フローズン・タイム』(原題:Cashback)は、2006年制作のイギリス映画。監督はヴォーグハーパーズ バザーで活躍する写真家のショーン・エリス

フローズン・タイム
Cashback
監督 ショーン・エリス
脚本 ショーン・エリス
製作 レネ・バウセガー
ショーン・エリス
製作総指揮 ダフネ・ギネス
ヴィジェイ・サクール
ピーター・ハンプデン
ノーマン・メリー
出演者 ショーン・ビガースタッフ
エミリア・フォックス
ショーン・エヴァンス
ミシェル・ライアン
音楽 ガイ・ファーレイ
撮影 アンガス・ハドソン
編集 スコット・トーマス
カルロス・ドメク
配給 日本の旗 CKエンタテインメント
公開 カナダの旗 2006年9月10日TIFF
日本の旗 2008年1月26日
上映時間 102分
製作国 イギリスの旗 イギリス
言語 英語
スペイン語
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もともと『CASHBACK』という、原題と同じ18分の短編映画をエリスが製作したところ、第78回アカデミー賞の短編賞にノミネートされた実績から、長編映画化された。

あらすじ 編集

美大生のベンは、初めての恋人スージーと破局した。ベンから別れを切り出したのだが、そのことで後悔を抱え、別れた日以来眠れなくなってしまう。友人のショーンからはモデルの女性と交際するよう勧められ(そうすればスージーが、ベンと復縁しようと躍起になると考えたから)、ベン自身もスージーを忘れるよう努力した。しかしベンはスージーを忘れられず、眠れない日々を過ごした。ベンは不眠によって浮いた8時間を有効活用しようと、スーパーマーケットで夜勤を始めた。長い勤務時間に憂鬱としているシャロン、プライドの大きな店長、毎日のようにバカをやらかすバリーマット、格闘技に精通するブライアン、個性的な同僚に囲まれながら、ベンは睡眠に充てていた八時間を、金へキャッシュバックした。

別れから2週間が経過したが、ベンは未だに眠れず、ついに時間そのものを意識しなくなっていた。いつしかベンは、時間を一時的に停止する力を手に入れていた。ベンは時間の凍結したスーパーマーケットで、ある美人の静止した姿に、少年時代に目にした女性の裸体を思い出した。ベンは客の女性の衣服を剥ぎ、その裸体を写生した。

ベンは、店長が企画した支店対抗のフットサルの試合をきっかけに、シャロンと親睦を深めた。シャロンは生まれてからずっと町で育ってきて、スペイン語を学んで別の世界へ行くことを目論んでいた。その夜に彼女と別れてから、ベンはシャロンのことばかりを考えた。静止した世界で、ベンは彼女の姿を何枚も写生した。数日後の店長のバースデーパーティーの前日、シャロンからキスをされ、ベンのスージーの呪縛が解け、不眠から抜け出すに至る。

店長のバースデーパーティー。ベンはシャロンと共に会場へ赴く。そこにはスージーがいた。彼女の新たなボーイフレンドが、店長の弟だというのだ。ベンがシャロンと離れると、スージーが接触してきた。別れたのを後悔していると、スージーはベンにキスをした。その現場をシャロンに目撃され、彼女は怒りで会場を出ようとする。直前でベンは時間を停止した。時間を停められても、巻き戻すことはできなかった。怒り心頭のシャロンには弁解ができず、ベンは再び不眠に陥った。

あるとき、ベンはバリーとマットの悪戯をきっかけに、画廊から絵を気に入られて個展を開くことになった。「静止した瞬間」(A Frozen Second)と名づけられた個展には、ベンのシャロンを描いた絵がいくつも展示され、業界人から称賛を浴びた。会場へやってきたシャロンは、絵がベンの彼女への誠実を物語っていると、ベンの謝罪を聞き入れた。

キャスト 編集

  • ベン・ウィリス:ショーン・ビガースタッフ
    • 美大に通う青年。スージーとの破局とそれに伴う不眠が原因で、時間を停止される力を手に入れた。
  • シャロン・ピンティ:エミリア・フォックス
    • スーパーマーケットで働く女性。スペイン語を学んでいる。
  • ショーン・ヒギンス:ショーン・エヴァンス
    • ベンと同じ学校に通う青年。ベンとは少年期からの付き合い。数え切れぬほどの女性を口説きにかかり、その度に痛い目を見ている。
  • スージー:ミシェル・ライアン
    • ベンにとって初めての恋人。ベンから別れを切り出され、激昂してデスクランプを投げつけた。数日後には新たなボーイフレンドを手に入れた。
  • ジェンキンス(店長):スチュアート・グッドウィン
  • バリー・ブリックマン:マイケル・ディクソン
  • マット・スティーヴンズ:マイケル・ランボーン
  • ブライアン・‘カンフー’:マーク・ピッカリング
  • 若い頃のベン・ウィリス:フランク・ヒスケス
  • ターニャ・グリーン:エミリア・フェントン
  • 静止した美女:イリーナ・バガチ
  • 静止した女性:キーリー・ヘイゼル、ナディア・アルカシャブ、クリスティン・フラー
  • スウェーデン人留学生:ヘイリー=マリー・コッピン

評価 編集

レビュー・アグリゲーターRotten Tomatoesでは53件のレビューで支持率は47%、平均点は5.50/10となった[1]Metacriticでは17件のレビューを基に加重平均値が54/100となった[2]

  • 映画館大賞「映画館スタッフが選ぶ、2008年に最もスクリーンで輝いた映画」第91位。

脚注 編集

  1. ^ "Cashback". Rotten Tomatoes (英語). Fandango Media. 2023年1月25日閲覧
  2. ^ "Cashback" (英語). Metacritic. Red Ventures. 2023年1月25日閲覧。

外部リンク 編集