デカヒドロナフタレン
デカヒドロナフタレン
IUPAC名ビシクロ[4.4.0]デカン
別名デカリン
分子式C10H18
分子量138.25
CAS登録番号[493-01-6] (cis), [493-02-7] (trans), [91-17-8] (mixture of cis and trans)
形状無色液体
密度0.897(cis), 0.87(trans) g/cm3, 液体
融点-43(cis), -32(trans) °C
沸点193(cis), 185(trans) °C

デカヒドロナフタレン (decahydronaphthalene) とは、分子式 C10H18 で表されるビシクロアルカンの一種である。デカリンとも呼ばれる。

トランス体(左)とシス体(右)。トランス体はすべてのメチレン基がエクアトリアルの位置にあるのに対し、シス体ではひとつがアキシアルに位置しているため立体障害が大きい。

1位と6位の水素立体配置によってシス体とトランス体の2種の異性体が存在し、物理的性質に違いがある。

ナフタレン水素化することによって合成される。常温で液体であり、溶剤として用いられる他、燃料電池の水素貯蔵材料としての研究が行われている[1]

消防法による第4類危険物 第2石油類に該当する[2]

参考文献 編集

  1. ^ 産業技術総合研究所のプレスリリース「燃料電池用有機系水素貯蔵材料の新規合成法を開発」
  2. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)