シルヴァー・レイルズ

『シルヴァー・レイルズ』（Silver Rails）は、イギリスのミュージシャン、ジャック・ブルースが2014年3月に発表したスタジオ・アルバム。ブルースは2014年10月25日に71歳で死去しており、結果的に最後のアルバムとなった。

『シルヴァー・レイルズ』
ジャック・ブルース の スタジオ・アルバム
リリース	2014年3月25日
録音	アビー・ロード・スタジオ
ジャンル	ロック、ジャズ・ロック、ブルースロック
時間	47分36秒
レーベル	Esoteric Antenna
プロデュース	ロブ・キャス
専門評論家によるレビュー
AllMusic link All About Jazz link
チャート最高順位
97位（ドイツ）
ジャック・ブルース アルバム 年表
キャン・ユー・フォロー〜ジャック・ブルース・アンソロジー (2008年) シルヴァー・レイルズ (2014年)

背景

ジョン・メデスキとシンディ・ブラックマン・サンタナは、本作に先がけてトニー・ウィリアムス・ライフタイムのトリビュート・バンド「スペクトラム・ロード」でもブルースと共演している。「ラスティ・レディ」は、ブルース自身の説明によればクリーム時代の曲「政治家」の現代版と言える曲で、歌詞はマーガレット・サッチャーを題材としている。「キープ・イット・ダウン」は1974年のアルバム『アウト・オブ・ザ・ストーム』、「ノー・サレンダー」は1989年のアルバム『クエスチョン・オブ・タイム』からの曲の再録音で、本作ではいずれもバーニー・マースデンがギターを担当した。

イギリス及びヨーロッパでは、28分に及ぶメイキング映像を収録したDVD付きのデラックス・エディション盤も発売された。

評価

Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「音楽的には極めて多様で、1969年の『ソングス・フォー・ア・テイラー』とは精神的な意味で遠い親戚と言える」と評している。また、Phillip WooleverはAll About Jazzのレビューで5点満点中4.5点を付け「5曲において、ジョン・メデスキの壮大なハモンドが特徴的な閃きをもたらしている」「ちょっとした失策もあるとはいえ、『シルヴァー・レイルズ』は確かにブルースの最高傑作の一つであり、恐らく、ここ何年かでは最上の作品と言えよう」と評している。

収録曲

特記なき楽曲は作詞がピート・ブラウン、作曲がジャック・ブルースによる。

1. キャンドルライト "Candlelight" (Jack Bruce, Margrit Seyffer) – 4:20
2. リーチ・フォー・ザ・ナイト "Reach for the Night" – 6:19
3. フィールズ・オブ・フォーエヴァー "Fields of Forever" – 4:35
4. ヒドゥン・シティーズ "Hidden Cities" (J. Bruce, Kip Hanrahan) – 5:01
5. ドント・ルック・ナウ "Don't Look Now" – 5:06
6. ラスティ・レディ "Rusty Lady" – 5:13
7. インダストリアル・チャイルド "Industrial Child" – 3:40
8. ドローン "Drone" (J. Bruce) – 4:47
9. キープ・イット・ダウン "Keep It Down" – 4:57
10. ノー・サレンダー "No Surrender" – 3:33

参加ミュージシャン

• ジャック・ブルース - ボーカル、ベース、ピアノ、メロトロン
• フィル・マンザネラ - ギター(on #1)
• トニー・レミー - リズムギター(on #1)、ギター(on #2, #3, #5)、アコースティック・ギター(on #7)
• マルコム・ブルース - アコースティック・ギター(on #2)、ギター(on #5, #6)
• ピアース・マッキンタイア - アコースティック・ギター(on #3)
• ウリ・ジョン・ロート - ギター(on #4)
• ロビン・トロワー - ギター(on #6)
• バーニー・マースデン - ギター(on #9, #10)
• ジョン・メデスキ - ハモンドオルガン(on #1, #2, #4, #5, #9)、メロトロン(on #5)
• フランク・トントー - ドラムス(on #1, #2, #3, #5, #6, #9)
• シンディ・ブラックマン・サンタナ - ドラムス(on #4, #10)
• ミロス・パル - ドラムス(on #8)、ジャンベ(on #1)
• ロブ・キャス - パーカッション(on #1, #3, #6)、バックグラウンド・ボーカル(on #10)
• デレク・ナッシュ - テナー・サクソフォーン(on #1, #2, #3)
• ラッセル・ベネット - トランペット(on #1, #3)
• ウィンストン・ロリンズ - トロンボーン(on #1, #3)
• アルーバ・レッド - ボーカル(on #4)
• シャンテル・ナンディ - ボーカル(on #4)
• Julie Iwheta - ボーカル(on #4)
• カイラ・ブルース - ボーカル(on #4)