冷たい晩餐』(つめたいばんさん、The Dinner)は2017年アメリカ合衆国ドラマ映画。監督はオーレン・ムーヴァーマン、出演はリチャード・ギアスティーヴ・クーガンなど。本作はヘルマン・コッホ英語版2009年に上梓した同名小説英語版を原作としている。

冷たい晩餐
The Dinner
監督 オーレン・ムーヴァーマン
脚本 オーレン・ムーヴァーマン
原作 ヘルマン・コッホ英語版
冷たい晩餐英語版』(イースト・プレス
製作 コッティ・チューブ英語版
ローレンス・イングリー英語版
エディ・ベイスマン
ジュリア・レベデフ
製作総指揮 レオニード・レベデフ
エンジェル・ロペス
オルガ・セグラ
エヴァ・マリア・ダニエルズ
出演者 リチャード・ギア
スティーヴ・クーガン
ローラ・リニー
レベッカ・ホール
音楽 イライジャ・ブルーグマン
撮影 ボビー・ブコウスキー
編集 アレックス・ホール
製作会社 チュブコ・フィルム
コード・レッド
ブラックバード
配給 アメリカ合衆国の旗 ジ・オーチャード英語版
日本の旗 ファントム・フィルム
公開 アメリカ合衆国の旗 2017年5月5日
日本の旗 2018年7月21日
上映時間 120分[1]
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 世界の旗 $2,492,001[2]
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日本では2018年7月から8月にかけて開催された「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2018」で上映された[3]

ストーリー 編集

雪が降る夜、元教師のポール・ローマンとその妻クレア、ポールの兄スタンとその妻ケイトリンの4人は高級レストランを訪れていた。ポールには高すぎる店であったが、上院議員のスタンがその店を予約してくれたのである。スタンは次期首相の座をめぐる競争の真っ只中におり、また、重要法案の審議中で多忙を極めている時期でもあったが、やむを得ずディナーの席を設けることにしたのであった。というのも、マイケル(ポールとクレアの息子)とリック(スタンとケイトリンの息子)がホームレスの女性を暴行して殺してしまったために、その処遇について話し合う必要があったからである。その事件には目撃者がいたため、2人が殺人罪で起訴される可能性はなかった。しかし、傷害致死で立件されることは免れない状況にあった。

4人はどうするかを話し合ったが、議論はこじれる一方で、ついには過去のいざこざを蒸し返して口論になる始末であった。ポールは長らく鬱病に苦しんでいたが、今回の一件が原因で症状がさらに悪化していた。そんなポールにとって、延々と続く口論は耐え難いものであった。ついには耐えきれなくなり、店を後にしたポールだったが、心の中でとんでもない決断を下していた。

キャスト 編集

製作 編集

2013年9月19日、ケイト・ブランシェットが本作で映画監督デビューを果たすと報じられた[4]2015年12月16日、本作の監督はブランシェットではなく、オーレン・ムーヴァーマンが務めることになり、ローラ・リニーに出演オファーが出ていると報じられた[5]2016年1月18日、リチャード・ギア及びスティーヴ・クーガンがキャスト入りすると共に、リニーの出演が正式に決まったとの報道があった[6]。17日、アデペロ・オデュイエが本作に出演することになったと報じられた[7]。19日、チャーリー・プラマーのキャスト入りが発表された[8]。21日、本作の主要撮影ニューヨーク州ドブス・フェリーで始まった[9]。なお、本作の撮影はペンシルベニア州ゲティスバーグでも行われた[10]

公開・マーケティング 編集

2016年5月20日、ジ・オーチャードが本作の全米配給権を獲得したと報じられた[11]。2017年2月10日、本作は第67回ベルリン国際映画祭でプレミア上映された[12]。28日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[13]。4月24日、トライベッカ映画祭で本作の上映が行われた[14]

評価 編集

本作に対する批評家の評価は平凡なものに留まっている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには133件のレビューがあり、批評家支持率は44%、平均点は10点満点で5.39点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『冷たい晩餐』の素晴らしいキャスト陣を以てしても、原作小説にあるウィットと洞察の上っ面をなでるだけの脚本は如何ともし難いようである。」となっている[15]。また、Metacriticには30件のレビューがあり、加重平均値は58/100となっている[16]

出典 編集

  1. ^ 冷たい晩餐”. 映画.com. 2019年3月10日閲覧。
  2. ^ The Dinner (2017)”. The Numbers. 2019年3月10日閲覧。
  3. ^ カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2018”. 2019年3月31日閲覧。
  4. ^ Cate Blanchett Sets Directorial Debut: Adaptation Of Herman Koch Novel ‘The Dinner’”. Deadline.com (2013年9月19日). 2019年3月10日閲覧。
  5. ^ Laura Linney In Talks To Star In Oren Moverman’s ‘The Dinner’”. Deadline.com (2015年12月16日). 2019年3月10日閲覧。
  6. ^ Richard Gere, Steve Coogan, Laura Linney to Star in Oren Moverman’s ‘The Dinner’”. Variety (2016年1月18日). 2019年3月10日閲覧。
  7. ^ Adepero Oduye Joins Cast Of Oren Moverman’s ‘The Dinner’- Berlin”. Deadline.com (2016年1月17日). 2019年3月10日閲覧。
  8. ^ Charlie Plummer Joins Oren Moverman’s ‘The Dinner’ (EXCLUSIVE)”. Variety (2016年1月19日). 2019年3月10日閲覧。
  9. ^ On the Set for 1/22/16: Michael Fassbender Starts Shooting Universal’s ‘The Snowman’, Antonio Banderas Wraps on ‘Security’”. SSN Insider (2016年1月22日). 2019年3月10日閲覧。
  10. ^ Richard Gere films at Gettysburg hotel”. flipsidepa.com (2016年1月29日). 2019年3月10日閲覧。
  11. ^ The Orchard Orders Richard Gere Drama ‘The Dinner’ – Cannes”. Deadline.com (2016年5月20日). 2019年3月10日閲覧。
  12. ^ Berlin Film Festival Unveils First Competition Pics & Berlinale Special Pics”. Deadline.com (2016年12月15日). 2019年3月10日閲覧。
  13. ^ ‘The Dinner’ Trailer: Richard Gere & Steve Coogan “Put It All On The Table””. Deadline.com (2017年2月28日). 2019年3月10日閲覧。
  14. ^ Tribeca Film Festival Unveils 2017 Feature Film Slate (Full List)”. Variety (2017年3月2日). 2019年3月10日閲覧。
  15. ^ The Dinner”. Rotten Tomatoes. 2019年3月10日閲覧。
  16. ^ The Dinner (2017)”. Metacritic. 2019年3月10日閲覧。

外部リンク 編集