コタンタン半島

フランスの半島

コタンタン半島(コタンタンはんとう、: Péninsule du Cotentin)は、フランス北西部にある半島日本ではノルマンディー半島とも呼ばれる[1]。北はイギリス海峡に臨み、西にサン=マロ湾フランス語版およびチャンネル諸島ショゼー諸島がある。半島は南東から北西へ伸び、長さは約100km。第二次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦では、東岸が連合国軍の上陸地となった。半島ほぼ全域がノルマンディー地域圏マンシュ県に属している。主要都市として北岸にシェルブール=アン=コタンタンが位置する。

コタンタン半島

東側基部のベッサンフランス語版地域とヴェ湾フランス語版一帯にはフランスで最大規模の泥炭地があり、ハシボソヨシキリ英語版などの様々な水鳥スズメ目の鳥類が生息している。1991年にラムサール条約登録地となった[2]

主産業は原子力産業であり、発電所の他にラ・アーグ再処理工場を有して雇用を生み出している。コタンタン半島で働く民間企業従業員の3分の1が同工場やフランス電力(EDF)など原子力発電関連である[3]

文化面においては、ノルマン語が根強く残っている地方であり、画家ジャン=フランソワ・ミレー詩人ジャック・プレヴェール等がこの半島の出身者である。また、哲学者アンリ・ベルクソンも少年期をここで過ごした。

脚注 編集

  1. ^ ノルマンディー半島とは”. コトバンク. 日本大百科全書(ニッポニカ). 2021年8月9日閲覧。
  2. ^ Marais du Cotentin et du Bessin, Baie des Veys | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (1991年4月8日). 2023年7月20日閲覧。
  3. ^ 原発事故10年】(5)仏「原発村」の斜陽 MOX燃料生産3割減毎日新聞』朝刊2021年3月29日1面(2021年3月31日閲覧)