亀老山

瀬戸内海のほぼ中部の大島(愛媛県今治市)の南部にある標高307mの山

亀老山(きろうさん[1]、きろうざん)は、瀬戸内海のほぼ中部にある大島 (愛媛県今治市)南部に位置する山である。別名として大亀山(おおきやま)、隅ヶ岳。標高307.8mで、島内で最も高い[1]。行政区画は今治市吉海町。山頂展望公園から望む来島海峡四国八十八景57番に選定されている。

亀老山
来島海峡から望む亀老山
標高 307 m
所在地 愛媛県今治市
位置 北緯34度07分13秒 東経133度02分01秒 / 北緯34.12028度 東経133.03361度 / 34.12028; 133.03361
山系 大島
亀老山の位置(日本内)
亀老山
プロジェクト 山
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概要 編集

山頂には展望台が1994年に設置された[1]。当時の町役場から島のシンボルづくりを依頼された建築家の隈研吾が、景観を守る「負ける建築」として、削られて平地になっていた山を盛りなおして埋め込む形に設計した[1]。ここからは西及び北に来島海峡や芸予諸島の島々、東に燧灘、また南に今治港・今治市街を望むことができる。従来は山頂までの道路は幅員も狭かったが、1999年の瀬戸内しまなみ海道開通を控えた観光地整備により、道路が改良され、また山頂近くには駐車場も設置されるなど、アクセスは改善され、訪れる人も増えている。瀬戸内海国立公園の区域に含まれる。特に、来島海峡を眼下に望む瀬戸内の夕日の眺望は、観光PR写真等によく用いられる。

北と西には小集落が形成されているが、南と東は来島海峡に接した海岸が続いている。山の各所から弥生土器が出土しており、古代より海上交通の要衝であったことが窺える。中腹には鎌倉時代後期の様式の宝篋印塔があり、村上義弘の墓と伝えられる。

脚注 編集

  1. ^ a b c d 【いいね!探訪記】島のシンボル かくれんぼ朝日新聞』夕刊2022年11月5日3面(2022年11月8日閲覧)