マレディベヒ語: މާލެ‎、英語: Malé)は、インド洋の島国であるモルディブ首都カーフ環礁英語版の真ん中にある北マレ環礁英語版の南端に位置する。

マレ
މާލެ
Malé
マレ島の全景
マレ島の全景
位置
マレの位置の位置図
マレの位置
位置
マレの位置(インド洋内)
マレ
マレ
マレ (インド洋)
マレの位置(モルディブ内)
マレ
マレ
マレ (モルディブ)
地図
座標 : 北緯4度10分 東経73度30分 / 北緯4.167度 東経73.500度 / 4.167; 73.500
行政
モルディブの旗 モルディブ
 行政区画 マレ市
 市 マレ
市長 アダム・アジム英語版[1]
MDP
地理
面積  
  市域 9.919 km2
  市街地 1.7 km2
標高 1 m
人口
人口 (2022年現在)
  市域 211,908人
    人口密度   21,364人/km2
  市街地 137,238人
    市街地人口密度   80,728人/km2
  備考 [2]
その他
等時帯 UTC+5 (UTC+5)
夏時間 なし
市街地人口・面積はマレ島のみの数値。

マレ島は周辺のヴィリンギリ島、人工島フルマーレ島、空港島フルレ島とともにマレ市を構成する。マレ島の人口は137,238人、マレ市の人口は211,908人(2022年国勢調査[2])。

概要 編集

 
マレ島の市街地

モルディブの政治経済の中心地で、貿易港でもある。目覚ましい発展を遂げる観光業のほか、主要産業の1つである漁業での水産物の加工も行われる。モルディブは各島ごとに単一の役割を担うことが多いが、マレ島は首都の島である。島の陸地全体が市街地化され、モルディブの人口の1/3から1/4ほどが集中しており、多くの外国人労働者も存在する。東隣のフルレ島にはヴェラナ国際空港があり、2018年以降はシナマーレ橋によって連結されている。

マレは、人口密度が世界一とも言われており、人口圧力を軽減するためにヴェラナ国際空港と陸続きの人工島「フルマーレ」を造成し移住を促しており[3]、2022年時点で65,714人が暮らしている[2]

1987年サイクロン被害への対策として、日本ODAにより防波堤が建設されている。2004年インド洋大地震による大津波では、マレも被害を受けたが、防波堤により津波が弱まったことで死者は出なかった[4]。フルマーレにはこの津波の被災者も居住している。

モルディブは温暖化による海面上昇により水没の危機にあるため、政府と不動産開発業者のダッチ・ドックランズの合同プロジェクトにより、2008年からマレの西隣りにあるグルヒ・ファルフー礁に水上都市の建設が進められている[5][6][7][8]

行政区画 編集

マレ市の行政区画は6区に分かれており、そのうち4区、すなわちヘンヴェイル地区ガロル地区マーファンヌ地区マッチャンゴリー地区がマレ島にある。近隣のヴィリンギリ島は、かつて観光客向けの行楽地で、それ以前は監獄島だったが、現在は第5区(ヴィリマーレ)になっている。第6区は、2004年より入植を開始した人工島フルマーレ島である。加えて、空港島フルレ島もマレ市の一部となっている。

気候 編集

マレはケッペンの気候区分では熱帯モンスーン気候に属す。5月から12月までの長い雨季があり、残り4か月が乾季となる。マーレはこの気候帯の多くの都市とは異なり、年間を通じて最高が30℃、最低が27℃程度と気温の変化が少ない気候を持つ。年間の平均降水量は1,900 mm超である。

マレの気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 32
(90)
32
(90)
33
(91)
37
(99)
37
(99)
34
(93)
32
(90)
32
(90)
32
(90)
33
(91)
33
(91)
32
(90)
37
(99)
平均最高気温 °C°F 30.0
(86)
30.4
(86.7)
31.2
(88.2)
31.5
(88.7)
31.0
(87.8)
30.5
(86.9)
30.4
(86.7)
30.2
(86.4)
30.0
(86)
30.0
(86)
30.1
(86.2)
29.9
(85.8)
30.4
(86.7)
平均最低気温 °C°F 25.4
(77.7)
25.6
(78.1)
25.8
(78.4)
26.4
(79.5)
26.2
(79.2)
25.8
(78.4)
25.6
(78.1)
25.5
(77.9)
25.1
(77.2)
25.2
(77.4)
25.3
(77.5)
25.1
(77.2)
25.6
(78.1)
最低気温記録 °C°F 17
(63)
17
(63)
22
(72)
22
(72)
22
(72)
22
(72)
21
(70)
21
(70)
22
(72)
21
(70)
20
(68)
21
(70)
17
(63)
降水量 mm (inch) 75.2
(2.961)
49.7
(1.957)
72.8
(2.866)
131.6
(5.181)
215.7
(8.492)
171.9
(6.768)
147.2
(5.795)
187.7
(7.39)
242.8
(9.559)
222.0
(8.74)
201.0
(7.913)
231.7
(9.122)
1,949.3
(76.744)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 4.6 3.5 6.1 9.1 14.3 12.9 11.9 12.8 15.8 14.6 13.3 11.8 130.7
湿度 78.0 77.0 76.9 78.1 80.8 80.7 79.1 80.5 81.0 81.7 82.2 80.9 79.74
平均月間日照時間 248.0 259.9 279.0 246.0 223.2 201.0 226.3 210.8 201.0 235.6 225.0 220.1 2,775.9
出典1:NOAA [9]
出典2:香港天文台,[10] BBC Weather(最高・最低気温)[11]

出典 編集

  1. ^ Adam Azim: 5 Points On New Mayor Of Male From Pro-India Party”. NDTV (2024年1月14日). 2024年3月27日閲覧。
  2. ^ a b c Maale' Subdivision”. Citypopulation (2023年8月27日). 2024年3月27日閲覧。
  3. ^ モルディブ、移住受け入れる人工島 面積2倍へ拡張進む:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2019年7月19日閲覧。
  4. ^ ODAちょっといい話 大津波からモルディブの首都住民を守った日本の防波堤”. ODAとは?. 外務省. 2013年4月7日閲覧。
  5. ^ “Pres. visits Gulhi Falhu”. Miadhu Daily (Male). (2010年12月28日). オリジナルの2010年12月28日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20101228045624/http://www.miadhu.com/2010/12/local-news/pres-visits-gulhi-falhu/ 2014年5月26日閲覧。 
  6. ^ “Gulhi Falhu project to begin early 2008”. Miadhu Daily (Male). (2007年10月7日). オリジナルの2014年5月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140526072726/http://www.miadhu.com/2007/10/local-news/gulhi-falhu-project-to-begin-early-2008-3873/ 
  7. ^ モルディブの水上都市、その全容が徐々に明らかに”. CNN.co.jp. 2022年10月10日閲覧。
  8. ^ “Maldives first amusement park opens in Gulhi Falhu”. Minivan News (Male). (2013年12月1日). オリジナルの2014年5月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140526074334/http://minivannews.com/news-in-brief/maldives-first-amusement-park-opens-in-gulhi-falhu-72513 2014年5月26日閲覧。 
  9. ^ Male Climate Normals 1961-1990”. アメリカ海洋大気庁. 2012年12月29日閲覧。
  10. ^ Climatological Information for Male, Maldives, accessed 24 April 2012.
  11. ^ Average Conditions Maldives”. BBC Weather (2011年5月). 2012年12月29日閲覧。

関連項目 編集