フェイルオーバー英語: failover)は、現用系コンピュータサーバ/システム/ネットワークで異常事態が発生したとき、自動的に冗長な待機系コンピュータサーバ/システム/ネットワークに切り換える機能を意味する。これに対して、何らかの異常を察知して、人間が手動で切り替えを行うことをスイッチオーバーという。

システム設計において、高い可用性信頼性が要求される場合、フェイルオーバー機能を組み込むのが一般的である。場合によっては、自動的なフェイルオーバーが好ましくないこともあり、その場合は必ず人間が介在してフェイルオーバーを行う。この場合、人間は単に承認を与えるだけで、フェイルオーバー処理自体は自動的に行われる。

ハードウェアとしてのファイアウォールのフェイルオーバーは、特に「ステートフルフェイルオーバー」と言う。ステートフルフェイルオーバーは、障害発生時に主系のファイアウォールが保持しているコネクションの状態を、副系のファイアウォールに引き継ぐ機能である。冗長化を構成する2台のファイアウォール同士は、フェールオーバーケーブルで結ばれている。このフェールオーバーケーブルには、専用ケーブル、またはLANケーブルを使用する。

フェイルバック(英語: failback)または切り戻し[1]とは、逆に、フェイルオーバーによって切り換えられたサーバ/システム/ネットワークを障害発生前の元の状態に戻す処理を意味する。

脚注 編集

  1. ^ フェイルバックとは - IT用語辞典”. IT用語辞典 e-Words. 2022年1月23日閲覧。

関連項目 編集

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