シーウルフ (1980年の映画)

シーウルフ』(The Sea Wolves)は、1980年に公開された戦争映画グレゴリー・ペックロジャー・ムーアデヴィッド・ニーヴンらが主演した。ジェームズ・リーザーが発表した事実を元にした小説『Boarding Party』を原作としている。1943年3月9日、英陸軍の予備部隊であるカルカッタ軽騎兵連隊英語版(Calcutta Light Horse)が中立国ポルトガル領のゴア州・モルムガオ港に停泊していたドイツ商船を襲撃した。このドイツ商船はUボートに対して何らかの情報を送信していたとされる。

シーウルフ
The Sea Wolves
監督 アンドリュー・V・マクラグレン
脚本 レジナルド・ローズ
製作 ユアン・ロイド
製作総指揮 クリス・クリサフィス
出演者 グレゴリー・ペック
ロジャー・ムーア
デヴィッド・ニーヴン
トレヴァー・ハワード
バーバラ・ケラーマン
パトリック・マクニー
音楽 ロイ・バッド
撮影 トニー・アイミ
配給 ロリマー・プロダクション/パラマウント映画(DVDはワーナー・ブラザースから)
公開 イギリスの旗 1980年7月3日
日本の旗 1981年5月
アメリカ合衆国の旗 1981年6月5日
上映時間 120分
製作国 イギリスの旗 イギリス
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
スイスの旗 スイス
言語 英語
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あらすじ 編集

第二次世界大戦中、通商破壊作戦に従事するドイツ海軍Uボートは数千トンものイギリス商船を撃沈していた。英国特殊作戦執行部(SOE)のインド拠点では、ポルトガル領ゴアにて停泊している3隻のドイツ商船のうち1隻に隠された無線機がUボートへの指示を行なっているのではないかと推測していた。しかしポルトガルは中立国であるため、それらの商船を通常の戦力をもって攻撃する事は不可能である。その為、SOEはインドに駐留する国防義勇軍部隊の1つ、カルカッタ軽騎兵にドイツ商船攻撃に関する特殊作戦を提案する。カルカッタ軽騎兵の隊員はすっかり高齢の退役軍人ばかり。それでも18人の老人は士気高くこの特殊作戦への参加を志願し、ポルトガル領への潜入を試みるのであった。

歴史的背景 編集

カルカッタ軽騎兵によるゴア州のドイツ商船襲撃は史実である。エンド・クレジットによれば、1943年3月には最初の11日間だけでインド洋を航行する12隻の連合軍商船がUボートに撃沈されていた。しかしカルカッタ軽騎兵による襲撃が行われた後はUボートの活動が激減し、同月にはわずか1隻が撃沈されたのみであったという。

キャスト 編集

役名 俳優 日本語吹替
ルイス・ヘンリー・ピュー中佐 グレゴリー・ペック 城達也
ギャビン・スチュワート大尉 ロジャー・ムーア 広川太一郎
W・H・グライス中佐 デヴィッド・ニーヴン 大木民夫
ジャック・カートライト トレヴァー・ハワード 北村弘一
クロムウェル夫人 バーバラ・ケラーマン 弥永和子
ヨギ・クロスレイ少佐 パトリック・マクニー 池田勝
ウィルトン ケネス・グリフィス
トロンペタ ヴォルフ・カーラー
コリン・マッケンジー英語版 パトリック・アラン

本作では1978年の映画『ワイルド・ギース』のスタッフやキャストが再集結した。ロジャー・ムーアやケネス・グリフィス、プロデューサーのイアン・ロイド、監督のアンドリュー・V・マクラグレンなどである。ドキュメンタリー映画『The Last of the Gentleman Producers』によれば、イアン・ロイドは当初ロジャー・ムーアだけではなく『ワイルド・ギース』に出演したリチャード・バートンリチャード・ハリスをピューやグライスとして呼び戻すつもりだったという。アンドリュー・V・マクラグレンとロジャー・ムーアのコンビは『ワイルド・ギース』と『北海ハイジャック』に次いで3度目となった。ロジャー・ムーアとデヴィッド・ニーヴンは『オフサイド7』に続けての共演となった。

参考文献 編集

外部リンク 編集