ジェレミー・シャルディー

ジェレミー・シャルディーJérémy Chardy, 1987年2月12日 - )は、フランスポー出身の男子プロテニス選手。ATPランキング自己最高位はシングルス25位、ダブルス24位。これまでにATPツアーでシングルス1勝、ダブルス7勝を挙げている。身長188cm、体重75kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。

ジェレミー・シャルディー
Jérémy Chardy
2019年全仏オープンでのシャルディー
基本情報
国籍 フランスの旗 フランス
出身地 同・ポー
居住地 イングランドの旗 イングランドロンドン
生年月日 (1987-02-12) 1987年2月12日(37歳)
身長 188cm
体重 75kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2006年
ツアー通算 8勝
シングルス 1勝
ダブルス 7勝
生涯獲得賞金 10,857,975 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 ベスト8(2013)
全仏 4回戦(2008・15)
全英 4回戦(2014)
全米 4回戦(2015)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 3回戦(2013・18)
全仏 準優勝(2019)
全英 3回戦(2021)
全米 3回戦(2010・16-19)
国別対抗戦最高成績
デビス杯 準優勝(2017)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 25位(2013年1月28日)
ダブルス 24位(2020年2月3日)
2021年9月20日現在

2013年全豪オープン2020東京オリンピックシングルスベスト8。ダブルスでは2019年全仏オープンで準優勝。

選手経歴 編集

ジュニア時代 編集

銀行家の家庭に生まれた3人兄姉の末っ子として6歳からテニスを始めたシャルディーはジュニア時代、2005年ウィンブルドン選手権ジュニア男子シングルス部門でロビン・ハーセを6-4, 6-3で破って優勝した。同年の全米オープンジュニア男子シングルス部門、世界スーパージュニアテニス選手権大会においてもそれぞれ準優勝を遂げ、ITF男子ジュニアシングルスランキングで最高3位を記録するなど、フランステニス界において早くから注目された。

大会 2003 2004 2005
ジュニアグランドスラム
全豪オープン A A 2R
全仏オープン Q3 1R 2R
ウィンブルドン A SF W
全米オープン A 2R F

2006年 プロ転向 編集

2006年にプロ入り。しばらくは下部大会に出場し、下積み経験を積む。

2007年 編集

2007年からランキングも上昇し始る。

2008年 トップ100入り 編集

2008年全仏オープンで躍進を果たす。フランス男子のトップ2であるリシャール・ガスケジョー=ウィルフリード・ツォンガが共に故障で欠場する中、シャルディーは主催者推薦での出場を認められ、2回戦で第6シードのダビド・ナルバンディアンに3-6, 4-6, 6-2, 6-2, 6-1のフルセットで逆転勝利を収める。続く3回戦でも第30シードのドミトリー・トゥルスノフに7-6(1), 6-3, 6-4のストレートで勝ち、4回戦で第19シードのニコラス・アルマグロに6-7, 6-7(7), 5-7のストレートで敗れた。この活躍により急遽ワイルドカードを授与され本戦からの出場を果たしたウィンブルドンでは、2回戦で同じフランスのポール=アンリ・マチューに3-6, 5-7, 6-7(1)で敗退した。この年は他にもスイスオープン・グシュタードで予選を勝ち上がりベスト8進出、10月のクレムリン・カップでもベスト8の成績を収める等ツアーレベルでも好成績を残すようになり、ランキングも年初の172位から年末には75位にまで大幅に上昇させ、自身初の年間トップ100フィニッシュを果たした。

2009年 ツアー初優勝 編集

2009年は第5シードで出場した2月第一週のSAテニスオープン準決勝で第2シードのダビド・フェレールを1-6, 7-6(9), 7-6(4)のフルセットで下し、自身初のツアーシングルス決勝に進出、ここでは同国選手のジョー=ウィルフリード・ツォンガに4-6, 6-7(5)のストレートで敗れた。この5か月後、7月第3週にメルセデス・カップにノーシードで出場したシャルディーは準決勝で地元のニコラス・キーファーを6-3, 7-5のストレートで下し2度目のツアー決勝進出を果たす。決勝ではビクトル・ハネスクと対戦。これを1-6, 6-3, 6-4の逆転で破り、ツアー初優勝を果たした。この年は他にも2月第3週のデルレイビーチ国際テニス選手権、5月第一週のBMWオープンで共にシングルスベスト4を記録し、ダブルスでも同国のリシャール・ガスケと組んで出場した10月第4週のサンクトペテルブルク・オープンで準優勝を記録するなど前年に引き続き好調さを維持する1年となり、シングルス、ダブルス共に自己最高位を更新する形でシーズンを終了した。

2010年 ツアーダブルス初優勝 編集

2010年は1月のブリスベン国際マルク・ジケルと組みダブルスで初優勝した。8月のロジャーズ・カップでは2回戦でフェルナンド・ベルダスコを6-7(7), 7-6(5), 6-2で、3回戦でニコライ・ダビデンコを6-3, 6-2で破りベスト8に進出している。

2013年 全豪ベスト8 編集

2013年全豪オープンでは3回戦で第6シードのフアン・マルティン・デル・ポトロを6-3, 6-3, 6-7(3), 3-6, 6-3で、4回戦では第21シードのアンドレアス・セッピを5-7, 6-3, 6-2, 6-2で破りノーシードから4大大会で初めてのベスト8に進出した。準々決勝では第3シードのアンディ・マリーに4-6, 1-6, 2-6で敗れた。大会後のランキングで自己最高の25位を記録している。

2015年 マスターズベスト4 編集

2015年のロジャーズ・カップではノーシードからニコラ・マユレオナルド・マイエルイボ・カロビッチに勝ち、準々決勝でジョン・イズナーに6-7(9), 7-6(13), 7-6(4)の3時間を超える大接戦の末勝利、マスターズ1000で自身初の準決勝進出を果たした。準決勝ではノバク・ジョコビッチに4-6, 4-6で敗れた。全米オープンでも3回戦でダビド・フェレールを破り4回戦に進出。4回戦では前回王者のマリン・チリッチに敗れた。

ATPツアー決勝進出結果 編集

シングルス: 3回 (1勝2敗) 編集

大会カテゴリ
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (0–0)
ATPツアー500 (0–0)
ATPツアー250 (1–2)
サーフェス別タイトル
ハード (0–1)
クレー (1–0)
芝 (0–1)
カーペット (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2009年2月2日   ヨハネスブルグ ハード   ジョー=ウィルフリード・ツォンガ 4–6, 6–7(5–7)
優勝 1. 2009年7月13日   シュトゥットガルト クレー   ビクトル・ハネスク 1–6, 6–3, 6–4
準優勝 2. 2018年6月17日   スヘルトーヘンボス   リシャール・ガスケ 3–6, 6–7(5–7)

ダブルス: 11回 (4勝7敗) 編集

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2009年10月26日   サンクトペテルブルク ハード
(室内)
  リシャール・ガスケ   コリン・フレミング
  ケン・スクプスキ
6–2, 5–7, [4–10]
優勝 1. 2010年1月4日   ブリスベン ハード   マルク・ジケル   ルーカス・ドロウヒー
  リーンダー・パエス
6–3, 7–65
準優勝 2. 2010年7月25日   ハンブルク クレー   ポール=アンリ・マチュー   マルク・ロペス
  ダビド・マレーロ
3–6, 6–2, [8–10]
準優勝 3. 2011年2月26日   ドバイ ハード   フェリシアーノ・ロペス   セルジー・スタホフスキー
  ミハイル・ユージニー
6–4, 3–6, [3–10]
準優勝 4. 2012年4月29日   ブカレスト クレー   ルカシュ・クボット   ロベルト・リンドステット
  ホリア・テカウ
6–7(2) , 3–6
優勝 2. 2012年7月15日   シュトゥットガルト クレー   ルカシュ・クボット   ミハル・メルティナク
  アンドレ・サ
6–1, 6–3
準優勝 5. 2014年7月14日   ボースタード クレー   オリバー・マラチ   ヨハン・ブルンストロム
  ニコラス・モンロー
6–4, 6–7(5), [7–10]
準優勝 6. 2014年10月26日   バレンシア ハード
(室内)
  ケビン・アンダーソン   ジャン=ジュリアン・ロジェ
  ホリア・テカウ
4–6, 2–6
優勝 3. 2015年7月26日   ボースタード クレー   ルカシュ・クボット   フアン・セバスティアン・カバル
  ロベルト・ファラ
6–7(6–8), 6–3, [10–8]
優勝 4. 2017年1月7日   ドーハ ハード   ファブリス・マルタン   バセク・ポスピシル
  ラデク・ステパネク
6—4, 7–6(3)
準優勝 7. 2017年5月7日   ミュンヘン クレー   ファブリス・マルタン   フアン・セバスティアン・カバル
  ロベルト・ファラ
3–6, 3–6

シングルス成績 編集

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

グランドスラム 編集

大会 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 通算成績
全豪オープン A Q1 Q1 2R 1R 1R 1R QF 3R 2R 2R 2R 1R 2R 1R 1R 11–13
全仏オープン 2R Q1 4R 3R 1R 2R 2R 3R 2R 4R 3R 2R 2R 1R 1R 1R 18–15
ウィンブルドン A A 2R 1R 3R 1R 2R 3R 4R 1R 2R 1R 1R 2R NH 2R 12–13
全米オープン A A 2R 1R 2R A 3R 2R 2R 4R 2R 1R 2R 2R 1R 1R 12–13

大会最高成績 編集

大会 成績
ATPファイナルズ A 出場なし
インディアンウェルズ 4R 2018
マイアミ 4R 2018
モンテカルロ 2R 2014-2017, 2021
マドリード 3R 2019
ローマ QF 2014
カナダ SF 2015
シンシナティ QF 2012
上海 3R 2010
パリ 3R 2019
オリンピック QF 2021
デビスカップ W 2017
ATPカップ A 出場なし

外部リンク 編集