フィオレッタ・ゴリーニ
フィオレッタ・ゴリーニ（伊: Fioretta Gorini, 1453年/1460年–1478年[1][2][3]）は、アントニオ・ゴリーニ（Antonio Gorini）の娘で、ジュリアーノ・デ・メディチの愛人である。ジュリオ・デ・メディチ（後の教皇クレメンス7世）の母[4]。実際の名前はアントニア（Antonia）またはアントニエッタ（Antonietta）で、フィオレッタは彼女に付けられた愛称である[5]。
| フィオレッタ・ゴリーニ Fioretta Gorini | |
|---|---|
 サンドロ・ボッティチェッリによる肖像画『若い女性の肖像画』（1475年, ピッティ宮殿所蔵） | |
| 子女 | ジュリオ・デ・メディチ |
| 父親 | アントニオ・ゴリーニ（Antonio Gorini） |
| 出生 |
1453年/1460年 フィレンツェ共和国、フィレンツェ |
| 死亡 |
1478年 フィレンツェ共和国、フィレンツェ |
1478年5月26日、フィオレッタはパッツィ家の陰謀でジュリアーノが暗殺された1か月後に、彼の非嫡出子の息子ジュリオを出産した[6]。出産後、ゴリーニがどうなったのかはあまり知られていない。いくつかの記録は彼女が同年に死亡したことを伝えている[2]。残されたジュリオは生後7年間を代父の建築家アントニオ・ダ・サンガッロ・イル・ヴェッキオのもとで過ごした[7]。
フィオレッタの肖像はサンドロ・ボッティチェッリの『若い女性の肖像画』（Ritratto di giovane donna, 1475年）に描かれているが、シモネッタ・ヴェスプッチ、クラリーチェ・オルシーニ、アルフォンシーナ・オルシーニあるいはルクレツィア・トルナブオーニともいわれる[8]。バルジェロ美術館に所蔵されているアンドレア・デル・ヴェロッキオの彫刻『花束を持つ女性』（Dama col mazzolino, 1475年）のモデルはフィオレッタ・ゴリーニである可能性がある[9]。またゴリーニがレオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』の背後にあるインスピレーションの源であったという推測もあった[2]。
脚注 編集
- ^ “Fioretta Gorini”. Ancestry.com. 2020年7月24日閲覧。
- ^ a b c “A New Hypothesis on Leonardo’s Mona Lisa. Was She Fioretta Gorini?”. Gingko (2015年3月15日). 2020年7月24日閲覧。
- ^ “Fioretta Gorini - Historical Records”. MyHeritage. 2020年7月24日閲覧。
- ^ “Giuliano de' Medici (1453-1478)” (イタリア語). Il Mese Mediceo. 2017年7月3日閲覧。
- ^ Moroni, Gaetano (1842) (イタリア語). Dizionario di erudizione storico-ecclesiastica da S. Pietro sino ai nostri giorni .... Tip. Emiliana. p. 37
- ^ Miranda, Salvador. “The Cardinals of the Holy Roman Church”. Florida International University. 2017年7月3日閲覧。
- ^ “The Cardinals of the Holy Roman Church”. Biographical Dictionary. Florida International University (1513年9月23日). 2020年7月24日閲覧。
- ^ Montresor, Carlo (2010). “Galleria Palatin di Palazzo Pitti” (Italian). Monografia d'arte. Botticelli. ATS Italia Editrice. p. 42. ISBN 8865241101
- ^ Paratico, Angelo (May 14, 2015). “Leonardo Da Vinci’s Ginevra de’ Benci, or Fioretta Gorini? Or Caterina, his mother?”. Beyond Thirty-Nine 2017年7月3日閲覧。.