ローレンス、バット粉砕&スシに「オーマイゴッド!」”. スポーツ報知 (2019年2月5日). 2022年5月5日閲覧。
  23. ^ 広島ローレンス、レグナルト会見「日本一に貢献を」 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年5月5日閲覧。
  24. ^ a b 【広島】新助っ投ローレンス「小枝」だけど「ハイチュウ」大好き”. スポーツ報知 (2019年1月26日). 2022年5月5日閲覧。
  25. ^ 広島新助っ人ローレンス、人気ラーメンに舌鼓 完食写真公開、日本語で「おいしい」”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2019年1月27日). 2022年5月5日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集