ビオー呼吸英語: Biot's respiration)とは、無換気状態から急に深大な呼吸を開始して換気状態になることを繰り返す、異常な外呼吸の状態である。髄膜炎性呼吸間欠髄膜炎性呼吸断絶髄膜炎性呼吸とも呼ばれる。

(上から)正常な呼吸、ビオー呼吸クスマウル呼吸チェーンストークス呼吸のスパイログラム。

チェーンストークス呼吸と同様に無換気と深呼吸の反復であるが、チェーンストークス呼吸とは異なり、一過性である。牛のワラビ中毒スキサメトニウムの投薬、髄膜炎などで認められる。フランス内科医カミーユ・ビオーにより発見されたことから命名された。ビオー呼吸が現れた場合は、炎症などに伴う脳圧亢進など、何らかの原因で脳幹部に障害が発生していることを示唆しており、生命の危機に瀕している可能性がある。

関連項目 編集

参考文献 編集

  • 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104