シナモンロール: cinnamon roll)は、シナモンの風味が特徴的な菓子パンで、イースト入りのパン生地を大きめの長方形に伸ばし、表面にバターを薄く塗り、シナモン砂糖をまんべんなくふりかけ、ロール状に巻き(レーズンを中に巻き込む場合も)、それを一人前ごとに輪切りにし、切り口を上にしてオーブンで焼いたものである。英語ではシナモンバン(cinnamon bun)やシナモンスワール(cinnamon swirl)とも呼ばれている。

スウェーデンのカネルブッレ

北欧中欧北アメリカで浸透しているペストリー小麦粉を練った菓子)の一種である。スウェーデンで発明されたと考えられている。

焼き上がったものにアイシングと呼ばれる砂糖衣粉砂糖と水だけで作られるものが一般的だが、バターや牛乳卵白クリームチーズなどを加えたり、香料着色料を用いる場合もある)や、砂糖シロップ、北欧で一般的なニブシュガーという胡麻粒状の砂糖、フロストシュガーなどをトッピングすることもある。

シナモンロールの大きさは店によって様々であるが、小さいものは直径5センチ程、大きいものは直径10センチ程である。一番大きいものはフィンランドコルヴァプースティ英語版で、直径20センチ、重さは200グラムにもなる。その他、スウェーデンカネルブッレ英語版ドイツシュネッケン英語版が有名。シナモンロールを主力商品とするチェーンストアもあり、米国シナボンカナダシンゼオ英語版などがある。

日本での受容 編集

日本においては、1990年代後半頃から一部のカフェ洋菓子屋に姿を現すようになり、徐々に普及した[1]

日本においては、1999年にシナボンの1号店が東京都・吉祥寺に出店し、行列をなすなどブームとなった。一方、この時点から「甘すぎる」という指摘もあり、フードライターの笹木理恵もこれに理解を示し、「日本で人気となるスイーツは、味だけではなく、ファッション的な要素(米国文化への憧れ)が大きいことを象徴したブームだったと言えます。」と分析している。[2]

現在ではポピュラーな洋菓子の仲間入りを果たし、至る所で販売されている。

ギャラリー 編集

シナモンロールができるまでの様子

脚注 編集

  1. ^ 第3次「タピオカ」ブームまでの平成スイーツ30年史を振り返る”. FRIDAYデジタル (2019年9月8日). 2024年2月4日閲覧。
  2. ^ 笹木理恵 (2019年2月10日). “平成スイーツ史「完全保存版」、流行語とともに30年を振り返る!”. アーバン ライフ メトロ. 2024年2月4日閲覧。

関連項目 編集