レイモンド・デイビス

アメリカ合衆国の化学者、物理学者

レイモンド・デイビス・ジュニア(Raymond Davis Jr.、1914年10月14日 - 2006年5月31日)は、アメリカ合衆国化学者物理学者である。2002年小柴昌俊とともに「天体物理学への先駆的貢献、特に宇宙ニュートリノの検出」によりノーベル物理学賞を受賞した。

レイモンド・デイビス
Raymond Davis Jr.
レイモンド・デイビス(2001)
生誕 (1914-10-14) 1914年10月14日
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ワシントンD.C.
死没 2006年5月31日(2006-05-31)(91歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク州ブルーポイント
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
研究分野 化学物理学
研究機関 ペンシルベニア大学
ダウ・ケミカル
モンサント
ブルックヘブン国立研究所
出身校 メリーランド大学
イェール大学
主な業績 ニュートリノ
主な受賞歴 ウルフ賞物理学部門(2000)
ノーベル物理学賞(2002)
プロジェクト:人物伝
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ノーベル賞受賞者ノーベル賞
受賞年:2002年
受賞部門:ノーベル物理学賞
受賞理由:天体物理学とくに宇宙ニュートリノの検出に対する先駆的貢献

経歴 編集

ワシントンD.C.生まれ。1938年にメリーランド大学を卒業した後、1年間ダウ・ケミカルで働き、1942年にイェール大学から物理化学Ph.D.を取得した。同年に予備士官としてアメリカ陸軍に入隊し、化学兵器の実験に従事した。1945年に隊した後、モンサントケミカルに入社し、放射化学的手法の研究に取り組んだ。1948年にはブルックヘブン国立研究所に移籍し、1985年からペンシルベニア大学において教授を務めた。

業績 編集

デイビスの最大の業績は宇宙線中のニュートリノを定量的に検出したことである。その方法はブルーノ・ポンテコルボらのアイデアをもとにした化学的なもので、塩素の同位体がニュートリノと反応して発生するアルゴンの同位体を回収し、アルゴンが再び崩壊するのを計数管で計数するものである。サウスダコタ州の金鉱の地下に巨大な空洞をつくり615トンの四塩化炭素を満たし、平均1日1個程度発生するアルゴンを観測した。1968年から予備実験を行い、1970年から本観測を行い、太陽からのニュートリノの数が理論予想よりも少ないことを見出し、太陽ニュートリノ問題を提起した。

賞・叙勲など 編集

出典 編集