ホッスモ(Najas graminea)は、トチカガミ科イバラモ属に属する植物ため池湖沼などに生息する沈水生の水草である。和名は、形態が仏具払子に似ることに由来する[1]

ホッスモ
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: オモダカ目 Alismatales
: トチカガミ科 Hydrocharitaceae
: イバラモ属 Najas
: ホッスモ N. graminea
学名
Najas graminea Del.
シノニム

Najas alagensis Poll.
Najas seminuda Griff.

和名
ホッスモ(払子藻)

分布 編集

アジアオーストラリアヨーロッパ北アフリカなど広く分布する他、北アメリカには外来種として生育している[2]日本でも全国各地に分布している。

生態 編集

一年草は最大50cmほどになり[1]、幅0.5mmほどの線形葉を3輪生する[2]。葉の鋸歯は目立たない[2]。花期は7-9月、葉腋に花をつけ、そこに長さ2-3 mm の種子をつくり繁殖する。染色体数は、2n=24の4倍体と、2n=36の6倍体が知られる[2]

類似種 編集

トリゲモオオトリゲモなど、イバラモ属の各種に形態が類似するが、葉の基部にある葉鞘が耳状に尖る点で、他種と区別できる[2]。また前2種に比べて手触りが柔らかく、あまり反り返らない点でも異なる[1]

脚注 編集

  1. ^ a b c 神戸市立教育研究所(1985)「神戸の水生植物」(神戸の自然14)
  2. ^ a b c d e 角野康郎『日本水草図鑑』文一総合出版、1994年。  p.53

関連項目 編集