ヒト属あるいはホモ属 (学名:Homo ラテン語で「人間」の意) は、哺乳類霊長目(サル目ヒト科の属のひとつ。他のヒト科の分類群と比べて、巨大な大脳が特徴である。現生するヒト属の種はホモ・サピエンスのみであり、他に絶滅種として、ヒトの祖先や近縁種であるホモ・ネアンデルターレンシスホモ・エレクトスなどが分類されている。ヒト属の分類および系統は研究途上であり、文献によって異なる分類が採用されていることがある。

ヒト属
生息年代: ジェラシアン-現世, 2.5–0 Ma
宇宙探査機パイオニア11号に搭載されたヒトの両性の画像
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 霊長目(サル目Primate
亜目 : 真猿亜目 Haplorhini
下目 : 狭鼻下目 Catarrhini
上科 : ヒト上科 Hominoidea
: ヒト科 Hominidae
亜科 : ヒト亜科 Homininae
: ヒト族 Hominini
亜族 : ヒト亜族 Hominina
: ヒト属 Homo
  • 本文を参照
主なヒト属の時代・大陸分布図

ヒト属は、アウストラロピテクス属の一部の種から発展した属であり、他にアウストラロピテクス属から分かれた属に、パラントロプス属ケニアントロプス属がある。ヒト属の最初の種とされているのは、190万年前の化石記録のあるホモ・ルドルフエンシスであり、ホモ・サピエンスを以外で最後の絶滅種とされている種は、ホモ・ネアンデルターレンシスデニソワ人ホモ・フローレシエンシスであり、いずれも約5万年前に絶滅した。

分類 編集

ヒト属 Homo

系統 編集

以下のヒト属、アウストラロピテクス属、パラントロプス属、ケニアントロプス属を含む類人猿の分岐図は、分岐学的手法による化石人類の分類によって提案されているものである。

ヒト上科

テナガザル科 (Hylobatidae)

ヒト科

ショウジョウ亜科 (Ponginae)

ヒト亜科

ゴリラ族 (Gorillini)

ヒト族

チンパンジー亜族 (Panina)

猿人 (アウストラロピテクス属, ケニアントロプス属, パラントロプス属, ヒト属など)

(7.5)
(8.8)
(15.7)
(20.4 Mya)
猿人

アルディピテクス・ラミドゥス (†)

Australopithecus s.l.

アウストラロピテクス・アナメンシス (†3.8)

アウストラロピテクス・アファレンシス (†)

アウストラロピテクス・ガルヒ (†)

アウストラロピテクス・デイレメダ (†3.4)

ケニアントロプス・プラティオプス (†3.3)

アウストラロピテクス・アフリカヌス (†2.1)

パラントロプス (†1.2)

ヒト属

ホモ・ハビリス (†1.5)  

ホモ・ルドルフエンシス (†1.9)  

ホモ・エレクトス

ホモ・エルガステル (†1.4)  

ホモ・エレクトスアフリカ型 (†)  

ホモ・エレクトスアジア型 (†0.1)  

(1.5)

ホモ・アンテセッサー   (†0.8)

ホモ・ハイデルベルゲンシス
Neandersovans

ホモ・ネアンデルターレンシス (†0.05)  

デニソワ人 (†0.05)

(0.3)

ホモ・サピエンス  

(0.5)
(2.4)

アウストラロピテクス・セディバ (†2.0)

ホモ・フローレシエンシス (†0.05)

(3.3)
(5.5)
(7.3 Mya)


脚注 編集

関連項目 編集