スーパーオーバー(Super over)[1][2]、もしくはワンオーバー・エリミネーター[3][4]、正式名称 one over per side eliminator or Oopse,[5]は、クリケットにおけるタイブレークである。球数制限のある試合で投球終了時点同点の場合、6球ずつの1オーバー勝負で決着する。それでも同点の場合は6球ずつの1オーバー勝負をどちらかのチームが勝つまで繰り返す[6]。記録上では引き分け扱いとなる。

2019年までは、1回目の1オーバー勝負で同点だった場合はバウンダリー(6点か4点)を多く取ったチームが勝者となっていた[7]。しかし国際クリケット評議会(ICC)は、相手よりも多くのラン(得点)を獲得したほうが勝利という基本原理に沿ったものにするため、1回目で同点の場合は、決着が着くまで繰り返すことに変更した[7]。変更のきっかけとなった2019 クリケット・ワールドカップ決勝では、史上初のスーパーオーバーが適用され、15対15の同点となり、バウンダリーを多く獲得したイングランドが勝利となり、初優勝した[8]

初めて導入されたのは2008年でありトゥエンティ20のみだった。2011 クリケット・ワールドカップノックアウトステージからはODIでも採用され、2017年のICCチャンピオンズトロフィーや女子W杯でも適用された。

脚注 編集

  1. ^ Windies edge NZ in Twenty20 thriller”. Australian Broadcasting Corporation (2008年12月26日). 2008年12月26日閲覧。
  2. ^ Benn stars in thrilling tie”. Cricinfo. ESPN (2008年12月26日). 2008年12月26日閲覧。
  3. ^ One-over eliminator could replace bowl-out”. Cricinfo. ESPN (2008年6月27日). 2008年12月26日閲覧。
  4. ^ 2009/10 Champions League Twenty20, Match 11 - Feroz Shah Kotla Ground, Delhi, IND”. Australian Broadcasting Corporation (2009年10月13日). 2009年10月14日閲覧。
  5. ^ Procedure for the One Over Per Side Eliminator (Oopse)”. ESPNCricinfo. 2013年4月13日閲覧。
  6. ^ Rules and Regulations 国際クリケット評議会 2023年10月29日閲覧。
  7. ^ a b No more boundary countback as ICC changes Super Over regulations ESPN Cricinfo 2023年10月29日閲覧。
  8. ^ クリケットW杯、イングランドが初優勝 前回大会の雪辱晴らす BBC 2023年10月29日閲覧。