チェリー・ジョーンズCherry Jones, 1956年11月21日 - )は、アメリカ合衆国の女優。テネシー州出身。

チェリー・ジョーンズ
Cherry Jones
Cherry Jones
生年月日 (1956-11-21) 1956年11月21日(67歳)
出生地 テネシー州パリス
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
活動期間 1980年 -
主な作品
映画
エリン・ブロコビッチ
パーフェクト ストーム
サイン
テレビ
24 -TWENTY FOUR-』(第7シーズンより)
舞台
ダウト 疑いをめぐる寓話
 
受賞
エミー賞
第61回プライムタイム・エミー賞助演女優賞ドラマシリーズ部門(24 -TWENTY FOUR-)
第72回プライムタイム・エミー賞ゲスト女優賞ドラマシリーズ部門(サクセッション
トニー賞
演劇主演女優賞
1995年 『女相続人
2005年 『ダウト 疑いをめぐる寓話
その他の賞
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主に舞台を中心に活動しており、トニー賞の4回のノミネート、2回の受賞を始め、名だたる演劇賞で多くの栄誉を受けている。2009年からテレビシリーズ『24 -TWENTY FOUR-』にレギュラー出演[1]し、第61回プライムタイム・エミー賞の最優秀助演女優賞を受賞した。

来歴 編集

1956年テネシー州パリスで花屋の店長の父親と高校教師の母親の家庭に生まれる[2]1972年、16歳のときにシカゴで公演していた舞台『日陰者に照る月英語版』で主演のジョージー・ホーガン役を演じていたコリーン・デューハーストの演技を見て、女優になることを決意した[3]。後年、ブロードウェイで同役を演じて、トニー賞候補になっている。

1978年カーネギーメロン大学の演劇学校を卒業。1980年マサチューセッツ州ケンブリッジアメリカン・レパートリー・シアターの創立メンバーの一人となる。以後、1991年まで『お気に召すまま』のロザリンド役、『三人姉妹』のイリーナ役など劇団が制作した20以上のプロダクションに出演した[2]。現在も劇団員として名を連ねており、2002年には『女の平和』(Lysistrata)で久々に同劇団の舞台に立ち、タイトルロールを演じている。

ブロードウェイ・デビューは1986年。『ステッピング・アウト英語版』にオリジナルキャストとして出演。1991年に『我らが祖国のために英語版』で初のトニー賞候補となり、1992年に『ボルティモア・ワルツ英語版』でオビー賞を受賞する[3]。その後、1995年に上演された『女相続人英語版』と2004年の初演[4]後に映画化もされた『ダウト 疑いをめぐる寓話』で2度、トニー賞の演劇主演女優賞を受賞し、2000年の『日陰者に照る月』を合わせてこれまでに4度、演劇主演女優賞で候補になっている。1997年12月にオフ・ブロードウェイで開幕した『Pride's Crossing』では、同年に行っていたサン・ディエゴでの公演から引き続き参加し、翌年に発表されたドラマ・デスク賞、Lucille Lortel賞などオフ・ブロードウェイを対象にした名だたる賞を総なめにしている[5]。また、『ダウト』でもこれら2つの賞に加えて、2度目のオビー賞も受賞している[4]。ドラマ・デスク賞は『女相続人』でも受賞しているので受賞は3回、候補は『フェイス・ヒーラー 霊能治療者英語版』も合わせて4回となる。

テレビシリーズにもなった、「大草原の小さな家」のCDオーディオブック(Harper Children's Audio 2003 Little House in the Big Woods)の朗読もしている。

最初のトニー賞受賞後は映像作品の仕事も増え、脇を固める重要な役を多く演じるようになる。代表的なものとして、映画『エリン・ブロコビッチ』の原告団への参加を拒む水質汚染の被害住民の一人や『サイン』の女性警官役などがある。『クレイドル・ウィル・ロック』では、主要人物の一人である連邦劇場計画のリーダー、ハリー・フラナガンen:Hallie Flanagan)役を演じ、数多くのアンサンブルキャストの中からChlotrudis賞の助演女優賞候補に選ばれている。テレビでは、ジーン・ワイルダー主演の『名探偵は演出家』2作品でヒロインを演じ、また、実話を基にライフタイムが制作した『愛と憎しみの法廷』では、人工授精で子供を得るレズビアンのカップル役として、ブルック・シールズの相手役を演じた。

2009年、『24 -TWENTY FOUR-』にアリソン・テイラー大統領役で第7シーズンよりレギュラー出演[1]。「アメリカ初の女性大統領」という役柄を演じ、第61回プライムタイム・エミー賞の最優秀助演女優賞を受賞した。

プライベート 編集

私生活では同性愛者であることを公言しており、2003年から女優のサラ・ポールソンと交際していたが、2009年に別れている[6][7]

主な出演作品 編集

映画 編集

公開年 邦題
原題
役名 備考
1997 ジュリアン・ポーの涙
Julian Po
ルーシー
1998 モンタナの風に抱かれて
The Horse Whisperer
リズ・ハモンド
1999 名探偵は演出家 奇妙な遺言
Murder in a Small Town
ミミ テレビ映画
クレイドル・ウィル・ロック
Cradle Will Rock
ハリー・フラナガン
名探偵は演出家 疑惑の淑女
The Lady in Question
ミミ テレビ映画
2000 エリン・ブロコビッチ
Erin Brockovich
パメラ・ダンカン
パーフェクト ストーム
The Perfect Storm
エディ・ベイリー
ジェニーのいた日々
Cora Unashamed
リザベス テレビ映画
2001 愛と憎しみの法廷
What Makes a Family
サンディ テレビ映画
2002 ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密
Divine Secrets of the Ya-Ya Sisterhood
バギ・アボット
サイン
Signs
キャロライン・パスキ
2004 ヴィレッジ
The Village
クラック夫人
オーシャンズ12
Ocean's Twelve
モリー・スター/コールドウェル夫人
2008 24 リデンプション
24: Redemption
アリソン・テイラー テレビ映画
2009 愛する人
Mother and Child
シスター・ジャンヌ
アメリア 永遠の翼
Amelia
エレノア・ルーズヴェルト
2011 それでも、愛してる
The Beaver
副社長
ニューイヤーズ・イブ
New Year's Eve
ローズ(サムの母)
2016 アメリカン・レポーター
Whiskey Tango Foxtrot
ジェリー・ターブ
2017 サリー・ポッターのパーティー
The Party
マーサ
2019 ワイン・カントリー
Wine Country
ミス・サンシャイン
Our Friend/アワー・フレンド
Our Friend
プルエット
マザーレス・ブルックリン
Motherless Brooklyn
ギャビー・ホロウィッツ
レイニーデイ・イン・ニューヨーク
A Rainy Day in New York
ギャツビーの母 [8]
2021 タミー・フェイの瞳
The Eyes of Tammy Faye
レイチェル・ラヴァレイ [9]
2022 空はどこにでも
The Sky Is Everywhere
グラム・ウォーカー [10]

テレビシリーズ 編集

放映年 邦題
原題
役名 備考
2001 そりゃないぜ!? フレイジャー
Frasier
ジャネット 1エピソード
2004 ザ・ホワイトハウス
The West Wing
バーバラ・レイトン 第5シーズン第16話: それでも地球は回っている Eppur Si Muove
2004-2005 クラブハウス
Clubhouse
マリー修道女
2009-2010 24 -TWENTY FOUR-
24
アリソン・テイラー 43エピソード
2012 アウェイク 〜引き裂かれた現実
Awake
ジュディス・エヴァンス 13エピソード
2018 ハンドメイズ・テイル/侍女の物語
The Handmaid's Tale
ホリー・マドックス プライムタイム・エミー賞ゲスト女優賞ドラマ部門受賞
2019 サクセッション
Succession
ナン・ピアース リカーリング
第72回プライムタイム・エミー賞ゲスト女優賞ドラマシリーズ部門受賞
2020 ジェイコブを守るため
Defending Jacob
ジョアンナ・クライン メインキャスト

舞台 編集

(主にブロードウェイ公演のみ)

脚注 編集

  1. ^ a b 初登場は2008年に放送された『24 リデンプション』。
  2. ^ a b http://www.filmreference.com/film/17/Cherry-Jones.html
  3. ^ a b Cherry Jones- Biography”. YAHOO! MOVIES. 2013年2月1日閲覧。
  4. ^ a b 『ダウト』の初演はオフ・ブロードウェイでの公演となり、2005年3月にブロードウェイの劇場へと引越しして公演が行われた。
  5. ^ Cherry Jones”. Lortel Aechive. 2005年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年2月1日閲覧。
  6. ^ Jones, Paulson Have 'Happiest Break Up'
  7. ^ “「24」の女大統領チェリー・ジョーンズ、同性愛の恋人サラと破局”. シネマトゥデイ. (2009年10月13日). https://www.cinematoday.jp/news/N0020105 2013年2月1日閲覧。 
  8. ^ ‘A Rainy Day in New York’ Review: How to Ruin Your Weekend”. The New York Times (2020年10月6日). 2022年8月4日閲覧。
  9. ^ 『タミー・フェイの瞳』感想(ネタバレ)”. シネマンドレイク (2022年2月4日). 2022年8月4日閲覧。
  10. ^ ‘The Sky Is Everywhere’ Review: An Affectation-Overloaded YA Romance”. Variety (2022年2月10日). 2022年8月4日閲覧。

外部リンク 編集