危難の海(きなんのうみ)は、の北東半球に位置する月の海の一つであり、月の表側にある。危機の海(ききのうみ)とも言われる。危難の海はネクタリス代に作られた盆地であり、後期インブリウム代地層が表面を覆っている。表面は黒っぽい洪水玄武岩で覆われている。南西には静かの海がある。

危難の海
危難の海の位置
危難の海の位置
ラテン名 Mare Crisium
英語名 Sea of Crises
直径 418 km
面積 176,000 km2
月面座標 北緯17度00分 東経59度06分 / 北緯17.0度 東経59.1度 / 17.0; 59.1座標: 北緯17度00分 東経59度06分 / 北緯17.0度 東経59.1度 / 17.0; 59.1
月面緯度 北緯17.0°
月面経度 東経59.1°
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地球から見て月の縁付近に位置するため、南北に長く見えるが、実際には東西の方が長い(南北の幅は約400km、東西の幅は約500km)。秤動によって見え方が大きく変わり、月縁に近づくと細長い楕円形、月縁から離れると円形に近く見える。

秤動で見え方が変化する危難の海(右端)

危難の海の周囲には有名な地形が数多くある。危難の海の南東部にはアガルム岬があり、西端にはヤーキスがある。ヤーキスの東にはピカールがあり、ピカールの北西にはパースがある。