セラフィーヌの庭』(セラフィーヌのにわ、Séraphine)は、2008年フランスベルギー映画。フランスの女流画家であるセラフィーヌ・ルイ[2]の生涯を描いた伝記映画である。

セラフィーヌの庭
Séraphine
監督 マルタン・プロヴォスト
脚本 マルタン・プロヴォスト
マルク・アブデルヌール
製作 ミレーナ・ポワロ
ジル・サクト
音楽 マイケル・ガラッソ
撮影 ロラン・ブリュネ
編集 ルド・トロフ
配給 日本の旗 アルシネテラン
公開 フランスの旗 2008年10月1日
日本の旗 2010年8月7日
上映時間 126分
製作国 フランスの旗 フランス
ベルギーの旗 ベルギー
言語 フランス語
ドイツ語
興行収入 $9,000,906[1]
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2008年度のセザール賞では7部門を制した。

ストーリー 編集

身寄りもなく学もないセラフィーヌは、パリ郊外の緑豊かなサンリスで家政婦として働きながら、絵を描くことに没頭する日々を送っていた。40歳を過ぎてから守護天使のお告げで始めたというその絵画は、絵具の各色を全て身近な自然の素材から手作りし、作れない白色だけを買うという独自のものだった。

1912年、セラフィーヌの勤め先の家に画商のヴィルヘルム・ウーデが間借りをした。ウーデは草花を描きつつも独自の激しさを持つセラフィーヌの絵画に惚れ込んだ。しかし、1914年に第一次世界大戦が始まると、ドイツ人のウーデはフランスを離れざるを得なくなった。

1927年、フランスに戻ったウーデは、音信不通だったセラフィーヌの居所を捜し当てた。老いて仕事が減ったセラフィーヌは、苦しい生活の中でも絵を描き続け、腕を上げていた。ウーデから経済的援助を受けたセラフィーヌは、小娘のようにはしゃいで高価な品物を買いまくり、個展のための絵画制作に打ち込んだ。しかし、世界は大恐慌の時代に突入していた。ウーデにはセラフィーヌの散財を支える力はなく、個展の計画も延期となった。

大切な個展の延期は、純真なセラフィーヌの理解を越える出来事だった。ウーデの真意を疑ったセラフィーヌは精神を病み、療養施設に収容された。もはや絵も描かず、一生を施設で送るしかないセラフィーヌのために、ウーデに出来ることは、画商としてその絵を世に出すことだけだった。

原作は、F・クロアレク『セラフィーヌ』(山形梓訳、未知谷)。

キャスト 編集

受賞・ノミネート 編集

部門 候補者 結果
第44回全米映画批評家協会賞 主演女優賞 ヨランド・モロー 受賞
第35回ロサンゼルス映画批評家協会賞 主演女優賞 ヨランド・モロー 受賞
第22回ヨーロッパ映画賞 主演女優賞 ヨランド・モロー ノミネート
第34回セザール賞 作品賞 受賞
監督賞 マルタン・プロヴォスト ノミネート
主演女優賞 ヨランド・モロー 受賞
脚本賞 マルク・アブデルヌール
マルタン・プロヴォスト
受賞
音楽賞 マイケル・ガラッソ 受賞
撮影賞 ロラン・ブリュネ 受賞
音響賞 フィリップ・ファンデンドリス
エマニュエル・クロゼ
イングリッド・ラレット
ノミネート
美術賞 ティエリー・フランソワ 受賞
衣装デザイン賞 マデリーン・フォンテーヌ 受賞

出典 編集

  1. ^ Seraphine (2009)”. Box Office Mojo. 2010年8月6日閲覧。
  2. ^ Séraphine Louis dite Séraphine de Senlis,(セラフィーヌ・ルイ。いわゆるサンリスのセラフィーヌ)。フランス版ウィキペディアによる。

関連項目 編集

外部リンク 編集