ヘンティー県(ヘンティーけん、モンゴル語: Хэнтий аймаг,ᠬᠡᠨᠲᠡᠢ
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)は、モンゴル国の21の県(アイマク)の一つであり、同国の東部に位置する。県都はウンドゥルハーン。面積80,311km²、人口65,811人(2011年)。

ヘンティー県
Skyline of ヘンティー県
ヘンティー県の旗
ヘンティー県の公式印章
印章
ヘンティー県の位置
ヘンティー県の位置
北緯47度19分 東経110度39分 / 北緯47.317度 東経110.650度 / 47.317; 110.650
面積
 • 合計 81,311 km2
人口
(2011)
 • 合計 65,811人

県の郡の1つダダル郡チンギス・ハーンの故郷であると言われる。

地理 編集

北はロシアに接し、隣接する県は北西にダルハン・オール県、西にトゥブ県、南西にゴビスンベル県、南にドンドゴビ県、南東にスフバータル県、東にドルノド県。トゥブ県との県境には首都ウランバートル市の飛び地であるバガノール区が入り込んでいる。

県の北西はヘンティー山脈の東部に当たり、南東へ行くと東部モンゴルのステップ地帯となる。ハン・ヘンティー厳正保護区に位置するブルカン・カルドゥンはチンギス・ハーンが生まれたとされる聖なる山である。

ブルカン・カルドゥンの南からヘルレン川が端を発し、県南部を東へ横切りトゥブ県へ向う。少し東にはオノン川の源流がある。県の北東にはバルジ=オノン国立公園がある。

行政区分 編集

 
ヘンティー県の郡(ソム)
ヘンティー県の都市
モンゴル語 郡(ソム) 人口(1994年)[1] 人口(2001年)[2] 人口(2006年)[3]
ベルフ Бэрх バトノロブ郡 4,517 3,871 3,890
ボル=ウンドゥル Бор-Өндөр ダルハン郡 2,695 6,406 8,510
ウンドゥルハーン(県都) Өндөрхаан ヘルレン郡 14,409 ~12,000 ~14,800
ヘンティー県の
郡(ソム) モンゴル語 人口(1994年)[1] 人口(2001年)[2] 人口(2005年)[4] 面積 (km²) 人口密度 (/km²)
バトノロブ郡 * Батноров 3,169 2,986 6739* 4,968 1.36
バトシレート郡 Батширээт 2,591 2,196 2,009 7,018 0.29
バヤン=アダルガ郡 Баян-Адарга 2,493 2,333 2,413 3,021 0.80
バヤンホタグ郡 Баянхутаг 2,130 2,280 2,090 6,029 0.35
バヤンムンフ郡 Баянмөнх 1,646 1,790 1,693 2,540 0.67
バヤン=オボー郡 Баян-Овоо 1,917 1,697 1,701 3,381 0.50
ビンデル郡 Биндэр 4,184 3,615 3,537 5,386 0.66
ダダル郡 Дадал 2,826 2,387 2,534 4,727 0.54
ダルハン郡 ** Дархан 1,949 1,904 9,462** 4,455 2.12
デルゲルハーン郡 Дэлгэрхаан 3,029 2,902 2,339 3,986 0.59
ガルシャル郡 Галшар 2,575 2,906 2,468 6,676 0.37
ジャルガルトハーン郡 Жаргалтхаан 1,863 2,073 1,848 2,752 0.67
ヘルレン郡 *** Хэрлэн 20,172 16,578 16,783 3,788 4.43
ムルン郡 Мөрөн 2,444 2,264 2,026 2,196 0.92
ノロブリン郡 Норовлин 2,713 2,777 2,255 5,334 0.42
ウムヌデルゲル郡 Өмнөдэлгэр 3,895 5,739 5,208 10,877 0.48
ツェンヘルマンダル郡 Цэнхэрмандал 2,361 1,791 1,661 3,177 0.52
* - ベルフ含む。
** - ボル=ウンドゥル含む。
*** - 県都ウンドゥルハーン含む。

観光地 編集

  • ボルハン・ハルドン山:標高2361m。チンギス・ハーンに関連する聖域として崇められており、1995年から国家崇拝山として指定され、4年毎に崇拝儀式が行なわれている。
  • チンギス・ハーン記念碑:1962年、人民中央委員会決定によりモンゴル最初のチンギス・ハーン顕彰施設として建設された。(詳細はダダル郡)
  • ラシャント岩:石器時代から16世紀まで様々な遺跡が付近に残る。
  • デルーン・ボルドッグ:スピリチュアルスポット。2012年、モンゴル人、ロシア人、日本人の研究者らが協力して、デルーン・ボルドッグの南にオボー[5]が作られた。

参考 編集

脚注 編集

  1. ^ a b http://www.reliefweb.int/library/documents/oxfamannex1-4.pdf[リンク切れ]
  2. ^ a b The Khentii aimag official siteアーカイブされたコピー”. 2007年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年6月21日閲覧。
  3. ^ Rural Poverty Reduction Programme:semi-annual report 2007 アーカイブされたコピー”. 2008年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年1月17日閲覧。
  4. ^ Rural Poverty Reduction Programme official site アーカイブされたコピー”. 2007年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年6月18日閲覧。
  5. ^ オボーは道や丘などの大切な場所にみられる石や家畜の骨などを積み上げた塚のようなもの。

関連項目 編集