亀山市

日本の三重県の中北部に位置する市

亀山市(かめやまし)は、三重県中北部にある

かめやまし ウィキデータを編集
亀山市
亀山市旗
亀山市章
亀山市章
亀山市旗
2005年3月31日制定
亀山市章
2005年3月31日制定
日本の旗 日本
地方 東海地方近畿地方
都道府県 三重県
市町村コード 24210-1
法人番号 9000020242101 ウィキデータを編集
面積 191.04km2
総人口 49,462[編集]
推計人口、2024年3月1日)
人口密度 259人/km2
隣接自治体 津市鈴鹿市伊賀市
滋賀県甲賀市
市の木 スギ
市の花 ハナショウブ
亀山市役所
市長 櫻井義之
所在地 519-0195
三重県亀山市本丸町577番地
北緯34度51分20秒 東経136度27分06秒 / 北緯34.85569度 東経136.45161度 / 34.85569; 136.45161座標: 北緯34度51分20秒 東経136度27分06秒 / 北緯34.85569度 東経136.45161度 / 34.85569; 136.45161
外部リンク 公式ウェブサイト

亀山市位置図

― 市 / ― 町・村

]
地図
市庁舎位置
特記事項 地震保険料等地区分:4等地
ウィキプロジェクト

江戸時代には伊勢亀山藩城下町として、東海道鈴鹿峠東側の宿場町として栄えた。宿場は3つあり、亀山宿関宿坂下宿である。

明治以降は、関西鉄道(かんせいてつどう)の開通や、旧国鉄の参宮線への分岐点として、機関区も置かれた鉄道の街としても栄えたが、伊勢方面への優等列車は伊勢鉄道(旧国鉄伊勢線)経由の短絡ルートを用いるようになったために、かつての隆盛はない。

地場産業として、蝋燭の生産が大きなシェアを持ち、カメヤマローソク(本社は大阪市に移転した)が存在する。

三重県のハイテク企業誘致策により建設されたシャープ亀山工場では、世界初の液晶パネルからテレビまでの一貫生産が行われ、大手家電量販店などでは「AQUOSは「世界の亀山モデル」というキャッチコピーで売り出され人気を博した。

地理 編集

三重県の北中部に位置し、東は鈴鹿市、西は伊賀市、南は津市、北は滋賀県甲賀市とそれぞれ接している。市内の北西部には鈴鹿山脈が、南西部には布引山地が連なる。市の面積の半分以上は山林であるが、産業別就業人口では、第一次産業よりも第二次産業就業者の割合が多い(約10倍)。

 
亀山市中心部周辺の空中写真。中心市街地は鈴鹿川北岸に位置する。画像左に東名阪自動車道亀山IC伊勢自動車道伊勢関IC。1987年撮影の8枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。
 
三重県北部を流れる河川の位置関係。濃い破線は県境、薄い破線は市町村境。河川名は木曽川水系以外は水系本川のみ記載。

気候 編集

亀山(1991年 - 2020年)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 16.9
(62.4)
21.2
(70.2)
25.8
(78.4)
29.9
(85.8)
33.0
(91.4)
37.4
(99.3)
38.3
(100.9)
37.9
(100.2)
35.7
(96.3)
32.7
(90.9)
25.9
(78.6)
21.5
(70.7)
38.3
(100.9)
平均最高気温 °C°F 8.8
(47.8)
9.6
(49.3)
13.5
(56.3)
19.1
(66.4)
23.5
(74.3)
26.3
(79.3)
30.2
(86.4)
31.7
(89.1)
27.7
(81.9)
22.3
(72.1)
16.8
(62.2)
11.3
(52.3)
20.1
(68.2)
日平均気温 °C°F 4.3
(39.7)
4.7
(40.5)
8.0
(46.4)
13.2
(55.8)
18.0
(64.4)
21.6
(70.9)
25.6
(78.1)
26.7
(80.1)
23.0
(73.4)
17.4
(63.3)
11.7
(53.1)
6.6
(43.9)
15.1
(59.2)
平均最低気温 °C°F 0.1
(32.2)
0.3
(32.5)
3.0
(37.4)
7.9
(46.2)
12.9
(55.2)
17.6
(63.7)
22.1
(71.8)
22.9
(73.2)
19.2
(66.6)
13.0
(55.4)
6.8
(44.2)
2.2
(36)
10.7
(51.3)
最低気温記録 °C°F −6.4
(20.5)
−6.5
(20.3)
−4.4
(24.1)
−1.0
(30.2)
3.7
(38.7)
9.6
(49.3)
14.0
(57.2)
14.4
(57.9)
8.1
(46.6)
1.9
(35.4)
−1.7
(28.9)
−5.4
(22.3)
−6.5
(20.3)
降水量 mm (inch) 57.3
(2.256)
68.8
(2.709)
120.0
(4.724)
153.4
(6.039)
203.0
(7.992)
255.8
(10.071)
211.2
(8.315)
180.8
(7.118)
284.1
(11.185)
178.8
(7.039)
81.3
(3.201)
59.3
(2.335)
1,853.7
(72.98)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 8.1 8.7 10.9 10.1 10.7 12.6 12.1 10.3 12.1 10.0 6.8 7.5 120.0
平均月間日照時間 145.6 142.9 176.3 191.1 196.4 145.1 163.9 195.1 149.8 158.1 154.3 155.3 1,973.7
出典1:Japan Meteorological Agency
出典2:気象庁[1]

歴史 編集

かめやまし
亀山市
廃止日 2005年(平成7年)1月11日
廃止理由 新設合併
亀山市(旧)、鈴鹿郡関町 → 亀山市(新)
現在の自治体 亀山市(新)
廃止時点のデータ
  日本
地方 東海地方近畿地方
都道府県 三重県
隣接自治体 津市鈴鹿市、鈴鹿郡関町、安芸郡芸濃町
滋賀県甲賀市
亀山市役所
所在地 三重県
ウィキプロジェクト

人口 編集

 
亀山市と全国の年齢別人口分布(2005年) 亀山市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 亀山市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

亀山市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


行政 編集

歴代市長 編集

旧亀山市長
  • 服部平義(初代、1954年11月16日~1958年11月12日)
  • 服部一雄(2代、1958年11月13日~1962年5月6日)
  • 服部平義(3代、1962年6月15日~1970年6月14日)
  • 今井正郎(4代、1970年6月15日~1994年1月13日)
  • 田中亮太(5代、1994年2月13日~2005年1月10日)
亀山市長
  • 田中亮太(初代、2005年2月6日~2009年2月5日)
  • 櫻井義之(2代、2009年2月6日~3期目)

市の行政機関 編集

県の行政機関 編集

国の行政機関 編集

立法 編集

市政 編集

市議会

亀山市市議会の議席定数は、18議席である。
任期:(平成26年)2014年11月1日から(平成30年)2018年10月31日

  • 議長 西川憲行
  • 副議長 岡本公秀
会派名 議員数
勇政 5
緑風会 4
新和会 3
日本共産党 2
公明党 2
無会派 2
欠員 0

県政 編集

亀山市から選出される三重県議会議員の定数は1議席である。現在は、長田隆尚が務める。 2023年の選挙から三重県議会の選挙区で唯一の1人区。

国政 編集

亀山市は、鈴鹿市伊賀市名張市四日市市の一部等で構成される三重2区が選挙区となる。現在の選出議員は川崎秀人(自由民主党)である。

司法 編集

経済 編集

農業 編集

この地方は気候や土質が茶の栽培に適していたことから古くから茶の生産が盛んである。また市内には大規模農園の実験を目的として1983年に造成された88.8haの中の山パイロット茶園もあり、市内の茶の生産量は三重県下3位である。

明治の中頃からは養蚕業が盛んな地域であった。地場産業の生糸の生産などとも結びついていたが、昭和30年代(1955年~1964年)以降に合成繊維に押されて絹の需要が激減したことを受けて飼養農家も激減した。現在では市内に散在する桑園の総面積は2ha程度である。

工業 編集

亀山市の誕生当初は生糸ローソク亀山ローソク)に代表される地場産業があったにすぎなかった。しかし1963年に低開発地域工業開発促進法の地域指定を受けて以降、高速道路の開通などの好条件にも恵まれ、三重県下有数の内陸工業都市となった。1975年以降長らく、隣接する鈴鹿市本田技研工業の鈴鹿工場があるために自動車関連産業が、また、古河電気工業の銅線工場に代表される非鉄金属産業が市内の製造品出荷額のそれぞれ4分の1以上を占めてきた。2002年にシャープの液晶工場(シャープ亀山工場)が立地して以降は、液晶関連産業の集積も進んでいる。

工業団地

商業 編集

東海道沿いに商店街(東町商店街)が形成されている。また、隣接して亀山エコー(ショッピングセンター)が立地している。しかし大規模な郊外型のショッピングセンターは存在せず、隣接する鈴鹿市等への客の流出が目立っている。

土産物としては、瑞宝軒の銘菓 伊勢国「亀乃尾」、また「亀山茶」や亀山地ビールとして「乾杯のうた」がある。

旧関宿には銘菓「関の戸」を販売する深川屋がある。

日本郵政グループ 編集

(2015年9月現在)

  • 日本郵便株式会社
    • 亀山郵便局(東御幸町) - 集配局。
    • 川崎郵便局(川崎町) - 元集配局。
    • 昼生(ひるお)郵便局(中庄町)
    • 野登(ののぼり)郵便局(両尾町=ふたおちょう)
    • 亀山駅前郵便局(御幸町)
    • 亀山井田川郵便局(井田川町)
    • 白川郵便局(白木町)
    • 亀山本町郵便局(本町)
    • 加太(かぶと)郵便局(加太板屋)
    • 関 郵便局(関町中町) - 元集配局。

※亀山市内の郵便番号は以下のとおり。

  • 519-01xx」=合併前からの亀山市域(北東部を除く)。亀山郵便局の集配担当。
  • 519-11xx」=旧鈴鹿郡関町域。亀山郵便局の集配担当。
  • 519-02xx」=亀山市北東部(おおむね新名神高速道路の周辺地域)(および鈴鹿市(西庄内町・東庄内町))。亀山郵便局の集配担当。

交通 編集

鉄道 編集

1890年の関西鉄道開通以来、名阪間の関西本線や紀伊半島に至る紀勢本線などの幹線が次々と開業・延伸し、現在に至っている。しかし、東海道本線の代替路線の役割を担った関西本線東海道新幹線の開業に伴い、また、紀伊半島東岸への玄関口の役割を担った紀勢本線亀山~津間は国鉄伊勢線(現・伊勢鉄道線)の開通に伴いローカル輸送中心にシフトしたため、かつてのような隆盛は無い。2006年3月のダイヤ改正で急行「かすが」が廃止されて以降は、市内の路線を通る優等列車は無くなり、全て普通列車か快速列車となった。 東京・大阪間を結ぶ、超電導リニアによる中央新幹線のルートになるのではとの考えから、官・民組織である「リニア中央新幹線・JR複線電化推進亀山市民会議」を中心として積極的な駅誘致活動を行っている。また、平成8年からリニア中央新幹線亀山駅整備基金として毎年一定額の積み立てを行っている。

 
亀山駅

市の中心となる駅:亀山駅

東海旅客鉄道(JR東海)
西日本旅客鉄道(JR西日本)

路線バス 編集

高速バス 編集

長距離夜行 編集
近距離 編集

一般路線バス 編集

三重交通の路線バスならびに亀山市コミュニティバスが運行されている。最も運行本数の多い路線でも、1時間あたり1本程度の運行である。

かつては西日本ジェイアールバス亀山駅から滋賀県水口町(現在の甲賀市)まで、三重交通が亀山駅から四日市市まで運行するなど、近隣市町と結ぶ比較的長距離の路線も多かったが、現在では、市内の路線のほか、隣接する鈴鹿市津市などとの間に近距離の路線が残るのみである。

中心的ターミナルは亀山駅にある亀山駅前停留所である。

  • 三重交通
  • コミュニティバス
    • さわやか号
    • 野登ルート
    • 白川ルート
    • 西部ルート
    • 東部ルート
    • 南部ルート
    • 加太福祉バス
  • 関南部スクールバス活用バス

道路 編集

1952年の国道1号指定以来、1965年の名阪国道全通、1970年の東名阪自動車道部分開通、1975年の伊勢自動車道部分開通など、主要な幹線道路が徐々に整備されてきた。また1988年には名阪国道が西名阪自動車道近畿自動車道を介して名神高速道路と、1993年には東名阪自動車道が名古屋ICにて東名高速道路とそれぞれ接続され、亀山市は大都市間を結ぶ大動脈の中に位置づけられた。さらに2008年2月23日には新名神高速道路も開通し、東名阪自動車道亀山JCT名神高速道路草津JCTとが直結した[4]。これにより本市と滋賀県および京都府を結ぶ高速道路のルートもできた。これらの交通の便を活かし、工業団地の開発などを積極的に行っている。

 
新名神高速道路
(池田高架橋付近より名古屋方面を望む)

高速自動車国道 編集

一般国道 編集

広域農道 編集

  • フラワーロード

主要地方道 編集

姉妹都市・提携都市 編集

国内 編集

夢育むまちづくりのための都市間市民交流

日本武尊白鳥伝説ゆかりの三市による交流事業。

その他

教育 編集

高等学校 編集

中学校 編集

小学校 編集

専修学校 編集

  • 三重高等商業専修学校

施設 編集

文化施設 編集

病院 編集

  • 亀山市立医療センター
  • 亀山回生病院
  • 田中病院

名所・旧跡・観光スポット 編集

 
関宿。江戸方向を向いて撮影

史跡 編集

景勝地 編集

亀山7座トレイル

編集

その他 編集

出身有名人 編集

脚注 編集

  1. ^ 亀山 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2023年10月6日閲覧。
  2. ^ 加藤新市(2015年1月9日). “亀山市:合併10年 11日に記念式典−−市文化会館”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
  3. ^ 2007年4月15日12時19分ごろの三重県中部の地震について』(プレスリリース)気象庁、2007年4月15日https://www.jma.go.jp/jma/press/0704/15a/kaisetsu200704151219.pdf2020年3月15日閲覧 
  4. ^ “新名神の草津田上IC~亀山JCTが開通した日 “第二の大動脈”誕生 -2008.2.23”. 乗りものニュース. https://trafficnews.jp/post/115837 2022年11月3日閲覧。 
  5. ^ 三重県地位向上委員会 編 編『三重のおきて ミエを楽しむための48のおきて』アース・スター エンターテイメント、2015年1月25日、69頁。ISBN 978-4-8030-0657-5 
  6. ^ 名誉市民 | 亀山市”. www.city.kameyama.mie.jp. 2021年4月22日閲覧。
  7. ^ 新亀山市の名誉市民|亀山の名誉市民|亀山こども歴史館”. kameyamarekihaku.jp. 2021年4月22日閲覧。
  8. ^ "HTMLファイル - 神戸大学 電子図書館システム --一次情報表示--"(2013年8月30日閲覧。)

外部リンク 編集