ポマトラム(学名:genus Pomatrum)[1]、旧学名シダズーン(Xidazoon)は、古生代カンブリア紀に生息していた古虫動物澄江動物群の一つ。全長は約10センチメートル。 P. ventralis 1種によって構成されている。

ポマトラム
生息年代: 525.0 Ma
ポマトラム
ポマトラム(復元図)
保全状況評価
絶滅(化石
地質時代
カンブリア紀
分類
: 動物界 Animalia
亜界 : 真正後生動物亜界 Eumetazoa
階級なし : 左右相称動物 Bilateria
上門 : ?新口動物上門 Deuterostomia
: ?古虫動物門 Vetulicolia
: ? 古虫動物綱 Vetulicolida
: ? 古虫動物目 Vetulicolata
: ディダゾーンDidazoonidae
Shu & Han, 2001
: ポマトラム属 Pomatrum
学名
genus Pomatrum
Luo and Hu, in Luo et al., 1999
シノニム

Xidazoon stephanus
Shu, Conway Morris & Zhang, 1999

化石 編集

中国雲南省玉渓市澂江県発見され、1999年3月に記載[1]。同年8月、舒徳干(Shu Degan)[2]らによってシダズーン属が記載された。

は二つの構造に分かれている。体の前方(部)にはのような5つの構造を持つ。体の後方(部)は魚類の鰭のようだが、7つの体節に分かれている。頭部は脊索動物に近く、尾部は節足動物に近い姿をしている。

名称 編集

2002年の研究において、ポマトラムとシダズーンの形態にはほぼ差がなく、二属はシノニムの関係にあるという可能性が指摘された[1]。舒は2005年に後体の構造が異なるとして、二属を別属として扱ったが、ポマトラムのホロタイプ標本では後体の構造が不明瞭であり、区別することはできないとされている[1]。命名はポマトラムの方が早く、二属がシノニムである場合、ポマトラムが学名として優先される[1]

旧属名Xidazoon中国語、「西大虫」(ピンイン:xī dà chóng)に由来する。模式種の種小名stephanusの由来は(ギリシャ語由来の)ラテン語のステファヌス(Stēphanus)[3]で「戴冠した」という意。

シダズーンは英語読みで、ラテン語読みにするとクシダゾーンだが、使われることは稀である。

脚注 編集

  1. ^ a b c d e Aldridge, Richard J.; Xian-Guang, Hou; Siveter, David J.; Siveter, Derek J.; Gabbott, Sarah E. (2007). “The Systematics and Phylogenetic Relationships of Vetulicolians” (英語). Palaeontology 50 (1): 131–168. doi:10.1111/j.1475-4983.2006.00606.x. ISSN 1475-4983. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1475-4983.2006.00606.x. 
  2. ^ 中国、西北大学en)の古生物学者
  3. ^ :stéphanos()が語源

関連項目 編集