南駒ヶ岳

長野県の木曽山脈にある山

南駒ヶ岳(みなみこまがたけ)は、長野県木曽山脈にある標高2,841 m日本二百名山に選定されている。

南駒ヶ岳
赤椰岳から望む南駒ヶ岳
標高 2,841[1] m
所在地 日本の旗 日本
長野県上伊那郡飯島町
木曽郡大桑村
位置 北緯35度42分05秒 東経137度48分39秒 / 北緯35.70139度 東経137.81083度 / 35.70139; 137.81083座標: 北緯35度42分05秒 東経137度48分39秒 / 北緯35.70139度 東経137.81083度 / 35.70139; 137.81083[1]
山系 木曽山脈
南駒ヶ岳の位置(日本内)
南駒ヶ岳
南駒ヶ岳の位置
プロジェクト 山
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概要 編集

南駒ヶ岳は北の空木岳、南は越百山へと続く木曽山脈の主稜線上にある。山頂付近には花崗岩の岩が乱立しており、小さな神社の祠がある。遮るもののない山頂からは360度の展望が得られる。山頂の東側には摺鉢窪カールがあり、摺鉢窪避難小屋が建っている。また、カール下部には山肌が大きく崩れ落ちた百間ナギと呼ばれる箇所があり、現在も崩壊を続けている。森林限界ハイマツ帯には高山植物のお花畑が広がっている。

伊那谷側の山麓の飯島町からは、春になるとカール上部に五人坊主雪形を見ることができ、農作業の時期の目安として古くから利用されてきた。

深田久弥日本百名山を選ぶ際、木曽駒ヶ岳に次ぐ木曽山脈の2つ目の山を南駒ヶ岳と空木岳のいずれにするか最後まで迷ったが、最終的にはわずかに背が高いこと、そして山名の美しさから空木岳を選んだ[2]

近年には南駒ヶ岳で環境省信越自然環境事務所の調べによりライチョウの生息が確認されている。

山名の呼称 編集

古くは浦川岳(奥念丈岳)、越百山、烏帽子岳(仙厓嶺)、今朝澤岳(南駒ヶ岳)、宇津木岳(空木岳)を総称して「南駒ヶ岳」と云った。

登山ルート 編集

木曽山脈縦走ルート 編集

山頂は木曽山脈の主稜線にあり、南北の縦走ルートとなっている。北から南へ、空木岳 - 赤椰岳 - 南駒ヶ岳 - 仙涯嶺 - 越百山の高峰が連なっている。

伊奈川ダムからのルート 編集

山頂から西の延びた尾根に沿った登山道がある。南駒ヶ岳への最短ルートで、伊奈側ダムの先の今朝沢林道のニワトリ小屋橋に登山口がある。

周辺の山小屋 編集

木曽山脈の有人の山小屋は、完全予約制となっている。駒ヶ岳頂上山荘にのみキャンプ指定地がある。

画像 名称 所在地 収容人数 備考
  木曽殿山荘 標高2,490 m地点
木曽殿越の鞍部
100人 小屋西に
義仲の力水
  空木駒峰ヒュッテ 山頂直下の東側 30人 食事提供なし
  摺鉢窪避難小屋 摺鉢窪カール 30人 無人小屋
老朽化のため使用禁止
  越百小屋 福栃山と越百山
との鞍部
20人

周辺の山 編集

 
小秀山から望む木曽山脈
山容 山名 標高[1]
(m)
三角点
等級
南駒ヶ岳からの
方角と距離 (km)
[注釈 1]
備考
  木曽駒ヶ岳 2,956 一等  北 9.8 日本百名山
  空木岳 2,864 二等  北北東 2.0 日本百名山
うつぎだけ
  赤椰岳 2,798  北東 0.7 あかなぎだけ
  南駒ヶ岳 2,841   0 日本二百名山
  仙涯嶺 2,734  南 1.1
  越百山 2,613 三等  南南西 2.6 日本三百名山
こすもやま

関連画像 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 南駒ヶ岳から各々の山までの距離は、登山経路上の距離ではなく、山頂間の直線距離。

出典 編集

  1. ^ a b c 日本の主な山岳標高(長野県)”. 国土地理院. 2012年6月18日閲覧。
  2. ^ 深田久弥『日本百名山』朝日新聞社ISBN 4-02-260871-4, P.279

関連図書 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集