リッチー・コッツェン

アメリカ合衆国ペンシルベニア州出身のギタリスト、ミュージシャン

リッチー・コッツェン(Richie Kotzen、1970年2月3日 - )はアメリカギタリストボーカリストミュージシャン作曲家ペンシルベニア州フィラデルフィア出身。

リッチー・コッツェン
Richie Kotzen
基本情報
生誕 (1970-02-03) 1970年2月3日(54歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ペンシルベニア州フィラデルフィア
ジャンル ブルース・ロック
ハードロック
ジャズ
フュージョン
ファンク
職業 シンガーソングライター
ギタリスト
担当楽器 ギター
活動期間 1989年 - 現在
共同作業者 ポイズン
MR. BIG
ザ・ワイナリー・ドッグス

略歴 編集

音楽性 編集

  • 幼い頃にファンクソウルの影響を受ける一方、ロックジャズといった幅広い音楽性を持つ。ギタリストとして広く知られているが、ソウルフルなボーカリストとしても非凡な才能の持ち主である。キャリアの大半はギタリストとしてよりもソロ・アーティストとしての活動が中心である。その幅広い音楽性とさりげなく聴かせる高度なギターテクニックからしばしば「名手」と呼ばれる。
  • ギターテクニックの面では、アラン・ホールズワースを彷彿させる流れるようなレガート(ピッキングをしないで左手のフィンガリングによって音を奏でる奏法)による速弾きスウィープが大きな特徴といえる。また、右手人差し指、あるいは中指(時には薬指)を使って指板を叩くライトハンド奏法(タッピング)を駆使することもよくあるが、フル・ピッキングの速弾きはあまり得意ではないとギタークリニックなどで語っている(実際には初期の頃はテクニックに重視しがちで、フルピッキングを用いた演奏も少なくなかった。現在では確かにそのプレイの使用頻度は少なくなってきている)。さらには、ピック弾きしながら残りの指でをはじくといったジェフ・ベックのようなプレイスタイルも兼ね備えており、どのプレイをしても安定した多種多様のパフォーマンスを展開している。
  • 高度なギターテクニックの持ち主に似合わずテクニックに傾倒せず、楽曲ありきというスタイルで、ジミ・ヘンドリックスエリック・クラプトンに近く、エモーショナル面に重きが置かれている。控えめではありながらも高度なテクニックをところどころに織り混ぜ、メロウな音作りと相まって楽曲の一部として、さりげなく自然に聴かせる部分に「名手」の所以と彼のミュージシャンとしてのスタンスが見られる。
  • エレクトリック・ギターフェンダー製のギター、特にテレキャスターを主に使用しており、ポイズン時代にカスタムショップで製作したモデルを元にしたフェンダー・ジャパン製のシグネチュアモデルをメインに使用している。なお、このモデルは現在日本のみならず米国でも市販されている。その他、ストラトキャスターの使用頻度も高い。またアコースティック・ギターはクレモナ・ブルガリア社から自身のモデルが販売されている。
  • Mr. Big加入の際に、前任のポールのオリジナリティあふれるギターフレーズを弾くにあたって、そのフレーズそのものは崩さずに自身の色を加えてアレンジを行った。後に雑誌のインタビューで「ポールの書いた曲のフレーズはロックの中でも最も有名なフレーズの一つだったから、崩さずに自分なりに弾くのは大変だった」と語っている。
  • リッチーの所有するスタジオにcharが訪問したときの対談でリッチーは、「初期にエリック・クラプトン、後にヴァン・ヘイレンやスティーブ・ヴァイ等からの影響を受けた」と語っている。その他、ジェイソン・ベッカーの影響も受けたと語っている。
  • ギター、ヴォーカルのみならず、レコーディングではキーボードベースのほか、ドラムまで一通りこなすマルチプレーヤーでもある。スティーヴィー・サラスのライヴにベースで参加したこともある。
  • 初期の頃のスタイルに関して批判をする様な発言をしていた時期もあり、『Mother Heads Family Reunion』(1994年)が自身のファーストアルバムと発言している。

人物 編集

  • 当時シングルで全米NO.1にもなった実績のある人気ロックバンドポイズンに在籍中、ドラマーのリッキー・ロケットの婚約者を略奪し、その後バンド内でのいざこざのためクビになった。2人は結婚し、Augustと年の離れた双子 (Ricky, Donna) をもうけるが後に離婚。前妻が別の男性と結婚することになったので、子供は3人ともリッチーが引き取り、現在はAugustとだけ暮らし双子の2人は母親に預けている。後に彼は当時のことを『素晴らしい娘に恵まれたし後悔はしていない』と語っている。
  • 発言に関しては言うことが何度も変わる。Forty Deuceを組んだ際にも「やっと自分のバンドが持てた」などと発言するが後に「あれはただのプロジェクト」などと発言した。自身のシグネチャーモデルの販売に関しても「次はハムバッキング搭載のギターを出す」と発言した後に「以前発売していたストラトキャスターの再発売をかけあっている」などと変わる。2006年に発売したガンダムのカバーアルバムについて、SHOW-YA寺田恵子になぜガンダムのカバーなのかという質問を受けた際には「あの時は狂っていたんじゃないかな」と語った。
  • マネージャーは実父である。
  • 某番組のパーソナリティーが「彼は風呂に入らないらしい」という発言をし物議を醸したが、彼は風呂嫌いでも極端な潔癖症でもない。
  • プリンスの大ファンであり、前妻と共演したWave of EmotionのPVではそれらしきメイク姿が見られる。
  • 好きな食べ物はカレーライスから揚げ
  • プライベートやステージ上では、まれに某ディスカウントストアで購入して来たかのような個性的な服装をすることがある。

作品 編集

ソロ・アルバム 編集

  • Richie Kotzen (1989年)
  • Fever Dream (1990年)
  • Electric Joy (1991年)
  • Mother Heads Family Reunion (1994年)
  • The Inner Galactic Fusion Experience (1995年)
  • Wave of Emotion (1996年)
  • Something to Say (1997年)
  • What is... (1998年)
  • Break it all Down (1999年)
  • Bi Polar Blues (1999年)
  • Slow (2001年)
  • Change (2003年)
  • Get Up (2004年)
  • Into The Black (2006年) ※日本未発売。輸入版のみ
  • The Return of The Mother Heads Family Reunion (2007年)
  • Peace sign (2009年)
  • 24 Hours (2011年)
  • Cannibals(2015年)
  • Salting Earth(2017年)
  • 50 for 50(2020年)

企画アルバム 編集

バンド、プロジェクト 編集

Poison
  • Native Tongue (1993年)
Richie Kotzen & Greg Howe
  • Tilt (1995年)
  • Project (1997年)
Vertu
  • Vertu (1999年)
Mr. Big
  • Get Over It (1999年)
  • Actual Size (2001年)
  • Deep Cuts (2000年)
  • Mr. Big in Japan (2002年)
  • Greatest Hits (2004年)
Forty Deuce
  • Nothing to Lose (2005年)
Wilson Hawk
  • The Road (2009年)
The Winery Dogs
  • The Winery Dogs (2013年)
  • Hot Streak (2015年)
  • III (2023年)
Smith/Kotzen
  • Smith/Kotzen (2021年)

参加作品 編集

日本公演 編集

脚注 編集

  1. ^ Monger, James Christopher. The Winery Dogs Biography, Songs & Albums - オールミュージック. 2022年1月13日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集