シカゴ市長(英語:Mayor of Chicago)は、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ市の市長である。シカゴ市議会の助言と同意を得て各部門の局長などを任命する。

シカゴ市長
Mayor of Chicago
シカゴ市旗
現職者
ブランドン・ジョンソン英語版

就任日 2023年5月15日
任期4年間(任期制限無し)
初代就任ウィリアム・バトラー・オグデン
創設1837年
ウェブサイトOffice of the Mayor

選挙 編集

4年ごとの2月の最終火曜日に一般投票によって選出される。投票の50パーセント以上を得た候補者がいない場合、決選投票は4月の第1火曜日に実施される。選挙は無党派的に開催されており、市長の任期制限の無い都市としてはアメリカ最大である。

歴史 編集

初代市長はウィリアム・バトラー・オグデンである。なお以下の2組は親子で市長を務めた。

  • カーター・ハリソン・シニアとカーター・ハリソン・ジュニア
  • リチャード・J・デイリーとリチャード・M・デイリー

初のシカゴ生まれの市長

  • カーター・ハリソン・ジュニア

女性で初めての市長

  • ジェーン・バーン

黒人で初めての市長

  • ハロルド・ワシントン

なお暫定市長のデイヴィッド・デュヴァル・オアーが最短任期の市長である。リチャード・M・デイリーは1989年の選出以来6期も市長を務め、2010年9月に7期目の出馬を行わないと発表した。2010年12月26日にデイリーは父親を抜いて最長任期の市長となった[1]

市長の一覧 編集

# 画像 名前 在職期間 政党 備考
1   ウィリアム・バトラー・オグデン 1837年 - 1838年 民主党
2   バックナー・スティス・モリス 1838年 - 1839年 ホイッグ党
3   ベンジャミン・ライト・レイモンド 1839年 - 1840年 ホイッグ党
4   アレクサンダー・ロイド 1840年 - 1841年 民主党
5   フランシス・コーンウォール・シャーマン 1841年 - 1842年 民主党
6   ベンジャミン・ライト・レイモンド (2期目) 1842年 - 1843年 ホイッグ党
7   オーガスタス・ギャレット 1843年 - 1844年 民主党
8   アルソン・シャーマン 1844年 - 1845年 Independent Democrat
9   オーガスタス・ギャレット (2期目) 1845年 - 1846年 民主党
10   ジョン・パットナム・チェイピン 1846年 - 1847年 ホイッグ党
11   ジェームズ・カーティス 1847年 - 1848年 民主党
12   ジェームズ・ハッチンソン・ウッドワース 1848年 - 1850年 Independent Democrat
13   ジェームズ・カーティス (2期目) 1850年 - 1851年 民主党
14   ウォルター・S・ガーニー 1851年 - 1853 民主党
15   チャールズ・マクニール・グレイ 1853年 - 1854年 民主党
16   アイザック・ローレンス・ミリケン 1854年 - 1855年 民主党
17   レヴィ・デイ・ブーン 1855年 - 1856年 American Party
18   トーマス・ダイアー 1856年 - 1857年 民主党
19   ジョン・ウェントワース 1857年 - 1858年 共和党
20 ジョン・チャールズ・ヘインズ 1858年 - 1860年 民主党
21   ジョン・ウェントワース (2期目) 1860年 - 1861年 共和党
22   ジュリアン・シドニー・ラムゼイ 1861年 - 1862年 共和党
23   フランシス・コーンウォール・シャーマン 1862年 - 1865年 民主党
24   ジョン・ブレイク・ライス 1865年 - 1869年 共和党
25   ロズウェル・B・メイソン 1869年 - 1871年 市民党 任期中にシカゴ大火発生。
26   ジョゼフ・メディル 1871年 - 1873年 Fireproof カナダ生まれ。
27   ハーヴィー・ドゥーリトル・コルヴィン 1873年 - 1875年 人民党
28   モンロー・ヒース 1876年 - 1879 共和党
29   カーター・ハリソン・シニア 1879年 - 1887年 民主党 カーター・ハリソン・ジュニア英語版の父
30   ジョン・A・ロシュ 1887年 - 1889年 共和党
31 デウィット・クリントン・クリージャー 1889年 - 1891年 民主党
32   ヘンステッド・ウォッシュバーン 1891年4月27日 - 1893年4月17日 共和党
33   カーター・ハリソン・シニア (2期目) 1893 民主党
34   ジョージ・ベル・スウィフト 1893年 共和党 市長代理
35 ジョン・パトリック・ホプキンス 1893年 - 1895年 民主党
36   ジョージ・ベル・スウィフト (2期目) 1895年 - 1897年 共和党
37   カーター・ハリソン・ジュニア 1897年 - 1905年 民主党 初のシカゴ生まれ。カーター・ハリソン・シニアの息子。
38   エドワード・フィッツシモンズ・ダン 1905年 - 1907年 民主党
39   フレッド・A・ブッセ 1907年 - 1911年 共和党
40   カーター・ハリソン・ジュニア (2期目) 1911年 - 1915年 民主党
41   ウィリアム・ヘイル・トンプソン 1915年 - 1923年 共和党
42   ウィリアム・エメット・デヴァー 1923年 - 1927年 民主党
43   ウィリアム・ヘイル・トンプソン (2期目) 1927年 - 1931年 共和党
44   アントン・サーマク 1931年 - 1933年 民主党 在職中に暗殺された。オーストリア=ハンガリー帝国クラドノ生まれ。
45 フランク・J・コアー 1933年 民主党 32日間の代理市長。
46   エドワード・ジョゼフ・ケリー 1933年 - 1947年 民主党
47 マーティン・H・ケネリー 1947年 - 1955年 民主党
48   リチャード・J・デイリー 1955年 - 1976年 民主党 在職中に死去。リチャード・M・デイリーの父。
49 マイケル・アンソニー・ビランディック 1976年 - 1979年 民主党
50   ジェーン・マーガレット・バーン 1979年 - 1983年 民主党 初の女性市長
51   ハロルド・ワシントン 1983年 - 1987年 民主党 在職中に死去。初のアフリカ系アメリカ人
52 デイヴィッド・デュヴァル・オアー 1987年 民主党 8日間の暫定市長
53 ユージン・ソーヤー 1987年 - 1989年 民主党 ハロルド・ワシントンの残りの任期を務める者として、市議会によって選出された。
54   リチャード・M・デイリー 1989年 - 2011年 民主党 最長在職記録保持者。リチャード・J・デイリーの息子。
55   ラーム・エマニュエル 2011年 - 2019年 民主党 初のユダヤ系アメリカ人
56   ロリ・ライトフット英語版 2019年 - 2023年5月15日 民主党 2023年市長選挙英語版で落選、現職の落選は40年ぶり[2]
57   ブランドン・ジョンソン英語版 2023年5月15日 - 現職 民主党

出典 編集

参考文献 編集

外部リンク 編集