ペヌエル(英語:Peniel,ヘブル語:פְּנוּאֵל)は、旧約聖書に登場する地名である。ヘブル語で「神の御顔」の意味である。ヨルダン川の中流のスコテから東に6kmのヤボク川の南岸の地域である。トゥルル・エ・ダハブ(黄金の丘)と呼ばれる二つの近くの廃墟であると言われている。

天使とヤコブの闘い(ウジェーヌ・ドラクロワ画)[1]

ヤコブエサウに会う前に神と格闘した場所である。[2] 士師ギデオンミデヤン人と交戦した際、ペヌエルの住民に協力を要請したが、応じなかったので、ギデオンにより、ペヌエルの町は破壊され、住民は虐殺された。

北イスラエル王国の初代ヤロブアム1世は首都としてシェケムを選んだが、東からの侵入者を防ぐためにペヌエルを要塞都市として再建した[3]

脚注 編集

  1. ^ 中野京子『中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇』文藝春秋、2012年、82頁。ISBN 978-4-16-375930-2 
  2. ^ 創世記32章22節-31節
  3. ^ 列王記上12章25節

参考文献 編集