マックス・ヴォルフ

ドイツの天文学者

マックス・ヴォルフ(Max Wolf、1863年6月21日1932年10月3日)は、ドイツ天文学者で、写真を使った天文学パイオニアである。本名マクシミリアン・フランツ・ヨーゼフ・コルネリウス・ヴォルフ(Maximilian Franz Joseph Cornelius Wolf)。

マックス・ヴォルフ
(Max Wolf)
Max Wolf
生誕 1863年6月21日
バーデン大公国の旗 バーデン大公国ハイデルベルク
死没 (1932-10-03) 1932年10月3日(69歳没)
ドイツの旗 ドイツ国、ハイデルベルク
国籍 ドイツの旗 ドイツ
研究分野 天文学
研究機関 ハイデルベルク大学
出身校 ハイデルベルク大学
主な業績 天体写真を使った小惑星の探索
ウォルフ359の発見
主な受賞歴 王立天文学会ゴールドメダル(1914年)
ブルース・メダル(1930年)
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生涯 編集

ハイデルベルクに生まれた。1888年ハイデルベルク大学博士号を取り、同大学で研究した。1891年に小惑星 (323) ブルーシアを発見したのを皮切りに、ハイデルベルクで248個の小惑星を発見した[1]。ヴォルフは従来の肉眼による小惑星の探索に代わって、天体写真を使った小惑星の探索を行った。この方法によって発見される小惑星は急激に増加した。

ヴォルフの発見した小惑星には、最初に発見されたトロヤ群の (588) アキレス、(490) ヴェリタス、(877) アリンダなどがある。248個目の発見を行ったすぐ後の1933年に小惑星の発見数はヴォルフの弟子のカール・ラインムートに抜かれることになった。

いくつかの彗星も発見し、その中には14P/ヴォルフ彗星と43P/ヴォルフ・ハリントン彗星があり、SN 1895A、SN 1909A、SN 1920A、SN 1926A の4個の超新星の発見者または共同発見者となった。

太陽系に近い星の1つである赤色矮星ウォルフ359の発見者でもある。1910年カール・ツァイス社にプラネタリウムの製作を提案し、第一次世界大戦を挟んで1923年に最初のプラネタリウムは完成した。

1914年王立天文学会ゴールドメダルを受賞し、1930年にはヴォルフが最初に発見した小惑星ブルーシアの命名の由来となったキャサリン・ブルースの基金で設けられたブルース・メダルを受賞した。1932年にハイデルベルクで死去。

功績を称え、クレーターヴォルフクレーター)、小惑星(827)ヴォルフィアナは、ヴォルフの名から命名されている[2]

受賞・叙勲など 編集

命名

脚注 編集

  1. ^ Minor Planet Discoverers”. MPC. 2021年7月12日閲覧。
  2. ^ (827) Wolfiana = 1916ZW = 1928 DK = 1940 RA”. MPC. 2021年7月12日閲覧。

関連項目 編集