伊藤 佐喜雄(いとう さきお、1910年8月3日 - 1971年10月17日)は、日本作家

略歴 編集

島根県津和野生まれ。女優の伊沢蘭奢の子。漢方胃腸薬「一等丸」で知られる、島根県津和野の薬屋「伊藤博石堂」の長男として生まれる。大阪高等学校中退。在学中に文芸評論家の保田與重郎を知り師事、『日本浪曼派』、『コギト』の同人となる。

1936年第二回「芥川賞」に「面影」と「花の宴」の2作が候補となる。1943年「花の鼓笛」で第8回池谷信三郎賞を受賞。

戦後は少女小説や、偕成社の児童向け名作文庫の再話、偉人伝などを執筆した。

著書 編集

  • 『花の宴』(ぐろりあ・そさえて) 1939
    のち角川文庫 1955
  • 『美しき名を呼ぶ』(天理時報社、伊藤佐喜雄小説集) 1942
  • 『春の鼓笛』(鬼沢書店) 1942
  • 『不知火日記』(富士書店、文藝世紀叢書) 1942
  • 北条時宗』(淡海堂出版、日本少年歴史文学選) 1943
  • 『生ける験あり』(鬼沢書店) 1943
  • 森鷗外』(大日本雄弁会講談社) 1944
  • 『藤娘』(富国出版社) 1947
  • 『蘇生』(南風書房) 1948
  • 藤村』(惇信堂、新選詩人叢書) 1948
  • 『涙のアルバム』(偕成社) 1949
  • 『姉妹星』(偕成社) 1949
  • 『乙女航路』(偕成社) 1950
  • 『たそがれの聖歌』(偕成社) 1950
  • 『友よ誓わん』(偕成社) 1950
  • 島崎藤村 情熱の文豪』(偕成社、偉人物語文庫) 1951
  • 森鴎外 明治文化の先駆』(偕成社、偉人物語文庫) 1951
  • 与謝野晶子 歌壇の明星』(偕成社、偉人物語文庫) 1952
  • 岡倉天心 東洋の先覚者』(偕成社、偉人物語文庫) 1953
  • 北原白秋 童心の詩人』(偕成社、偉人物語文庫) 1955
  • アンデルセン 世界中で愛されている童話の王さま』(偕成社、児童伝記全集) 1957
  • ベートーベン』(偕成社、児童伝記全集) 1958
  • 宮沢賢治 童話の名作をかいた農村の指導者』(偕成社、児童伝記全集) 1958
  • 石川啄木』(偕成社、児童伝記全集) 1959
  • ミレー』(偕成社、児童伝記全集) 1959
  • 日本浪曼派』(日本浪曼派、潮新書) 1971
  • 『悲しき舞姫 戦乱の世を生きた万寿姫の物語』(偕成社、少女小説シリーズ) 1972
  • 『あわれ天平の少女』(偕成社、少女小説シリーズ) 1972
  • 『面影』(潮出版社) 1972

再話 編集

脚注 編集