ニコラ・バトゥーム

フランスのバスケットボール選手 (1988 - )
ニコラス・バトゥムから転送)

ニコラ・カーソン・バトゥームNicolas Carson Batum[bæˈtm])、1988年12月14日 - )はフランスカルヴァドス県リジュー出身のプロバスケットボール選手NBAの76ersに所属している。ポジションはスモールフォワード。日本では「ニコラス・バトゥーム」と表記されている場合もある。

ニコラ・バトゥーム
Nicolas Batum
シャーロット・ホーネッツでのバトゥーム
(2019年)
ロサンゼルス・クリッパーズ  No.33
ポジション SF/SG
基本情報
愛称 Nic
フランス語 Nicolas Carson Batum
国籍 フランスの旗 フランス
生年月日 (1988-12-14) 1988年12月14日(35歳)
出身地 バス=ノルマンディー地域圏の旗 バス=ノルマンディー地域圏
カルヴァドス県リジュー
身長 203cm (6 ft 8 in)
体重 104kg (229 lb)
ウィングスパン 215cm  (7 ft 1 in)[1]
キャリア情報
出身 フランスの旗 ル・マン・サルト・バスケット
NBAドラフト 2008年 / 1巡目 / 25位
 HOU から指名
選手経歴
2005-2008
2008-2015
2015-2020
2020-
ル・マン・サルト・バスケット
ポートランド・トレイルブレイザーズ
シャーロット・ホーネッツ
ロサンゼルス・クリッパーズ
受賞歴
  • LNBライジングスター賞 (2007, 2008)
Stats Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
代表歴
キャップ フランスの旗 フランス
獲得メダル
フランスの旗 フランス
バスケットボール
オリンピック
銀メダル - 2位 2021 東京
FIBA U-18欧州選手権
金メダル - 1位 2006 ギリシャ 大会MVP
FIBA U-19世界選手権
銅メダル - 3位 2007 セルビア

来歴 編集

2歳の時にプロバスケットボール選手だった父親を亡くす。2006年にマンハイムで行われたU18アルバート・シュバイツァー・トーナメントでフランスを優勝に導き、大会MVPを受賞[2]。 2007年ナイキ・フープサミットに参加。世界選抜チーム最多となる23点(シュート13本中9本成功、そのうち、3ポイントシュート5本中3本成功。)、4リバウンド4スティールと活躍し注目を浴びた[2]。2007年U-19世界選手権では、フランスを銅メダルへと導いた。

ポートランド・トレイルブレイザーズ 編集

2008年のNBAドラフトで1巡目全体25位でヒューストン・ロケッツに指名されたが、ドラフト会議当日のトレードで、ポートランド・トレイルブレイザーズに交渉権が移り、ブレイザーズに入団した。シーズンに入って4試合目には早くもトラビス・アウトローに代わって先発起用されるようになり[3]2009年3月13日のニュージャージー・ネッツ戦では勝利を決める3ポイントシュートを含む20得点を記録。チームの中軸選手の一人となった。

2009年のシーズンは右肩の怪我により前半の45試合を欠場。2010年1月25日の試合から復帰し2月27日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦ではキャリアハイとなる31得点、7リバウンド、7アシスト、3スティールを記録し、存在感を示した[4]

NBAがロックアウト中の2011年8月、リーグ・ナショナル・バスケットボールのSLUCナンシーとロックアウトが終了するまでの契約を結んだ[5]。2012年2月4日のデンバー・ナゲッツ戦でチーム記録となる9本の3ポイントシュートを成功させ、自己最高の33得点をあげる活躍を見せた[6]

2012年夏、制限付きFAとなったバトゥムは、ミネソタ・ティンバーウルブズから提示された4年4600万ドルのオファーシートにサインしたが、すぐさまブレイザーズが同額の契約を提示し、残留が決まり、2014-15シーズンまでブレイザーズで活躍した。

シャーロット・ホーネッツ 編集

2015年6月24日、ジェラルド・ヘンダーソン・ジュニアノア・ヴォンレーとの交換トレードで、シャーロット・ホーネッツに移籍[7]。11月15日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦は、33得点を記録し、古巣に強烈な "恩返し" [8]。12月9日はマイアミ・ヒート戦では、11得点 10リバウンド 10アシストを記録し、自身5度目のトリプル・ダブルを達成した[9]

ロサンゼルス・クリッパーズ 編集

2020年12月2日、ロサンゼルス・クリッパーズと契約した[10]

2021年8月13日、クリッパーズと再契約した[11]

個人成績 編集

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ

NBAレギュラーシーズン 編集

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2008–09 POR 79 76 18.4 .446 .369 .808 2.8 .9 .6 .5 5.4
2009–10 37 25 24.8 .519 .409 .843 3.8 1.2 .6 .7 10.1
2010–11 80 67 31.5 .455 .345 .841 4.5 1.5 .9 .6 12.4
2011–12 59 34 30.4 .451 .391 .836 4.6 1.4 1.0 1.0 13.9
2012–13 73 73 38.5 .423 .372 .848 5.6 4.9 1.2 1.1 14.3
2013–14 82 82 36.0 .465 .361 .803 7.5 5.1 .9 .7 13.0
2014–15 71 71 33.5 .400 .324 .857 5.9 4.8 1.1 .6 9.4
2015–16 CHA 70 70 35.0 .426 .348 .849 6.1 5.8 .9 .6 14.9
2016–17 77 77 34.0 .403 .333 .856 6.2 5.9 1.1 .4 15.1
2017–18 64 64 31.0 .415 .336 .831 4.8 5.5 1.0 .4 11.6
2018–19 75 72 31.4 .450 .389 .865 5.2 3.3 .9 .6 9.3
2019–20 22 3 23.0 .346 .286 .900 4.5 3.0 .8 .4 3.6
2020–21 LAC 67 38 27.4 .464 .404 .828 4.7 2.2 1.0 .6 8.1
2021–22 59 54 24.8 .463 .400 .658 4.3 1.7 1.0 .7 8.3
2022–23 78 19 21.9 .420 .391 .708 3.8 1.6 .7 .6 6.1
2023–24 3 0 18.0 .375 .286 --- 2.3 1.7 1.0 1.3 2.7
キャリア 996 828 29.9 .436 .365 .833 5.0 3.4 .9 .6 10.7

NBAプレーオフ 編集

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2009 POR 6 5 10.5 .556 .500 --- .5 .2 .2 .3 2.0
2010 6 6 23.2 .459 .429 .750 3.2 .8 .3 .0 8.2
2011 6 0 25.2 .413 .269 .750 1.7 1.3 .8 .8 8.0
2014 11 11 41.7 .472 .350 .800 7.6 4.8 1.4 .5 15.2
2015 5 5 41.8 .343 .333 .769 8.6 5.2 .2 .2 14.2
2016 CHA 5 2 28.8 .378 .273 .850 3.6 2.0 .4 .0 11.4
2021 LAC 19 10 29.2 .486 .389 .826 5.5 2.1 1.3 .5 8.1
2023 5 3 18.4 .421 .353 --- 2.2 1.2 .4 .4 4.4
キャリア 63 42 28.8 .440 .352 .807 4.7 2.3 .8 .4 9.2

ユーロリーグ 編集

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG PIR
2006–07 ル・マン・サルト・バスケット 12 2 13.5 .500 .273 .769 1.7 .7 .8 .4 4.3 4.6
2007–08 Le Mans 13 13 26.6 .453 .290 .667 3.5 2.7 1.5 .5 8.5 9.6
2011–12 SLUCナンシー 6 6 37.6 .415 .333 .818 6.7 5.2 1.7 .7 15.8 23.2
キャリア 31 21 23.6 .449 .298 .765 3.4 2.4 1.2 .5 8.3 10.3

プレイスタイル 編集

運動能力に優れたディフェンダー。長いウィングスパンを持ち、テイショーン・プリンスと比較される[要出典]。オフェンス力に課題を残すがフランス代表チームなどではエースとして得点を求められる場面が多く、徐々にシュートも改善されている。

脚注 編集

  1. ^ Nicolas-Batum” (英語). draftexpress.com (2008年). 2021年2月10日閲覧。
  2. ^ a b Batum meilleur marqueur”. レキップ (2007年4月8日). 2012年3月21日閲覧。
  3. ^ アウトローをシックスマンとして起用し、ベンチの攻撃力を安定させる為でもあった。
  4. ^ Batum's career-high 31 helps Trail Blazers cruise by Timberwolves”. ESPN (2010年2月27日). 2012年3月21日閲覧。
  5. ^ SLUC NANCY lands Batum”. euroleague.net (2011年8月2日). 2012年3月21日閲覧。
  6. ^ Batum scores 33 points to help Blazers top Nuggets”. FOX (2012年2月5日). 2012年3月21日閲覧。
  7. ^ Blazers trade Batum to Hornets for Vonleh, Henderson”. NBA.com (2015年6月24日). 2015年6月25日閲覧。
  8. ^ Hornets hold off Trail Blazers 106-94
  9. ^ Hornets beat Heat 99-81 for third straight victory
  10. ^ ニコラ・バトゥームがクリッパーズと契約”. スポーティングニュース (2020年12月3日). 2021年2月10日閲覧。
  11. ^ LA Clippers Re-Sign Nicolas Batum”. NBA.com (2021年8月13日). 2021年8月15日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集