ブレイクビーツは、音楽制作の方法。または音楽のジャンル。以下の複数の概念を指す。

  1. ターンテーブルの奏法英語版レコードドラム演奏のフレーズループ再生英語版、またはスクラッチ英語版すること[1]
  2. 音楽制作の方法および音楽ジャンルの名。ドラム演奏のフレーズを、サンプラー波形編集ソフトウェアなどを使用してサンプリングし、ドラムループとして使用したり、分解してシーケンサーで組み立て直すこと。またはそのようにして制作された楽曲[2]
  3. 1や2の元となる楽曲において、ドラム演奏のみになっているブレイク英語版の部分[3]

概要 編集

その発見は、一般に1970年代にクール・ハークによってなされたと言われている。ハークはプレイヤーのトーン・アームに触れずに、レコードをスピンさせる方法で、ブレイクを再生した[4]。なお、アフリカ・バンバータは自身が発見したとしている。クール・ハークの「ブレイクビーツ」思想とともにヒップホップの制作方法として広まり、以降ドラムンベースなど様々なエレクトロミュージックに広く用いられる。サンプリングされたドラムフレーズを、時間軸に沿って単音、もしくは任意の数(=音価)のサンプルに切り分け、それらをシーケンサーなどを用い元々のフレーズとは異なる順序で演奏し新たな楽曲を構成していく。分解されるドラムフレーズの素材には、新規に録音されるもののほか、既存の楽曲から抜き出したものを使用することもある。

主なブレイクビーツ 編集

  • ジェームス・ブラウン(James Brown) - "Funky Drummer"(ファンキー・ドラマー)
  • ジェームス・ブラウン(James Brown) - "Funky President"(ファンキー・プレジデント)
  • Lyn Collins:リン・コリンズ - "Think(About It)"(シンク・アバウト・イット)
  • The Honeydrippers:ハニードリッパーズ - "Impeach The President"(インピーチ・ザ・プレシデント)
  • Incredible Bongo Band;インクレディブル・ボンゴ・バンド - "Apache"(アパッチ)
  • クール&ザ・ギャング(Kool & the Gang) - "N.T"(N.T)
  • The Mohawks:モホークス - "The Champ"(ザ・チャンプ)
  • Skull Snaps:スカル・スナップス - "It's A New Day"(イッツ・ア・ニュー・デイ)
  • スライ&ザ・ファミリー・ストーン (Sly & The Family Stone) - "Sing a Simple Song"(シング・ア・シンプル・ソング)
  • ボブ・ジェームス (Bob James) - "Take Me to The Mardi Gras"(夢のマルディグラ)

サブジャンル 編集

アシッド・ブレイクス 編集

サイケデリック・ブレイクス 編集

ビッグ・ビート 編集

プログレッシブ・ブレイクス 編集

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ Electronic Music 101: What Are Breakbeats? - Magnetic Magazine” (2019年7月19日). 2021年2月19日閲覧。
  2. ^ Breakbeat 音楽”. 2021年2月19日閲覧。
  3. ^ Video explains the world's most important 6-sec drum loop 01:10”. 2021年2月19日閲覧。
  4. ^ Necroguttural (2016-12-07), Hip-Hop Evolution - "Grandmaster Flash" The Origin of Scratching on Vinyl, https://www.youtube.com/watch?v=oA-OpvH4CIQ 2017年12月9日閲覧。 

外部リンク 編集