中村秀利

日本の男性声優、俳優 (1954-2014)

中村 秀利(なかむら ひでとし、1954年昭和29年〉7月12日[7][8] - 2014年平成26年〉12月24日[9])は、日本声優俳優ナレーター東京都出身[3]81プロデュースに所属していた[3]

なかむら ひでとし
中村 秀利
プロフィール
本名 中村 秀利[1]
愛称 ひでさん[2]
性別 男性
出身地 日本の旗 日本東京都[3]
生年月日 (1954-07-12) 1954年7月12日
没年月日 (2014-12-24) 2014年12月24日(60歳没)
血液型 A型[4]
職業 声優俳優ナレーター
事務所 81プロデュース(最終所属)[3]
配偶者 あり[5]
公式サイト 中村秀利 - 81プロデュースの公式サイト
公称サイズ(時期不明)[1]
身長 / 体重 168 cm / 59 kg
声優活動
活動期間 1970年代 - 2014年
ジャンル アニメゲーム吹き替えナレーション
俳優活動
ジャンル 舞台
デビュー作 『シャンテ』[6]
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経歴 編集

幼いころは歌手志望であり、中学時代からギターを弾いていた。音楽は好きだったが、難しいと思い、その後は音楽の道へと進むことは考えていなかった[10]

私立向上高等学校[11]中退後、子供の頃によく見ていた映画の影響で[4]、映画が好きだったことや、が好きだったこともあり、役者を目指して17歳で演劇学校に入学[10]。学校仲間に勧められた野沢那智ラジオパーソナリティを務めたTBSラジオ番組『パックインミュージック』を聴いて野沢に会ってみたいと思い、18歳の時に新劇雑誌で野沢が主宰する劇団薔薇座の記事を見つけて入団[12]。『シャンテ』で初舞台を踏み[6]、舞台俳優としての活動を始める[10]。同じく劇団薔薇座出身の鈴木清信椎橋重らとともに1993年に劇団「フェドー劇場」を立ち上げ、舞台活動を行っていた[2][12]

後に81プロデュースに所属し、以降はアニメ吹き替えナレーションと幅広く活動していた。

2014年12月24日、クモ膜下出血により死去[13][14]。60歳没。

人物 編集

声種ハイバリトン[15]

代表作は『つくってあそぼ』のゴロリの声[9]。また、うさんくさい人物、思い込みの激しいギャグキャラクター役で知られていた[16]

師匠であった野沢那智の死後は、野沢が長らく吹き替えを担当していたブルース・ウィリスの吹き替えを担当することが多くなり、『ダイ・ハード/ラスト・デイ』では劇場公開版におけるジョン・マクレーン役を引き継いだ[9]。また、『バットマン リターンズ』のWOWOW放映時には野沢の代役としてマックス・シュレックの吹き替えを追加録音部分で担当した。

特技は歌唱ギター[1]。叔父は日本舞踊を教えていた。趣味・好きなことはの散歩、料理を作ること[4]

好きな言葉は「一生一度」[4]

後任 編集

中村の死後、持ち役を引き継いだ人物は以下の通り。

後任 役名 概要作品 後任の初担当作品
野川雅史 トニー・グレイザー 戦姫絶唱シンフォギア 戦姫絶唱シンフォギアGX
大塚芳忠 ビッグ・ジム アンダー・ザ・ドーム シーズン3
佐久田脩 レオン・ヴァンス NCIS:LA 〜極秘潜入捜査班 NCIS 〜ネイビー犯罪捜査班[注 1]
河西健吾 ギド・ルシオン・デビルーク To LOVEる -とらぶる- To LOVEる -とらぶる- ダークネス
井上和彦 ルシファー スーパーナチュラル シーズン11
佐藤せつじ セルジュ ビバリーヒルズ・コップ3テレビ朝日 WOWOW追加収録
仲野裕 ペペ・ル・ピュー ルーニー・テューンズ・ショー シーズン2『問題ない心の問題』
相沢まさき[注 2] 大竹 幽☆遊☆白書 『幽☆遊☆白書 のるかそるか』
露崎亘 ヨシロー・ハン ネメシス 完声版追加録音部分
酒巻光宏 ゴロリ つくってあそぼ [フレッシャーズのみなさんへ] NHK新生活応援プロジェクト[17]
遠藤大智 シン・マツナガ モビルスーツバリエーション 機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE[18]
江原正士[注 3] メロヴィンジアン マトリックス』シリーズ マトリックス レザレクションズ[19]
髙階俊嗣 ブラン・ブルターク 機動戦士Ζガンダム 『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE』

出演 編集

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ 編集

1978年
1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1987年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年

劇場アニメ 編集

1979年
1983年
1987年
1990年
1993年
1994年
1995年
1998年
2000年
2002年
2005年
2007年
2009年
  • CANAAN(合衆国大統領)
2013年

OVA 編集

1988年
  • 吸血姫美夕(藍子の父)
  • 秘伝忍法帳 白獅子五番勝負 五重島の戦い(雷王黒獅子)
  • 竜世紀
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
  • アーシアンⅢ(幹部[40]
  • BURN-UP W(警部、部下)
  • 覇王大系リューナイト アデュー・レジェンド・ファイナル(ギルツ)
1997年
1999年
2004年
2006年
2011年

Webアニメ 編集

ゲーム 編集

2015年以降の出演作品は生前の収録音声を引用したライブラリ出演。

1990年
  • ソル・ビアンカ(ジクムント68世、ジクムント69世、アクワイヤー、マカリスター、メラニオン)
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2012年
2013年
2014年
2015年
2017年
2021年
2022年
2023年

ドラマCD 編集

ラジオドラマ 編集

  • FMラジオ 恋する音楽小説「ローリング20'S」(1999年)
  • 銀河鉄道999(2001年、機械伯爵)

吹き替え 編集

担当俳優 編集

ウィレム・デフォー
ブルース・ウィリス
ランベール・ウィルソン

映画 編集

ドラマ 編集

アニメ 編集

パチンコ・パチスロ 編集

特撮 編集

テレビドラマ 編集

  • ボイスレコーダー 〜残された声の記憶〜 ジャンボ機墜落20年目の真実(2005年8月、TBS) - 声の出演

ナレーション 編集

ボイスオーバー 編集

人形劇 編集

舞台 編集

  • 若きウェルテルの悩み(1988年、客演) - 有藤敏生〈アルベルト〉
  • 劇団軌跡 プロデュース公演vol.1(2002年、声の出演)
  • フェドー劇場公演
    • オールウェイズ(2000年、原作) - 波風達也
    • 失われた時を求めて(2001年、原作)
    • ミューズ・ウォーリアーズ!〜新・女神伝説〜(2004年、原作)
    • オールウェイズ・リターンズ(2006年、原作・演出)
    • ハートフル・ミューズ(2009年、原作・演出)
    • 社長の大災難!!(2010年、原作・演出)
    • オールウェイズ〜again(2011年、原作・演出)
    • 甘い丘(2011年、演出)※番外公演
    • 耳に蚤〜疑いのとりこ〜(ジョルジュ・フェドー原作 2013年、演出)
    • 星の降る頃に(2013年)
    • アトリエ公演(2014年、原作・脚色・演出)

テレビ番組 編集

その他コンテンツ 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 佐久田の没後は森田順平に引き継がれた。
  2. ^ 中村の存命中にも『それいけ!アンパンマン』でカステラ男爵役を引き継いだ。
  3. ^ 中村の存命中にもフジテレビ版の吹替で担当していた。

シリーズ一覧

  1. ^ 第1シリーズ(2002年)、第2シリーズ『AXESS』(2003年 - 2004年)、第3シリーズ『Stream』(2005年)
  2. ^ 『ギレンの野望』(1998年)、『ジオンの系譜』(2000年)、『アクシズの脅威V』(2006年)
  3. ^ 『ZERO』(1999年)、『F』(2000年)、『F.I.F』(2001年)、『NEO』(2002年)、『SEED』(2004年)、『SPIRITS』(2007年)、『WARS』(2009年)、『WORLD』『3D』(2011年)、『OVER WORLD』(2012年)、『GENESIS』(2016年)、『CROSSRAYS』(2019年)
  4. ^ 『99 EVOLUTION』(2000年)、『2000』(2000年)、『2001』(2001年)、『2002』(2002年)、『ALLSTAR』[41](2020年)

出典 編集

  1. ^ a b c 『日本タレント名鑑(2014年版)』VIPタイムズ社、2014年1月30日、277頁。ISBN 978-4-904674-05-5 
  2. ^ a b フェドー劇場 (2013年2月18日). “中村秀利 役者紹介”. フェドー劇場. サイバーエージェント. 2020年3月14日閲覧。
  3. ^ a b c d 中村 秀利 - (メモリアル):株式会社81プロデュース‐声優プロダクション”. 2023年5月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月31日閲覧。
  4. ^ a b c d 中村秀利”. 劇団員・プロフィール. フェドー劇場. 2007年2月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月14日閲覧。
  5. ^ “「つくってあそぼ」ゴロリ役、声優の中村秀利氏が死去”. 産経ニュース. (2014年12月25日). http://www.sankei.com/entertainments/news/141225/ent1412250010-n1.html 2015年4月18日閲覧。 
  6. ^ a b 『新劇便覧'84』テアトロ、1983年、157頁。 
  7. ^ 中村秀利」『Excite News』(エキサイト株式会社)。2023年11月4日閲覧。
  8. ^ 掛尾良夫 編「男性篇」『声優事典 第二版』キネマ旬報社、1996年3月30日、219-220頁。ISBN 4-87376-160-3 
  9. ^ a b c “ゴロリ”声優の中村さん死去、「CSI:NY」マック・テイラー刑事なども。”. Narinari.com (2014年12月25日). 2020年9月15日閲覧。
  10. ^ a b c りかBAR 中村秀利様がご来店(3m11s〜) - YouTube
  11. ^ 『日本タレント名鑑(2005年版)』VIPタイムズ社、2005年4月1日、265頁。ISBN 978-4-9901242-3-6 
  12. ^ a b 由来”. フェドー劇場. 2011年8月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月14日閲覧。
  13. ^ 訃報 81プロデュース 2014年12月25日閲覧
  14. ^ 御礼”. フェドー劇場 (2014年12月31日). 2014年12月31日閲覧。
  15. ^ 『日本音声製作者名鑑2007』小学館、2007年3月25日、80頁。ISBN 978-4-09-526302-1 
  16. ^ 小川びい『こだわり声優事典'97』徳間書店〈ロマンアルバム〉、1997年3月10日、103-104頁。ISBN 4-19-720012-9 
  17. ^ nhk_adさんのツイート (2021年4月9日) - Twitter
  18. ^ CHARACTER”. 機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE 公式サイト. 2021年12月6日閲覧。
  19. ^ VOICE CAST”. マトリックス レザレクションズ 公式サイト. 2021年12月17日閲覧。
  20. ^ 戦闘メカザブングル”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  21. ^ 獣神ライガー”. サンライズワールド. サンライズ. 2022年12月3日閲覧。
  22. ^ CHARACTER 登場人物紹介”. 『機動戦士Vガンダム』 公式サイト. サンライズ. 2021年9月1日閲覧。
  23. ^ 「逆引き声優辞典」『ザ・声優1995』メディアックス、1994年12月10日、172頁。 
  24. ^ 爆走兄弟レッツ&ゴー!! MAX”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  25. ^ CHARACTER[ノヴィス・ノア]”. ブレンパワード アニメ公式サイト. サンライズ. 2023年3月26日閲覧。
  26. ^ グラップラー刃牙”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  27. ^ スクライド”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  28. ^ デュエル・マスターズ”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  29. ^ 光と水のダフネ DAPHNE IN THE BRILLIANT BLUE”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  30. ^ NIGHT HEAD GENESIS”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  31. ^ デルトラクエスト”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  32. ^ 屍姫赫”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  33. ^ 屍 姫 玄”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  34. ^ ToLOVEる”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  35. ^ シャングリ・ラ”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  36. ^ バクマン。(第3期)”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  37. ^ 団地 ともお”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  38. ^ ああっ女神さまっ”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  39. ^ 6 ANGELS”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  40. ^ アーシアンⅢ”. ジェー・シー・スタッフ. 2024年3月5日閲覧。
  41. ^ kof_allstarの2020年8月27日のツイート2020年8月27日閲覧。
  42. ^ スタッフロール”. 機動戦士ガンダムオンライン. バンダイナムコオンライン. 2024年4月10日閲覧。
  43. ^ 『ジョジョ ASB』発売前夜イベントで展示された出演声優のサイン色紙86枚を総まとめ!”. ファミ通.com (2013年8月29日). 2013年12月4日閲覧。
  44. ^ ダイ・ハード/ラスト・デイ”. 日曜洋画劇場. 2016年7月17日閲覧。
  45. ^ ダイ・ハード/ラスト・デイ”. ふきカエル大作戦!!. 話題のふきカエ. 2022年1月13日閲覧。
  46. ^ チャーリーとチョコレート工場”. 金曜ロードSHOW!. 2016年8月1日閲覧。
  47. ^ パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉”. ふきカエル大作戦!!. 話題のふきカエ. 2022年1月13日閲覧。
  48. ^ “江口拓也、細谷佳正など人気声優陣が熱演!インドアニメ「アルジュンの大冒険~氷の蓮の謎~」日本独占初放送”. exciteニュース. (2012年11月21日). https://www.excite.co.jp/news/article/Crankin_2154804/ 2023年4月2日閲覧。 
  49. ^ カーズ2”. ふきカエル大作戦!!. 話題のふきカエ. 2022年1月13日閲覧。
  50. ^ 超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム”. メディア芸術データベース. 2022年1月13日閲覧。
  51. ^ プレーンズ2/ファイアー&レスキュー”. ふきカエル大作戦!!. 話題のふきカエ. 2022年1月13日閲覧。
  52. ^ ルーニー・テューンズ・ショー登場キャラクター”. カートゥーン ネットワーク. 2022年7月29日閲覧。

外部リンク 編集