ジャランダル

インドの都市

ジャランダルパンジャーブ語:ਜਲੰਧਰ、ヒンディー語:जलंधर、Jalandhar)は、インドパンジャーブ州の都市である。ジュランダール(Jullundur)とも表記される。大幹道に接続する都市として古代から存在し、近代でも商業都市として都市化が進んでいる。1947年のインド独立から1953年にチャンディーガルが建設されるまでの間、パンジャブ州の州都だった。

ジャランダル
ਜਲੰਧਰ
Jalandhar
Devi Talab Mandir of Jalandhar
Devi Talab Mandir of Jalandhar
位置
ジャランダルの位置(インド内)
ジャランダル
ジャランダル
ジャランダル (インド)
ジャランダルの位置(パンジャーブ州内)
ジャランダル
ジャランダル
ジャランダル (パンジャーブ州)
地図
座標 : 北緯31度19分32.16秒 東経75度34分45.12秒 / 北緯31.3256000度 東経75.5792000度 / 31.3256000; 75.5792000
行政
インドの旗 インド
  パンジャーブ州
 県 ジャーランダル県
 市 ジャランダル
地理
面積  
  市域 3,401 km2
標高 228 m
人口
人口 (2011年現在)
  市域 862,196人
その他
等時帯 インド標準時 (UTC+5:30)
夏時間 なし
Pincode 144001
市外局番 +0181
ナンバープレート PB 08

歴史 編集

地名の由来はマハーバーラタプラーナ文献で言及されたラークシャサの一人から取られたと考えられている。また、ラヴィ川サトレジ川に挟まれた地形のため、「水の内側にある地域」を示す言葉が転じたという説もある。古代にはパンジャブ州全域がインダス文明に含まれており、ジャランダルでもハラッパー同様の遺跡が発見されている。都市としては古代から交通の要衝として、それぞれの時代の支配者に属してきた。近代に入るとイギリス領インド帝国に属したが、第一次世界大戦後にイスラム教徒による反英運動キラーファト運動が起こると、イスラム教徒の多いパンジャブ州も1920年頃から独立の機運が高まった。しかしヒンドゥー教徒との統一闘争は挫折し、インド・パキスタン分離独立の際にはパンジャブ州は分割された。この時、パンジャブ州の州都ラホールはパキスタン領となったため、1947年にジャランダルがインド領パンジャブ州の州都とされた。しかしシャランダルにはイスラム教徒も多くおり、1953年にチャンディーガルが建設されると、政治的な理由から州都はチャンディーガルに移転した。

気候 編集

温暖湿潤気候に位置するが夏は暑く、6月には平均48℃に達する。湿度は7月と8月のモンスーンの時期は高いが、それ以外は乾燥している。

Jalandharの気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F 19.4
(66.9)
21.6
(70.9)
26.0
(78.8)
34.5
(94.1)
39.4
(102.9)
43.6
(110.5)
34.1
(93.4)
33.1
(91.6)
32.6
(90.7)
31.5
(88.7)
27.2
(81)
22.3
(72.1)
30.44
(86.8)
平均最低気温 °C°F 6.2
(43.2)
8.6
(47.5)
13.2
(55.8)
19.0
(66.2)
23.8
(74.8)
25.6
(78.1)
24.7
(76.5)
25.8
(78.4)
21.8
(71.2)
18.3
(64.9)
12.1
(53.8)
7.2
(45)
17.19
(62.95)
降水量 mm (inch) 10.7
(0.421)
16.7
(0.657)
32.8
(1.291)
15.2
(0.598)
20.4
(0.803)
69.7
(2.744)
155.2
(6.11)
183.6
(7.228)
60.0
(2.362)
1.5
(0.059)
6
(0.24)
15
(0.59)
586.8
(23.103)
出典:[1]

人口 編集

2011年の国勢調査では男性が463,975人、女性が409,750人が確認され、総人口は873,725人。識字率は85.46パーセント[2]

経済 編集

大幹道沿線が特に商業地区が発展しており、ガラス、家具、スポーツ用品も生産されている。

交通 編集

飛行機 編集

ジャランダルから約90キロ以内にパターンコート空港アムリトサル国際空港が存在する。定期便は国内及びドバイドーハバーミンガム等を結んでいる。

鉄道 編集

主要な路線としてはデリーアムリトサル間鉄道の中継地となっており、ムンバイコルカタチェンナイ等を結ぶ多数の鉄道網が接続する。

道路 編集

パンジャブ州各地とデリー他大都市を結ぶバスターミナルの拠点が存在する。

施設 編集

商業施設 編集

 
ビバコラージュモール
 
ビバコラージュモール内部

古くから商業が盛んであり、市内にはビバコラージュモール、MDB ネオポリス、ガレリア等の大型店舗が存在する。

宗教施設 編集

 

住民の信仰はヒンドゥー教徒、イスラム教徒、シク教徒等多様であり、宗教施設の種類も多く混在している。

医療機関 編集

市当局の公表によればジャランダルに存在する病院の数は420を超えており、アジアでも最大級を誇る。

スポーツ施設 編集

最も盛んな競技はクリケットであり、市内には競技場が複数存在している。国技のカバディも人気が高く、市内のグル・ゴービン・シン・スタジアムでは2014年カバディワールドカップが開催された。また同スタジアムは多目的競技場となっており、地元のサッカーチームJCTミルズフットボールクラブのホームスタジアムとなっている。その他にはフィールドホッケーの競技人口も多く、市内のスルジット・ホッケースタジアムの名称は、ジャランダル出身のオリンピック選手にちなむ。

教育機関 編集

パンジャブ工科大学、DAV大学、ラブリープロフェッショナル大学、ライアルプールカルサ大学等、多数の大学及びそのキャンパスが存在する。またサイエンス・ジャランダル研究所をはじめ、多数の研究機関が拠点をおいている。

著名人 編集

Name Occupation
ヤシュ・チョプラ 映画監督[3]
ランビール・シン・カンワル サトウキビ研究者、博士(農学)[4]
ヴァーニャ・ミシュラ 女優、2012年ミスインド[5]
ロレンス・ダレル 詩人、劇作家、旅行作家[6]
スニル・ダット 俳優[7]
K. L. Saigal 俳優、歌手[8]
アムリーシュ・プリー 俳優[9]

脚注 編集

外部リンク 編集