マック・ザ・ナイフ

ジャズのスタンダード・ナンバー

マック・ザ・ナイフ英語: Mack the Knife)』は、ジャズスタンダードナンバー。邦訳では『匕首マック(あいくちマック)』、『匕首マッキー(あいくちマッキー)』と呼ばれることもある。

概要 編集

1928年初演の舞台『三文オペラ』の劇中歌『メッキー・メッサーのモリタート(ドイツ語: Die Moritat von Mackie Messer)』が原曲であり、作曲はクルト・ヴァイルドイツ語歌詞はベルトルト・ブレヒト。これをマーク・ブリッツスタインが英訳し、トロンボーン奏者のターク・マーフィー英語版が編曲した。

ルイ・アームストロングが1955年にシングル「マック・ザ・ナイフ」を発表。1997年にグラミーの殿堂入り (Grammy Hall of Fame Award) している。

ボビー・ダーリンが1959年にシングル「マック・ザ・ナイフ」を発表し、全米第1位を9週間記録する大ヒットとなった[1]。翌1960年には「マック・ザ・ナイフ」でグラミー賞最優秀レコード賞を獲得している。この当時の邦題も「匕首マック」である[2]。ボビー・ダーリンの「マック・ザ・ナイフ」も1999年にグラミーの殿堂入りしている。

1960年2月にエラ・フィッツジェラルド西ベルリン公演で「マック・ザ・ナイフ」を歌っている。この公演を収めたアルバム『マック・ザ・ナイフ-エラ・イン・ベルリン』もまた1990年にグラミーの殿堂入りしている。

2016年にはルイ・アームストロング及びボビー・ダーリンによる「マック・ザ・ナイフ」がアメリカ議会図書館国立録音登録簿の重要保存資料に選ばれた[3]

日本語歌詞は、漣健児訳詞によるものが発表されている。

日本語版カバー
匕首マック
匕首マッキー
匕首マッキー〜Mack The Knife〜
NHK紅白歌合戦
マック・ザ・ナイフ

出典 編集

  1. ^ 『1955-64年編: 名曲184決定盤CD776』音楽出版社〈CDジャーナルムック: 名曲コレクション〉、2005年、64頁。ISBN 9784861710049 
  2. ^ 『映画で蘇るオールディーズ&プログラム・コレクション』音楽出版社、2008年、89頁。ISBN 9784861710407 
  3. ^ ビリー・ジョエル、シュープリームス、メタリカ等、米国議会図書館の永久保存楽曲に認定”. ローリング・ストーン (2016年4月5日). 2018年6月14日閲覧。
  4. ^ 横山剣&マチャアキ、公開レコーディングで「イイネ!」”. 音楽ナタリー (2011年8月24日). 2018年6月14日閲覧。
  5. ^ 矢野利裕『ジャニーズと日本』講談社講談社現代新書〉、2016年、41-43頁。ISBN 978-4-06-288402-0