ジョン・マッケンタイア

アメリカのドラマー、音楽プロデューサー

ジョン・マッケンタイア(John McEntire、1970年4月9日 - )は、アメリカ合衆国オレゴン州出身のドラマーマルチプレイヤー音楽プロデューサーレコーディング・エンジニア。また、イリノイ州シカゴ録音スタジオ「Soma Electronic Music Studios」のオーナーでもある[1]。主にポストロックインディー・ロックの分野で活動し、バストロトータスザ・シー・アンド・ケイクのメンバーとしての活動に加えて、多くのミュージシャン/バンドの作品に参加した。

ジョン・マッケンタイア
生誕 (1970-04-09) 1970年4月9日(54歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 オレゴン州ポートランド
ジャンル ポストロックインディー・ロック実験音楽
職業 ドラマー音楽プロデューサーレコーディング・エンジニア
担当楽器 ドラムスパーカッションキーボードシンセサイザー
活動期間 1988年 -
共同作業者 マイ・ダッド・イズ・デッド
バストロ
ガスター・デル・ソル
トータス
ザ・シー・アンド・ケイク

来歴 編集

ポートランドで生まれる。最初に始めた楽器はドラムスで、カレッジではパーカッションを専攻するが、やがてミュージック・コンクレートに興味を持ち、電子音楽に傾倒する[2]1988年にはマーク・エドワーズを中心としたプロジェクト、マイ・ダッド・イズ・デッド英語版のドラマーとなる[3]。マイ・ダッド・イズ・デッドはバストロと共にツアーを行い、マッケンタイアはその後バストロに加入した[4]

その後、マッケンタイアはバストロでの盟友デイヴィッド・グラブスとバンディ・K・ブラウンのユニット、ガスター・デル・ソルのレコーディングに参加して[5]、更に、イリノイ州シカゴを拠点にトータスおよびザ・シー・アンド・ケイクを結成。1994年にはトータスのファースト・アルバム『Tortoise』とザ・シー・アンド・ケイクのファースト・アルバム『The Sea and Cake』の両方がリリースされた。マッケンタイアはその後も、両方のバンドで活動を続けていく。

1998年には、マッケンタイアがリミックスで参加したブラーの日本企画アルバム『バスティン+ドローニン』がリリースされ[6]、同年にはマッケンタイアが音楽を担当したアメリカ映画『リーチ・ザ・ロック』(監督:ウィリアム・ライアン)が公開された[7]

2007年、トータスでの盟友であるダン・ビットニーやジョン・ヘーンドンと共に結成したバンド、Bumpsとしての初のアルバムをヒップホップ・レーベルのStones Throwから発表した[8]

マッケンタイアは音楽プロデューサーおよびレコーディング・エンジニアとしても活動しており、バストロ、トータス、ザ・シー・アンド・ケイクのメンバーの関連作品のみならず、イギリスのステレオラブ、日本のGREAT3、カナダのブロークン・ソーシャル・シーン等の作品にも関与した。

ディスコグラフィ 編集

バストロ 編集

  • Diablo Guapo(1989年)
  • Sing the Troubled Beast(1991年)
  • Antlers: Live 1991(2005年)

ガスター・デル・ソル 編集

  • The Serpentine Similar(1993年)
  • Crookt, Crackt, Or Fly(1994年)
  • Upgrade & Afterlife(1996年)
  • Camoufleur(1997年)

トータス 編集

ザ・シー・アンド・ケイク 編集

ソロ・アルバム 編集

  • Reach the Rock: Music from the Motion Picture(1999年)

Bumps 編集

  • Bumps(2007年)

その他の参加作品 編集

ミュージシャンの姓またはバンド名の五十音順で示す。

  • アイソトープ217°
    • ユートニアン・オートマティック - Utonian Automatic(1999年) - エンジニアリング、ミキシングで参加。
  • イレヴンス・ドリーム・デイ
    • エイス - Eighth(1997年) - エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
    • ストールド・パレード - Stalled Parade(2000年) - エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
  • ジム・オルーク
    • バッド・タイミング - Bad Timing(1997年) - 演奏で参加。
  • ザ・カー・イズ・オン・ファイア
    • オムバロップス - Ombarrops!(2009年) - プロデュース、エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
  • 片寄明人
    • HEY MISTER GIRL!(2000年) - プロデュース、編曲、演奏で参加。
  • キヲク座
    • 色あはせ(2015年)- ミキシングで参加。
    • 遊山(2017年)- ミキシングで参加。
  • デイヴィッド・グラブス
    • The Thicket(1998年) - 演奏で参加。
    • ザ・スペクトラム・ビトウィーン - The Spectrum Between(2000年) - 演奏で参加。
  • GREAT3
    • When you were a beauty(2002年) - プロデュース、エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
    • climax(2003年) - プロデュース、エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
  • COMBOPIANO
    • Growing Up Absurd(2007年) - 演奏で参加。
  • ジャガ・ジャジスト
  • Chocolat & Akito
    • Chocolat & Akito(2003年) - ミキシング、演奏で参加。
    • Tropical(2007年) - ミキシング、演奏で参加。
  • ステレオラブ
    • エンペラー・トマト・ケチャップ - Emperor Tomato Ketchup(1996年) - プロデュース、エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
    • ドッツ・アンド・ループス - Dots and Loops(1997年) - プロデュース、エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
    • ミルキー・ナイト - Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night(1999年) - プロデュース、演奏で参加。
    • サウンド-ダスト - Sound-Dust(2001年) - エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
  • スモール・シンズ
    • Mood Swings(2007年) - ミキシング、演奏で参加。
    • Pot Calls Kettle Black(2011年) - プロデュース、エンジニアリング、ミキシングで参加。
  • 竹村延和
    • Signs(2001年) - 演奏で参加。
  • ティーンエイジ・ファンクラブ
    • マン・メイド - Man-Made(2005年) - プロデュース、エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
  • ジェフ・パーカー
    • ライク・コーピング - Like-Coping(2003年) - プロデュース、エンジニアリング、ミキシングで参加。
    • ザ・リラティヴス - The Relatives(2005年) - エンジニアリング、ミキシングで参加。
  • Buffalo Daughter
    • I(2001年) - エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
  • ブラー
    • バスティン+ドローニン - Bustin' + Dronin'(1998年) - 収録曲「Theme from Retro」のリミックスで参加。
  • ブライト・アイズ
    • カッサダーガ - Cassadaga(2007年) - エンジニアリング、演奏で参加。
  • サム・プレコップ
    • サム・プレコップ - Sam Prekop(1999年) - 演奏で参加。
    • フーズ・ユア・ニュー・プロフェッサー - Who's Your New Professor(2005年) - エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
  • ブロークン・ソーシャル・シーン
    • フォギブネス・ロック・レコード- Forgiveness Rock Record(2010年) - プロデュース、エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
  • ヨ・ラ・テンゴ
    • フェイド - Fade(2013年) - プロデュース、ミキシング、演奏で参加。
  • ザ・レッド・クレイオラ
    • The Red Krayola(1994年) - 演奏で参加。
    • イントロダクション - Introduction(2006年) - エンジニアリング、ミキシング、演奏で参加。
    • サイズ・トラップト・バイ・ライアーズ - Sighs Trapped by Liars(2007年) - エンジニアリング、演奏で参加。

脚注 編集

外部リンク 編集