井上愛里沙

日本のバレーボール選手

井上 愛里沙(いのうえ ありさ、1995年5月8日 - )は、日本の女子バレーボール選手。

井上 愛里沙
Arisa Inoue
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1995-05-08) 1995年5月8日(28歳)
出身地 京都府舞鶴市
ラテン文字 Arisa Inoue
身長 178cm
体重 67kg
血液型 O[1]
選手情報
所属 ヴィクトリーナ姫路
背番号 10
愛称 アリサ、ショウマ[2]
ポジション OH
指高 230cm
利き手[1]
スパイク 303cm
ブロック 288cm[1]
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来歴 編集

京都府舞鶴市出身。2003年の頃、友人に誘われてバレーボールを始める[1]。小学6年で身長が170cmを越え、中学は岡山県の強豪就実中学校にバレー留学。

全日本中学校バレーボール選手権大会において、就実中は3年連続3位入賞を果たし、井上は一躍中学バレー界のホープとなった。

就実中卒業後は出身地舞鶴市の西舞鶴高校に進学する。「バレーは中学でやり尽くした感があり、医療の道に進みたかった」と述べている。しかし、2013年度の全日本ジュニア代表にただ一人の高校生として選出され[3]、6月ブルノで開催された第17回世界ジュニア選手権に出場。ウィングスパイカーとして、28年ぶりとなるチーム準優勝に大きく貢献した[4]

2014年4月に筑波大学に進学し[5]、同月日本代表に初選出された[6]

翌月のモントルーバレーマスターズで途中出場ながら12得点(アタック11点、サーブ1点)をあげ、全日本シニア代表デビューを果たした[7]

2015年4月、東京オリンピックの強化指定選手であるTeam COREのメンバーに選出された[8]。同年7月に光州市で行われた第28回ユニバーシアード競技大会(2015/光州)に出場し、銅メダル獲得に貢献した[9]

2017年度、8月は二大会連続出場となる第29回ユニバーシアード競技大会(2017/台北)では主力として活躍し、11大会ぶりの銀メダル獲得に大きく貢献した[10]。大学では、東日本インカレで優勝に貢献し最優秀選手賞を受賞し、全日本インカレでも準優勝に貢献し敢闘選手賞を受賞した。また、両方でベストスコアラー賞に輝いた[11]

2018年1月25日、久光製薬スプリングス(現・久光スプリングス)の内定選手になったと発表された[11]。4月に正式入団。

2019年7月、三大会連続出場となる第30回ユニバーシアード競技大会(2019/ナポリ)では主将に選出され、銅メダルを獲得した[12][13]

2021/22シーズン、令和3年度皇后杯全日本バレーボール選手権大会で優勝に貢献しMVPを受賞[14]2021-22 V.LEAGUE DIVISION1 WOMENでもチームの逆転優勝に貢献し、最高殊勲選手賞(MVP)、ベスト6に輝き、日本記録賞得点王(最多得点:584得点)も受賞した[15][16]。最大の目標としていた2021年開催の東京オリンピック出場がかなわなかったが、それでも自身はやり切ったという気持ちで、現役ラストのつもりで臨んでいたシーズンだった。シーズン終了後も引退の意志があったが、日本代表監督に再任した眞鍋政義から「パリ五輪を目指して欲しい」などとラブコールが送られ、それが現役続行の決断につながったという[17]

2022年6月4日、フランスリーグサン=ラファエルフランス語版は2022/23シーズンに向けて井上が入団すると公式Facebookで投稿した[18]。7月28日、久光スプリングスからも井上の海外移籍が発表された[19][20]

2022年度は、日本代表としてネーションズリーグ世界選手権に出場した[21][22]

2023年4月27日、Vリーグのサイトで移籍希望であることが同日付で公示された[23]。 2022/23シーズン終了後にサン=ラファエルを退団して活動拠点を日本に戻し、以降の5ヶ月間は移籍先未定のまま、日本バレーボール協会所属扱いとなっていた。

2023年9月29日、2023/24シーズンの新規加入(移籍)選手として、ヴィクトリーナ姫路への入団が発表された[24]

人物 編集

  • 愛称の「ショウマ」は中学時代に先輩から「憧磨(ショウマ)」と名付けられたもので、「皆の憧れになるよう自分を磨いて欲しい」という願いが込められている[25]

球歴 編集

所属チーム 編集

受賞歴 編集

個人成績 編集

V.LEAGUEの個人成績は下記の通り(ファイナルステージ、VCup含む)[28]

大会 チーム 出場 アタック バックアタック アタック
決定本数
ブロック サーブ サーブレシーブ 総得点























































V1 2017-18 久光 6 13 42 20 1 47.6 3 1 0 33.3 1.54 1 0.08 14 0 1 0 3 12.5 30 7 8 36.7 20 1 1 22
V1 2018-19 30 29 288 107 8 37.2 15 2 1 13.3 3.69 5 0.17 92 2 8 6 30 17.4 83 34 24 55.4 107 5 10 122
V1 2019-20 6 73 854 314 28 36.8 70 19 8 27.1 4.3 13 0.18 206 3 8 14 61 11.0 260 102 73 53.3 314 13 11 338
V1 2020-21 30 100 1043 366 40 35.1 89 21 5 23.6 3.66 40 0.40 352 5 6 24 99 8.5 255 106 57 52.7 366 40 11 417
V1 2021-22 36 120 1477 573 54 38.8 163 46 7 28.2 4.78 48 0.40 478 3 17 36 166 11.0 236 101 71 57.8 573 48 20 641
通算:5シーズン 126 335 3704 1380 131 37.3 340 89 21 26.2 4.12 107 0.32 1142 13 40 80 359 10.7 864 350 233 54 1380 107 53 1540

脚注 編集

  1. ^ a b c d 「久光スプリングス」『2021-22 V.LEAGUE公式プログラム チームの顔 2021年11月号』、日本文化出版、2021年11月、148頁、ASIN B09HG54WVS 
  2. ^ 井上 愛里沙”. 久光スプリングス. 2022年1月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月30日閲覧。
  3. ^ バボちゃんネット. “JVA、世界ジュニア女子大会の出場12選手を発表”. 2013年6月5日閲覧。
  4. ^ 日本バレーボール協会. “日本は中国に敗れて銀メダル 小島満菜美選手がベストリベロ賞 第17回世界ジュニア女子選手権大会(U-20)”. 2013年7月4日閲覧。
  5. ^ 筑波大学女子バレーボール部. “PLAYER”. 2014年4月17日閲覧。
  6. ^ 日本バレーボール協会. “2014全日本女子”. 2014年4月17日閲覧。
  7. ^ FIVB. “Live score”. 2014年5月29日閲覧。
  8. ^ 日本バレーボール連盟. “Project CORE”. 2015年4月17日閲覧。
  9. ^ 日本バレーボール協会. “第28回ユニバーシアード競技大会(2015/光州)女子バレーボール競技 - 試合結果”. 2015年7月13日閲覧。
  10. ^ 全日本ユニバ女子チーム、11大会ぶりの銀メダル獲得! 第29回ユニバーシアード競技大会(2017/台北) 女子バレーボール競技”. 日本バレーボール協会. 2017年8月29日閲覧。
  11. ^ a b 2018年度入部内定選手のお知らせ”. 久光製薬スプリングス (2018年1月25日). 2022年4月16日閲覧。
  12. ^ 第30回ユニバーシアード競技大会(2019/ナポリ)女子バレーボール競技-日本代表メンバー”. 日本バレーボール協会. 2022年1月11日閲覧。
  13. ^ 第30回ユニバーシアード競技大会(2019/ナポリ)女子バレーボール競技-試合結果”. 日本バレーボール協会. 2022年1月11日閲覧。
  14. ^ 天皇杯・皇后杯 全日本バレーボール選手権大会のツイート”. Twitter (2021年12月21日). 2022年1月8日閲覧。
  15. ^ ★優勝 3季ぶり8度目★ 2021-22 V.LEAGUE DIVISION 1 WOMEN”. 久光スプリングス (2022年4月15日). 2022年4月16日閲覧。
  16. ^ 2021-22 V.LEAGUE DIVISION1 WOMEN 最終順位および個人賞の決定について”. Vリーグ機構 (2022年4月15日). 2022年4月16日閲覧。
  17. ^ “「これで最後...」引退決意も最多得点&MVP獲得 井上愛里沙を現役続行に導いた眞鍋監督の言葉【世界バレー】”. TBS NEWS DIG. (2022年9月23日). https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/160328 2022年9月23日閲覧。 
  18. ^ Saint-Raphaël Var Volley BallのFacebook投稿”. Facebook (2022年6月4日). 2022年6月4日閲覧。
  19. ^ 井上愛里沙選手-海外移籍に関するお知らせ”. 久光スプリングス (2022年7月28日). 2022年7月28日閲覧。
  20. ^ “バレー女子代表・井上愛里沙が海外挑戦 フランスリーグへ移籍「強くなって戻って来られるように」”. スポーツ報知. (2022年7月28日). https://hochi.news/articles/20220728-OHT1T51164.html 2022年7月30日閲覧。 
  21. ^ FIVBバレーボールネーションズリーグ2022”. 日本バレーボール協会. 2022年10月16日閲覧。
  22. ^ 2022女子世界選手権”. 日本バレーボール協会. 2022年10月16日閲覧。
  23. ^ 移籍公示・登録追加リスト”. バレーボール Vリーグ オフィシャルサイト (2023年4月27日). 2023年4月27日閲覧。
  24. ^ 新規加入選手・スタッフのお知らせヴィクトリーナ姫路公式サイト 2023年9月29日
  25. ^ “名前は「アリサ」なのに愛称は「ショウマ」 井上愛里沙とは”. 西日本スポーツ (西日本新聞社). (2022年7月28日). https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/963958/ 2022年7月30日閲覧。 
  26. ^ 京都府 文化環境部 スポーツ振興室・文化政策課. “京都府スポーツ賞 表彰式 バレーボール第17回世界ジュニア女子選手権大会準優勝日本代表チームの井上愛里沙選手”. 2013年8月22日閲覧。
  27. ^ FIVB. “SILVA JUMA HONOURED WITH U23 WORLD CHAMPIONSHIP MVP AWARD”. 2015年8月20日閲覧。
  28. ^ 井上 愛里沙|選手別成績|Vリーグ オフィシャルサイト”. Vリーグ機構. 2022年6月10日閲覧。

参考文献 編集

外部リンク 編集