ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ

ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ (Rodrigo y Gabriela) は、メキシコ出身の男女アコースティック・ギターデュオである。

ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ
2012年
基本情報
出身地 メキシコの旗 メキシコ メキシコシティ
ジャンル アコースティック
フォークロック
活動期間 2000年 -
レーベル ルビーワークス
公式サイト www.rodgab.com
メンバー ロドリーゴ・サンチェス(リードギター
ガブリエーラ・クインテーロ(リズムギター
メタリカメガデスブラック・サバスなど
ニューヨークセントラルパークでのコンサート(2007年)

リードギター担当のロドリーゴ・サンチェス (Rodrigo Sánchez) とリズムギター担当のガブリエーラ・クインテーロ(Gabriela Quintero, 姓はキンテーロとも表記される)による、リズミカルかつ速弾きを駆使したインストゥルメンタルギターが特徴。

経歴 編集

ロドリーゴ(1974年生まれ)とガブリエーラ(1973年生まれ)は、ともにメキシコシティの中流階級の家に生まれた。二人が出会ったのは15歳の時で、ロドリーゴの兄が館長を務めていた市の文化センターでガブリエーラが演劇のクラスを受講していた縁で知り合うことになった。お互いヘヴィメタル好きだった二人は、すぐに意気投合した。

1990年代初め、ロドリーゴは兄とともに「ティエラ・アシダ」(Tierra Acida) という名前のスラッシュメタルバンドを結成し、ガブリエーラも1993年にギターで加入した。しかしレコード会社との契約には至らず、1997年に二人はメキシコシティを離れてリゾート地のイクスタパに移った。およそ9か月の間バーやホテルで演奏する日々を送るうち、他とは違う自分たちの音楽を作りたいという欲求が二人の間に生まれていった。

やがてメキシコ国内の音楽業界に限界を感じた二人は、ヨーロッパに移ることを決意した。アイルランドはよそ者のミュージシャンを快く迎え入れてくれる場所だと聞いた2人は、ダブリンに居を構え、パブや路上での演奏活動を始めた。ダブリンの中でもストリートミュージシャンの多いグラフトン通りテンプル・バーといった通りで演奏を披露するうち、ダミアン・ライスに見出され、アイルランドのロック・フェスティバル「Oxegen」への出演を果たして注目を集めた。2005年、彼らは数多くのイギリス国内のフェスティバルに参加した。

インディーズよりアルバム『Foc』を発表した後、「テイク・ファイヴ」やメタリカのカバー「ワン」のメドレーを含むアルバム『Re-Foc』がゴールドディスク認定され[1]、続く『Live: Manchester and Dublin』がプラチナとなった[2]。そして、2006年にはジョン・レッキーのプロデュースによる『Rodrigo y Gabriela』を発表。アークティック・モンキーズジョニー・キャッシュを抑え、アイルランドのアルバムチャート1位を記録した[3]。アイルランド国外でもリリースされ、日本では『激情ギターラ!』のタイトルで発売された。

『Rodrigo y Gabriela』には、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」や、メタリカの「オライオン」のカバーが収録されている。2人は彼らの音楽の源流のひとつとして、メガデススレイヤーテスタメントオーヴァーキルなどのメタルバンドとともにメタリカを挙げている。他の収録曲は、彼らが行った場所や出会った人々から得た着想をもとにしたオリジナル曲である。

2008年3月30日、渋谷DUOで初の日本公演を実施し、当日の録音はライヴ・アルバム『激情セッション』としてリリースされた[4]2009年、2人が敬愛する11組のアーティストに捧げられた楽曲を収録したアルバム『格闘弦』を発表。

2011年には、音楽監督のハンス・ジマーが2人のファンだったことから、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』のサウンドトラックに参加した[5]

私生活 編集

ロドリーゴとガブリエーラは、私生活上でも長らく恋人同士であったが、2012年に関係を解消した。しかし、その後も音楽面でのパートナー関係を続けている。2014年現在、ロドリーゴはスペインバルセロナ、ガブリエーラはメキシコ在住である[6]

二人とも菜食主義者であり、動物の権利を支持している[7]

使用楽器 編集

ロドリーゴとガブリエーラともに、ヤマハのエレクトリックナイロンストリングスギター「NXシリーズ」を使用している[8]。ロドリーゴはスリムネックのNTX1200を、ガブリエーラはより伝統的なサイズのNCX2000とNCX1200を使用している。

ディスコグラフィー 編集

脚注 編集

外部リンク 編集