コーレル

カナダのソフトウェア販売企業

コーレル・コーポレーション (Corel Corporation) は、カナダオタワに本社を置くソフトウェア会社。ソフトウェア関連企業として、大規模なメーカーの一つである。

コーレル コーポレーション
Corel Corporation
コーレルの本社
種類 株式会社
略称 Corel(コーレル)
本社所在地 カナダの旗 カナダ
K1Z 8R7
オタワ オンタリオ カーリングアベニュー1600
設立 1985年 (39年前) (1985)
業種 情報・通信業
事業内容 デザイン、イメージングおよびパブリッシング用ソフトウェアの提供
代表者 パトリック・ニコルズ最高経営責任者
売上高 増加 268.2 million USD (2008)[1]
従業員数 < 500 (2015)
主要株主 コールバーグ・クラビス・ロバーツ
主要子会社 Ulead,InterVideo,Winzip,Roxio
関係する人物

マイケル・コープランド

James Baillie (Chairman)[2]
Patrick Nichols (CEO)[3]
Brad Jewett (CFO)
Chris Carsen (CLO)
外部リンク www.corel.com
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コーレル株式会社
Corel Japan Ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 コーレル
本社所在地 日本の旗 日本
東京都港区新橋4-21-3
新橋東急ビル2階
設立 2004年12月1日
業種 情報・通信業
事業内容 コンピューターソフトウエアの開発、販売、及び保守に関する業務
企業・官公庁・教育機関へのソフトウエアライセンスの販売
代表者 堺和夫(会長
資本金 4億7,500万円
従業員数 9人
外部リンク http://www.corel.com/jp/
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沿革 編集

コーレル・コーポレーションは、1985年、マイケル・コープランドによって設立された。コープランドは当初、コーレルを研究所として運営するつもりであった。実際、社名の "Corel" とはコープランド・リサーチ・ラボラトリー(Cowpland Research Laboratory)の略語である。

コーレルは、1990年代のハイテクブームの追い風を受け、ソフトウェア製品「CorelDRAW」の開発・販売会社として大きな成功を収め、一時はカナダ国内で最も大きなソフトウェア会社となった。コーレルは初期に投資した株主に莫大な富を与えたが、成長は長く続かず、1996年、ノベル社のワープロソフト「WordPerfect」を手に入れたことを契機に、マイクロソフト社との競争になり、結果的にその競争に敗れ、コーレルは多くの従業員をレイオフ(一時解雇)せざるをえなくなった。また、コープランドはオンタリオ州証券取引委員会によって査察を受け、同委員会の監視下に入った。

WordPerfect 獲得に関して、コープランドは、 WordPerfect を「(Microsoft Wordコカコーラに見立て)コカコーラに対するペプシのような存在」と信じていた。これは古典的な市場観ではあるが、根本的に誤った認識であり、コープランドのソフトウェア業界の専門知識の欠如を示しているといえる。というのも、ソフトウェアプログラムは食料品とは異なり、互換性を維持することが最も重要であり、綿密な対抗策を練らない限りソフトウェア競争に困難がつきまとうからである。仮に WordPerfect に明確な利点や優位点があったとしても、 Word ユーザーに対して、ソフトウェアの乗り換えを訴えていかねばならず、新規ユーザーは既存ソフトとの互換性を求めてくる。

マイクロソフトは新規出荷のパソコンに Word をバンドルするという強硬手段を決行、それを止められなかった結果、当時相対的に高かったといえる WordPerfect のシェアは徐々に低下していったため、 WordPerfect のバンドルを望む顧客の主張をきちんと確かめることも難しくなった。

その後もPainter(Fractal Design)、PaintShop Pro(Jasc Softaware)、WinZip(Winzip)、VideoStudio(Ulead)、WinDVD(InterVideo)、Pinnacle Studio(Avid)など、多方面の有名なソフトを手に入れることにより増強を図っている。

年表 編集

訴訟 編集

WordPerfect の元開発会社であるノベルは、2004年11月、マイクロソフトを独占禁止法違反でユタ州連邦地方裁判所に提訴している。ノベルの主張は、同社が「WordPerfect」「Quattro Pro」を所有していた期間に、マイクロソフトがオフィス向けアプリケーション市場の競争を排除する行為によってノベルに損害を与えたというもの。シェアが当時50%あったものが、コーレル売却時には10%になっていた。

2008年3月17日、米最高裁は、Microsoftの上訴を棄却した。Microsoftを提訴する資格があると判断した下級裁判所の裁定がそのまま効力を持つことになる。

2016年1月4日、Microsoftは、Microsoft Officeに搭載されている「リボン」(拡大縮小のスライダーデザイン)を許諾を得ず「Corel Home Office」に使用したとして同社を訴えた。またCorelは2015年7月に「Officeに搭載されている Live Prevew機能はCorelのRealTimeプレビューの特許を侵害している」としてMicrosoftを訴えている。遡るとQuattro Pro(当時はボーランド社)がはじめて採用したSheetをタブで切り替えるユーザーインターフェイスをExcelが真似た時のように訴訟合戦が今なお続いている。

日本法人 編集

かつて日本での販売は、イーフロンティアメディア・ビジョンなどが代理として行っていた。 2005年1月、東京都港区虎ノ門に、下村慶一を社長として、完全子会社の日本法人が設立される。

それまでの企業体制は、ハードウェア会社へソフトウェアバンドルを許可・依頼することはほとんどなかったが、日本市場においては、Wacom製品に Painter Essentials が。国内製のパソコンにはWinDVDVideoStudioDigital StudioPaint Shop Proなどがプレインストールされることも増えた。

2012年10月14日のPaintshopPro発売から2015年VideoStudioX8の発売まで、日本での販売・サポートはイーフロンティアに委託されていた。 2015年のVideoStudio X8発売から再びコーレルからの発売となっている。

一時期からCorelのWebサイトは、Corel.com/jp/とCorel SSBBが共存していたが、2019年5月にSSBBが廃止されることとなり、Corel.com/jp/ に一本化された。

製品 編集

現行製品 編集

DTP 編集

テクニカルイラスト、CAD 編集

CGイラスト、写真編集 編集

動画編集・変換・オーサリング 編集

動画再生 編集

データライティング 、マルチメディアスイート 編集

圧縮・解凍 編集

オフィス 編集

業務効率化 編集

ビジネス 編集

  • iGrafx
    • iGrafx FlowCharter
    • iGrafx Process
    • iGrafx Process for Six Sigma
    • iGrafx Process Central
    • iGrafx for Enterprise Modeling
    • iGrafx for SAP
    • iGrafx IDEF0

※IGrafxの日本国内での販売、サポートは2005年以降サン ・プラニング・システムズが行っている。[8]

旧製品 編集

日本未発売のものも含む。

脚注 編集

外部リンク 編集