ロビオ・エンターテインメント

フィンランドのゲーム会社
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ロビオ・エンターテインメント: Rovio Entertainment Ltd.: Rovio Entertainment Oyj)は、フィンランドエスポーに本社を置くコンピュータゲーム開発・エンターテインメント企業。2003年にレリュード (Relude) として携帯ゲーム開発スタジオを設立し、2005年にロビオ[2]フィンランド語焚き火)と改称した。アングリーバードシリーズをリリースしたことで知られる。セガサミーホールディングスの海外子会社。

ロビオ・エンターテインメント
Rovio Entertainment Ltd.
現地語社名
Rovio Entertainment Oyj
以前の社名
レリュード(2003年 - 2005年)
ロビオ・モバイル(2005年 - 2011年)
種類
非上場
業種 コンピュータゲーム英語版
設立 2003年(レリュード)
創業者 ミカエル・ヘッド
ジャルノ・ヴァケヴァイネン
キム・ディカート
本社  フィンランドエスポー
事業地域
フィンランドの旗 フィンランド
主要人物
ミカエル・ヘッドCEO
ハリ・コポネンCOO
ピーター・ヴェスターバッカCMO英語版
売上高 31,7百万ユーロ (2022)
営業利益
28,5百万ユーロ (2022)
従業員数
546[1] (2022)
親会社 セガサミーホールディングス
ウェブサイト www.rovio.com/ja

沿革 編集

2003年、ヘルシンキ大学技術学部(現アールト大学科学学部英語版に通っているミカエル・ヘッド、ジャルノ・ヴァケヴァイネン、キム・ディカートの3人の学生がアセンブリ・デモパーティー英語版で開催されたノキアヒューレット・パッカードがスポンサーの携帯ゲーム開発大会に参加し、『King of the Cabbage World』というリアルタイムマルチプレイヤーゲームで優勝。3人はレリュードという社名で企業を立ち上げることになった。『King of the Cabbage World』はスメア(Sumea、現在はデジタルチョコレート英語版の一部であるスメア・スタジオ)に売却し『Mole War』にタイトルを変更したが、世界初の携帯向け商業ベースのリアルタイムマルチプレイヤーゲームになった。

2005年1月、レリュードはビジネスエンジェルより第1ラウンド投資を受け、社名をロビオ・モバイルに変更した[3]

2009年12月、ロビオはiPhone対応のスリングショットパズルゲームである『アングリーバード』を発売。AppleApp Storeにおいてダウンロード数が1億以上に上り[4]、総ダウンロード数の25%が有料でのダウンロードであり最も売れたゲームの1つになっていった。

2011年3月、アクセル・パートナーズ、アトミコ・アンド・フェリシス・ベンチャーズといったベンチャーキャピタルから4200万ドル増資した[5]

同年夏、コンテンツの製作だけでなく多彩なエンターテインメントを提供する企業になることを目的として[6]社名をロビオ・エンターテインメントに変更した[7]

2012年3月、ベンチマーク企業フューチャーマークのゲーム開発部門であるフューチャーマークゲームスタジオを買収した。買収金額は未公表[8]

同年5月9日、アングリーバードが1億ダウンロードに達したことを発表。広報担当のシニ・マティカイネンは電子メールにて「全てのファンからの応援に感謝しています。新作発表を待ちきれません」と述べた[9]。同年11月8日、新作『アングリーバード スター・ウォーズ』を発売した[10]

2023年4月17日、日本のゲーム会社であるセガサミーホールディングス株式公開買付け(TOB)により、本企業を買収することを発表した。買収総額は約7億ユーロ(日本円で1036億円)の予定[11][12]

同年8月10日、セガサミーホールディングスはロビオ株式の96.3%を取得し、将来的に全株式取得(完全子会社化)も視野に入れたグループ会社への移行を表明[13]、同月18日付で正式にセガサミーグループの一社となったことを公表した[14]

開発ゲーム 編集

脚注 編集

  1. ^ Rovio Sega” (Japanese). 2023年12月3日閲覧。
  2. ^ Rovio - Contact”. Rovio (2010年10月1日). 2010年10月1日閲覧。
  3. ^ Micronews 2011年2月号 (PDF) 2013年3月10日閲覧。
  4. ^ Rovio Passes a Billion Angry Birds Downloads, Still Mulling IPO - Ina Fried - Mobile”. AllThingsD (2012年5月9日). 2012年7月14日閲覧。
  5. ^ “Angry Birds Turn Rich, Get $42 Million in Funding”. Mashable. (2011年3月10日). http://mashable.com/2011/03/10/angry-birds-42-million-funding/ 
  6. ^ アンティ・ソニネン(インタビュアー:勝田哲也)「「アングリーバード」開発のRovio Entertainment日本代表Antti Sonninen氏インタビュー 日本の春をモチーフとした「CHERRY BLOSSOM」等、今後の展開は」『GAME Watch』、インプレス、2012年3月9日https://game.watch.impress.co.jp/docs/interview/517674.html2013年3月10日閲覧 
  7. ^ “「Angry Birds」シリーズのRovio Entertainmentが,Futuremarkのゲーム開発部門,Futuremark Games Studioを買収”. 4Gamer.net. (2012年3月28日). https://www.4gamer.net/games/151/G015147/20120327054/ 2013年3月10日閲覧。 
  8. ^ Ratcliffe, Chris. “"Angry Birds" creator adds Futuremark Game Studio’s team to fleet of talent”. Bloomberg. 2012年3月28日閲覧。
  9. ^ Pan, Joann. “Rovia Rejoices Over Billionth Angry Birds Download”. Mashable. 2012年5月9日閲覧。
  10. ^ Oh God, They Really Are Making Angry Birds: Star Wars, UPROXX, http://www.uproxx.com/gammasquad/2012/10/oh-god-they-really-are-making-angry-birds-star-wars/#more-156168 
  11. ^ セガ、「アングリーバード」のロビオ買収 1036億円”. 日本経済新聞 (2023年4月17日). 2023年4月18日閲覧。
  12. ^ セガ、スマホ向け「アングリーバード」の欧州ゲーム会社を買収…TOBで1000億円”. 読売新聞 (2023年4月17日). 2023年4月18日閲覧。
  13. ^ セガサミー、Rovio Entertainment株式の96%を取得、グループ会社に 追加買付などを経て最終的には完全子会社に”. gamebiz (2023年8月15日). 2023年8月17日閲覧。
  14. ^ 『アングリーバード』でおなじみRovio社がセガグループに加入。『ソニック』たちとのコラボビジュアルも公開”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage (2023年8月18日). 2023年8月19日閲覧。

外部リンク 編集