ベネチテス目(ベネチテスもく、学名:Bennettitalesキカデオイデア目ともいう)は化石裸子植物の一群で、中生代三畳紀に現れ、白亜紀の終わり頃絶滅した。一般に太い幹、羽状複葉と茎の先につく生殖器官を特徴とし、見かけは現生のソテツ類に似ているが、気孔の配置などに違いがある。

ベネチテス目 Bennettitales
生息年代: 三畳紀白亜紀
キカデオイデアの花
地質時代
三畳紀 - 白亜紀
分類
: 植物界 Plantae
: ソテツ門 Cycadophyta
: ソテツ綱 Cycadopsida
: ベネチテス目 Bennettitales
学名
Bennettitales
和名
ベネチテス目

キカデオイデア科Cycadeoidaceaeキカデオイデアを含む)とウィリアムソニア科Williamsoniaceae)の2群に分けられる。キカデオイデア科は幹が異様に太く、生殖器官(あるいは胞子葉穂)は両性で、茎の先に雌胞子葉、根元に雄胞子葉が配置し、その点では被子植物の花と似ている。ただし、具体的な形の復元には諸説ある。また、この共通性はそれぞれ独自に生じたものであり、直接の関係はないとの考えが有力である。ウィリアムソニア科は幹がやや細く、分枝し、生殖器官はソテツ類と同じように雌雄別になっている。

なお、命名の基になったベネチテス Bennettites は葉の化石に、キカデオイデア Cycadeoidaea は幹と生殖器官の化石に対して当初つけられた名で、両者はあとから同じものであることがわかった。

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関連項目 編集

参考文献 編集

  • 伊藤元己7章 陸上植物の多様性と系統」『植物の系統と進化』(pdf)(1版)裳華房、東京都千代田区〈新・生命科学シリーズ〉、2012年5月25日、141 -142頁。ISBN 978-4-7853-5852-5http://www.shokabo.co.jp/sample/5852s.pdf