吸血髑髏船』(きゅうけつどくろせん)は、1968年に公開された松竹製作の映画作品。

吸血髑髏船
監督 松野宏軌
脚本 下飯坂菊馬
小林久三
製作総指揮 猪股尭
出演者 松岡きっこ
入川保則
西村晃
岡田真澄
小池朝雄
内田朝雄
山本紀彦
谷口香
柳川慶子
内田海丹
桔梗恵二郎
平野稔
高木均
真弓田一夫
建部道子
竜宮城水中バレー団
音楽 西山登
撮影 加藤正幸
編集 太田和夫
配給 松竹
公開 日本の旗 1968年11月9日
上映時間 81分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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併映は監督:二本松嘉瑞、主演:園井啓介の『昆虫大戦争』。

概要 編集

吸血鬼ゴケミドロ』に続く松竹の怪奇特撮映画第2弾[1]。当時はすでにカラーでの製作が全盛となっていたが、本作はモノクロで製作されている[1]

撮影 編集

幽霊船のシーンは、横須賀港で7000トンの船を借り切って撮影された[1]。船内のコウモリはすべて造形物であり、18体造られた[1]

撮影終了後には船のオーナーから内容にクレームが入り、大幅に内容をカットしたために話がズタズタになった。脚本の小林は後年の著書「雨の日の動物園」で、試写を見て無残さに悲鳴をあげたくなる思いだったと記している[要ページ番号]

海中のシーンはよみうりランドの大プールで撮影が行われた[1]。秋ごろの撮影であったため、水中への飛び込みシーンがあった入川保則は、撮影後に高熱を出して寝込んだという[1]

ストーリー 編集

金塊を積んだ貨物船・竜王丸が海賊に襲撃され、乗組員は船医・西里と新妻・依子も含めて一人残らず殺害された。

そして3年後。主犯である5人の悪漢は、山分けした金塊を元手にして別々の人生を送っていた。また、依子の双子の妹・冴子は教会に引き取られ、望月という恋人もできていた。

ある日、漂流する竜王丸を発見した冴子は、船内で依子の亡霊に遭遇する。姉の亡霊に憑依された冴子は、不気味な力で憎むべき悪漢たちへの復讐を開始する。

スタッフ 編集

  • 監督:松野宏軌
  • 脚本:下飯坂菊馬、小林久三
  • 製作:猪股尭
  • 撮影:加藤正幸、赤松隆司
  • 音楽:西山登
  • 美術:森田郷平
  • 編集:太田和夫
  • 録音:小林英男
  • 照明:佐久間丈彦
  • 調音:佐藤広文
  • 協力(特撮監督):川上景司、福田太郎(日本特撮映画株式会社)

キャスト 編集

映像ソフト 編集

2003年4月25日に松竹からニューテレシネデジタルリマスター修復版DVDが発売[2]。同日に『吸血鬼ゴケミドロ』『宇宙大怪獣ギララ』『昆虫大戦争』とセットになったDVD-BOX『S-F CUBE』も発売された[2]。映像特典として岡田眞澄インタビューを、音声特典には樋口真嗣みうらじゅんによるカウチコメンタリーを収録している[2]。『S-F CUBE』にはヴィネットタイプフィギュアも付属する[2]

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f 石井博士ほか『日本特撮・幻想映画全集』勁文社、1997年、180頁。ISBN 4766927060 
  2. ^ a b c d 「DVD & VIDEO Selection」『宇宙船』Vol.106(2003年5月号)、朝日ソノラマ、2003年5月1日、pp.52-53、雑誌コード:01843-05。 

外部リンク 編集