ドンハンデキャップDonn Handicap)は、アメリカ合衆国フロリダ州ガルフストリームパーク競馬場にて、毎年1月末から2月初頭に施行された競馬平地競走である。

ドンハンデキャップ
Donn Handicap
競馬場 ガルフストリームパーク競馬場
創設 1959年
距離 ダート9ハロン
格付け G1
賞金 賞金総額50万ドル
出走条件 サラブレッド3歳以上
負担重量 ハンデキャップ競走
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概要 編集

グレード制ではG1に格付けられていた。ダート9ハロンで施行され、出走条件は3歳以上。競走名はかつてガルフストリームパーク競馬場を所有・管理していたドン家を記念したものである。創設当初は1マイル1/2(約2400メートル)の距離で行われていたが、1965年に9ハロンに短縮され、その後幾度かの単発的な変更を経たのち、1979年から再び9ハロンで定着していた。

アメリカ東海岸では毎年最初に開催されるG1競走で、西海岸サンタアニタハンデキャップと並び、アメリカ古馬中距離路線においてシーズン最初の重要な競走となっていた。

またドバイワールドカップ創設以来、ここをステップとして同競走へ臨む馬も増えており、過去にシガーキャプテンスティーヴインヴァソールといった優勝馬がそのままドバイでも優勝を果たしている。ほか2005年の2着馬ロージズインメイも同年のドバイワールドカップを制している。

2017年より総賞金1200万ドルとなる世界最高賞金レースペガサスワールドカップが本競走をリニューアルする形で新設されるため、休止となる[1]

歴史 編集

  • 1959年 - ダート1マイル1/2の重賞競走として創設。
  • 1960年 - ワンアイドキングが史上初の連覇。
  • 1965年 - 距離が9ハロンに短縮される。
  • 1973年 - グレード制導入に伴い、G3に格付け。
  • 1975年 - G2に昇格。
  • 1976年 - 距離7ハロン(約1400メートル)で施行。翌年9ハロンに戻る。
  • 1978年 - 距離8.5ハロン(約1700メートル)で施行。翌年以降9ハロンで定着。
  • 1988年 - G1に昇格。
  • 1994年 - ピストルズアンドローゼスが史上2頭目の連覇。
  • 1996年 - シガーが史上3頭目の連覇。

歴代優勝馬 編集

回数 施行日 優勝馬 日本語読み 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師
第1回 1959年3月28日 One-Eyed King ワンアイドキング 牡5 2:25 4/5 J.セラーズ W.ステファンズ
第2回 1960年3月26日 One-Eyed King ワンアイドキング 牡6 2:27 3/5 M.イカサ W.ステファンズ
第3回 1961年3月25日 General Arthur ジェネラルアーサー 牡7 2:25 4/5 J.スミス
第4回 1962年3月21日 Jay Fox ジェイフォックス 牡4 2:28 2/5 J.スミス
第5回 1963年月日 Tutankhamen ツタンカーメン 牡5 2:26 0/5 W.シューメーカー F.マクマナス
第6回 1964年3月28日 Cedar Key シーダーキー 牡4 2:26 0/5 M.イカサ D.マッコイ
第7回 1965年3月13日 Gun Bow ガンボウ 牡5 1:50 0/5 E.ニロイ
第8回 1966年3月12日 Tronado トロナド 牡6 1:49 1/5 A.ウィニック
第9回 1967年3月11日 Francis U フランシスユー 牡4 1:50 2/5 D.キャロル
第10回 1968年3月9日 Favorable Turn フェイヴァラブルターン 牡4 1:48 1/5 E.ジェイコブス
第11回 1969年3月8日 Funny Fellow ファニーフェロー 牡4 1:49 1/5 E.ニロイ
第12回 1970年3月7日 Twogundan トゥーガンダン 牡4 1:51 1/5 C.トラット
第13回 1971年3月6日 Judgable ジャッジャブル 牡4 1:47 0/5 H.ナドラー
第14回 1972年3月5日 Going Straight ゴーイングストレート 牡4 1:48 1/5 B.バエサ E.マッキャン
第15回 1973年3月10日 Triumphant トライアンファント 牡4 1:47 4/5 B.バエサ J.ボレロ
第16回 1974年2月10日 Forego フォアゴー 騸4 1:48 3/5 H.ガスティネス F.ホワイトリー
第17回 1975年3月8日 Proud and Bold プラウドアンドボールド 牡5 1:48 0/5 G.セントレオン J.ザタル
第18回 1976年3月6日 Foolish Pleasure フーリッシュプレジャー 牡4 1:21 2/5 B.バエサ L.ジョリー
第19回 1977年2月12日 Legion レギオン 騸7 1:48 4/5 L.サミュエル G.ジャバリー
第20回 1978年3月11日 Mans Man マンズマン 牡4 1:42 1/5 R.ウッドハウス T.ケリー
第21回 1979年2月3日 Jumping Hill ジャンピングヒル 牡7 1:46 2/5 J.フェル H.ルーロ
第22回 1980年3月8日 Lot O'Gold ロットオゴールド 牡4 1:48 4/5 D.ブラムフィールド W.アダムス
第23回 1981年2月14日 Hurry Up Blue ハリーアップブルー 牡4 1:49 0/5 C.ロペスSr. R.ノーブルズ
第24回 1982年3月13日 Joanie's Chief ジョアニーズチーフ 牡5 1:49 0/5 J-L.サミン E.ジェイコブズ
第25回 1983年2月12日 Deputy Minister デピュティミニスター 牡4 1:48 3/5 D.マクベス R.ノーブルズ
第26回 1984年3月10日 Play Fellow プレイフェロー 牡4 1:49 0/5 P.デイ H.ヴァニエイ
第27回 1985年2月9日 Mo Exception モーイクセプション 牡4 1:48 3/5 R.ブリーン K.マスターズ
第28回 1986年2月8日 Creme Fraiche クレームフレシュ 騸4 1:51 1/5 E.メイプル W.スティーヴンス
第29回 1987年3月14日 Little Bold John リトルボールドジョン 騸5 1:48 4/5 M.ゴンザレス J.ロブ
第30回 1988年1月30日 Jade Hunter ジェイドハンター 牡4 1:48 4/5 J.ベイリー A.ポールソン
第31回 1989年2月5日 Cryptoclearance クリプトクリアランス 牡5 1:50 1/5 J.サントス S.シュルホッファー
第32回 1990年2月24日 Primal プライマル 牡5 1:50 0/5 E.ファイアーズ J.ブラッケン
第33回 1991年2月9日 Jolie's Halo ジョリーズヘイロー 牡4 1:47.50 H.アルター A.アップルトン
第34回 1992年2月1日 Sea Cadet シーキャデット 牡4 1:48.17 R.マッカナリー V.ウィンチェル
第35回 1993年2月20日 Pistols and Roses ピストルズアンドローゼス 牡4 1:50.10 H.カステロJr. G.ジャノス
第36回 1994年2月5日 Pistols and Roses ピストルズアンドローゼス 牡5 1:50.67 H.カステロJr. G.ジャノス
第37回 1995年2月11日 Cigar シガー 牡5 1:49.68 J.ベイリー W.モット
第38回 1996年2月10日 Cigar シガー 牡6 1:49.12 J.ベイリー W.モット
第39回 1997年2月8日 Formal Gold フォーマルゴールド 牡4 1:47.49 J.ブラボー W.ペリー
第40回 1998年2月7日 Skip Away スキップアウェイ 牡5 1:50.17 J.ベイリー S.ハイン
第41回 1999年1月30日 Puerto Madero プエルトマデロ 牡5 1:48.34 K.デザーモ R.マンデラ
第42回 2000年2月5日 Stephen Got Even ステフェンガットイーヴン 牡4 1:48.50 S.セラーズ N.ジトー
第43回 2001年2月3日 Captain Steve キャプテンスティーヴ 牡4 1:48.95 J.ベイリー B.バファート
第44回 2002年2月9日 Mongoose マングース 牡4 1:49.63 E.プラード H.ボンド
第45回 2003年2月22日 Harlan's Holiday ハーランズホリデー 牡4 1:49.17 J.ヴェラスケス T.プレッチャー
第46回 2004年2月7日 Medaglia d'Oro メダグリアドーロ 牡5 1:47.68 J.ベイリー R.フランケル
第47回 2005年2月5日 Saint Liam セイントリアム 牡5 1:48.43 E.プラード R.デュトロウ
第48回 2006年2月4日 Brass Hat ブラスハット 牡5 1:47.79 W.マルティネス W.ブラッドリー
第49回 2007年2月3日 Invasor インヴァソール 牡4 1:48.43 F.ハラ K.マクラフリン
第50回 2008年2月2日 Spring At Last スプリングアットラスト 牡4 1:48.35 E.コア D.オニール
第51回 2009年1月31日 Albertus Maximus アルバータスマキシマス 牡5 1:50.69 A.ガルシア K.マクラフリン
第52回 2010年2月6日 Quality Road クオリティロード 牡4 1:47.49 J.ヴェラスケス T.プレッチャー
第53回 2011年2月5日 Giant Oak ジャイアントオーク 牡5 1:48.23 S.ブリッグモーハン C.ロプレスティ
第54回 2012年2月11日 Hymn Book ヒムブック 騸6 1:49.16 J.ヴェラスケス C.マゴーヒー
第55回 2013年2月9日 Graydar グレイダー 牡4 1:48.25 E.プラード T.プレッチャー
第56回 2014年2月9日 Lea リー 牡5 1:46.86 J.ロサリオ W.モット
第57回 2015年2月7日 Constitution コンスティチューション 牡4 1:49.51 J.カステリャーノ T.プレッチャー
第58回 2016年2月6日 Mshawish ムシャウィッシュ 牡6 1:47.89 J.ヴェラスケス T.プレッチャー

脚注 編集

  1. ^ ペガサスワールドカップ、G1レースと格付けられる(アメリカ) ジャパンスタッドブックインターナショナル、2016年8月4日閲覧

外部リンク 編集