善通寺市

日本の香川県の市

善通寺市(ぜんつうじし)は、香川県中讃にある。香川県の市の中では唯一海に面していない市である。

ぜんつうじし ウィキデータを編集
善通寺市
善通寺
地図
市庁舎位置
善通寺市旗 善通寺市章
善通寺市旗 善通寺市章[1][注 1]
日本の旗 日本
地方 四国地方
都道府県 香川県
市町村コード 37204-8
法人番号 8000020372048 ウィキデータを編集
面積 39.93km2
総人口 30,335[編集]
推計人口、2024年3月1日)
人口密度 760人/km2
隣接自治体 丸亀市三豊市仲多度郡 琴平町多度津町まんのう町
市の木 クスノキ
市の花 キク
善通寺市役所
市長 辻村修
所在地 765-8503
香川県善通寺市文京町二丁目1番1号
北緯34度13分43秒 東経133度47分14秒 / 北緯34.2285度 東経133.78711度 / 34.2285; 133.78711座標: 北緯34度13分43秒 東経133度47分14秒 / 北緯34.2285度 東経133.78711度 / 34.2285; 133.78711
善通寺市役所
善通寺市役所
外部リンク 公式ウェブサイト

善通寺市位置図

― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト

概要 編集

空海が父・佐伯善通を供養するために創建した善通寺門前町である[2]四国八十八箇所の霊場が多く点在し、松山市の8霊場、今治市西条市の6霊場に次ぐ5霊場を持つ。

1896年(明治28年)には大日本帝国陸軍第11師団が置かれ、四国最大の基地を持つ軍都でもあった[2]。跡地の一部に陸上自衛隊の旅団司令部や駐屯地が配置されている[2]太平洋戦争後には基地の跡地の一部に国立施設が立地したほか、善通寺市役所や四国学院大学が立地するなど、公共性の高い施設の用地に転用された[2]

四角スイカが有名である。気候は瀬戸内海式気候に属する。

地理 編集

 
善通寺市中心部周辺の空中写真。
2009年4月29日撮影の3枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

人口 編集

 
善通寺市と全国の年齢別人口分布(2005年) 善通寺市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 善通寺市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

善通寺市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


歴史 編集

 
1945年頃の善通寺町地図
  • 古くは仲村と呼ばれていた。
  • 空海が建立した寺の名(善通寺)からその寺が建つ地も善通寺と呼ばれるようになった。空海はもともとこの地の出身であり、善通というのは彼の父親の法名である。
  • 市内には戦国時代、西讃地域を支配していた香川氏の居城天霧城がある。ただし居館は多度津町にあった。
  • 善通寺市の大部分は旧丸亀藩領である。ただし金蔵寺、原田、木徳、与北は旧高松藩領、碑殿は旧多度津藩領。また善通寺社領も存在した
  • 明治時代陸軍駐屯地が置かれた。

沿革 編集

  • 1954年(昭和29年)3月31日 - 仲多度郡善通寺町与北村吉原村筆岡村竜川村が合併し、善通寺市が誕生。
  • 1954年(昭和29年)10月4日 - 市章を制定する。[3]
  • 1955年(昭和30年)3月10日 - 竜川地区の原田町三分一、原田町下所及び金蔵寺町の一部が丸亀市へ編入され、善通寺市から離脱。
  • 1958年(昭和33年)3月31日 - 仲多度郡象郷村大字下櫛梨の一部を編入。(櫛梨町)
  • 1963年(昭和38年) - 市の花、市の木を制定。
  • 2002年(平成14年) - 「善通寺地区まちづくり総合支援事業」で、平成14年度手づくり郷土賞(地域整備部門)受賞

行政 編集

歴代市長 編集

  • 初代 三好泰三(任期:1954年6月15日 - 1962年5月9日、計2期8年就任)
  • 2代 森村龍彦(任期:1962年5月10日 - 1966年5月9日、計1期4年就任)
  • 3代 平尾勘市(任期:1966年5月10日 - 1990年5月9日、計6期24年就任)
  • 4代 真鍋勝(任期:1990年5月10日 - 1994年5月9日、計1期4年就任)
  • 5代 宮下裕(任期:1994年5月10日 - 2010年5月9日、計4期16年就任)
  • 6代 平岡政典(任期:2010年5月10日 - 2022年5月9日、計3期12年就任、元善通寺市副市長)
  • 7代 辻村修(任期:2022年5月10日 - 現職)[4]

善通寺市議会 編集

市会議員
  • 定数 16人

衆議院 編集

選挙区 議員名 党派名 当選回数 備考
香川県第3区(善通寺市、丸亀市(旧丸亀市域)、三豊市観音寺市仲多度郡 大野敬太郎 自由民主党 4 選挙区

姉妹都市・提携都市 編集

日本国内
日本国外

地域 編集

善通寺地区 編集

善通寺村と呼ばれていた地域。古くは多度郡仲村郷に属していた。
善通寺町(ぜんつうじちょう)
旧名は多度郡仲村郷善通寺村。西部小学校、75番札所総本山善通寺がある。
北は中村と弘田、南は大麻と三豊市の下麻、西は三豊市の下高瀬、東は生野と上吉田に接している。
文京町(ぶんきょうちょう)
南町(みなみまち)
仙遊町(せんゆうちょう)

麻野・櫛梨(南部)地区 編集

生野町、生野本町、大麻町は麻野村と呼ばれていた地域。古くは多度郡生野郷に属していた。
櫛梨町は善通寺市に編入される前は、仲多度郡象郷村の一部であった。
生野町(いかのちょう)
旧名は多度郡生野郷生野村。南部小学校がある。
生野本町(いかのほんまち)
大麻町(おおさちょう)
大麻神社がある。旧名は多度郡生野郷大麻村。
北は生野と善通寺町、南は琴平町、西は大麻山を挟んで三豊市の下麻、東は金倉川を挟んで琴平町の苗田と上櫛梨等に接している。
櫛梨町(くしなしちょう)
旧名、那珂郡櫛無郷下櫛無村。金倉川が流れている。

吉田地区 編集

吉田村と呼ばれていた地域。上吉田、下吉田及び稲木町は、古くは多度郡良田郷に属していた村々である。
西讃府志によると、良田郷の語源は文字通り、この地域に良田が数多くあったことに由来するとのことである。
上吉田町(かみよしだちょう)
旧名、多度郡良田郷上吉田村。
下吉田町(しもよしだちょう)
旧名、多度郡良田郷下吉田村。吉田八幡神社がある。永井を含め、町内各地に出水が複数ある。
稲木町(いなぎちょう)
旧名、多度郡良田郷稲木村。東部小学校、JR金蔵寺駅がある。線路を挟んで東側のホームは金蔵寺町である。
なお、金蔵寺駅の踏切は、金蔵寺国道踏切という名称であるが、
これは、かつては踏切を東西に通る道が、国道11号線であったことに由来する。

与北地区 編集

善通寺市となる前は、仲多度郡与北村と呼ばれていた地域である。
与北町(よぎたちょう)
旧名、那珂郡喜徳郷与北村。金倉川が流れている。与北小学校がある。
北は金蔵寺と木徳等、南は櫛梨とまんのう町の公文等、西は上吉田、東は丸亀市の垂水等に接している。
町の東端には旧金比羅街道(丸亀街道)が通っており、与北の茶堂等の史跡が残っている。

竜川地区 編集

善通寺市となる前は、仲多度郡竜川村と呼ばれていた地域である。
旧竜川村は一度は全て善通寺市となったが、原田町、金蔵寺町の一部は、後に丸亀市へ編入されている。
高松自動車道善通寺インターチェンジは当地にある。また国道11号、319号、県道18号善通寺・府中線、及び県道25号善通寺・多度津線も通っており、交通の要衝となっている。
金蔵寺町(こんぞうじちょう)
旧名、那珂郡金倉郷金蔵寺村。善通寺IC、76番札所金倉寺がある。
町の東端を金倉川が流れている。
原田町(はらだちょう)
旧名、那珂郡喜徳郷原田村。竜川小学校がある。町の西端を金倉川が流れている。
国道319号バイパス周辺には、郊外型の商業施設等が店を並べている。
善通寺IC南側(龍川橋西交差点周辺)には、原田町の飛び地がある。
木徳町(きとくちょう)
旧名、那珂郡喜徳郷木徳村。北と西は原田、西と南は与北、東は丸亀市の三条に接している。
喜徳郷は原田、木徳、三條、與北の四村から成っていた。

筆岡地区 編集

善通寺市となる前は、仲多度郡筆岡村と呼ばれていた地域である。
中村町(なかむらちょう)
旧名、多度郡仲村郷中村。筆岡小学校がある。仲村城跡等の史跡が存在している。
北は多度津町の葛原(かすわら)と三井(みい)、南は善通寺、東は上吉田と下吉田、西は弘田に接している。
弘田町(ひろたちょう)
旧名、多度郡弘田郷弘田村。74番札所甲山寺がある。弘田川が流れている。
北は多度津町の三井(みい)と山階(やましな)、南は善通寺、東は中村、西は吉原に接している。

吉原地区 編集

古くは当地周辺は吉原郷と呼ばれており、善通寺市となる前は、仲多度郡吉原村と呼ばれていた地域である。
吉原町(よしわらちょう)
旧名、多度郡吉原郷吉原村。吉原小学校、72番札所曼荼羅寺、73番札所出釈迦寺がある。
西讃府志によると吉原の語源は、かつては当地周辺は海浜の村で、
植物の葦(ヨシ)が大量に茂っていたことに由来するとのことである。
故に、もともとの読み方は「よしはら」なのであろう。
碑殿町(ひどのちょう)
旧名、多度郡吉原郷碑殿村。西碑殿、東碑殿の二地域から成る。
なお西碑殿、東碑殿は天霧山を隔てて飛び地となっており、町域は繋がっていない。

施設 編集

国の施設 編集

 
陸上自衛隊善通寺駐屯地

国立研究開発法人 編集

医療機関 編集

教育 編集

大学・短期大学 編集

高等学校 編集

中学校 編集

小学校 編集

  • 善通寺市立中央小学校
  • 善通寺市立東部小学校
  • 善通寺市立西部小学校
  • 善通寺市立南部小学校
  • 善通寺市立竜川小学校
  • 善通寺市立与北小学校
  • 善通寺市立筆岡小学校
  • 善通寺市立吉原小学校

幼稚園 編集

※ 市立が8、私立が1。

その他の学校 編集

 
善通寺市・琴平町・多度津町学校給食センター

また、生野町には、善通寺市の他に多度津町琴平町学校給食を製造する「善通寺市・琴平町・多度津町学校給食センター」が運営されている。

交通 編集

鉄道 編集

 
近代化産業遺産に認定されている1889年竣工の善通寺駅

バス 編集

道路 編集

高速道路 編集

  • E11高松自動車道
(3) 善通寺IC

一般国道 編集

県道 編集

船舶 編集

  • 海上に面しておらず、船舶交通は市内にはない。

市外局番 編集

全域が0877(丸亀MA)。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事 編集

 
旧善通寺偕行社
 
善通寺駐屯地資料館 乃木館

四国八十八箇所霊場 編集

 
善通寺

著名な出身者 編集

政治 編集

経済 編集

学術 編集

文化・芸能 編集

スポーツ 編集

歴史上の人物 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 市名の頭文字「ゼ」をデザインしたもの。善通寺の市章善通寺市報(昭和29年9月17日) - 善通寺市

出典 編集

  1. ^ 1954年昭和29年)10月4日制定。善通寺市章制定 - 善通寺市
  2. ^ a b c d e 山口恵一郎 『日本地名辞典 市町村編』 東京堂出版、1980年10月。ISBN 978-4490101355
  3. ^ 『図典 日本の市町村章』p.195
  4. ^ 辻村市長初登庁”. 善通寺市 (2022年5月10日). 2022年5月10日閲覧。
  5. ^ 農研機構について/組織概要”. 農研機構. 2020年2月3日閲覧。
  6. ^ 市民バス(空海号)について | 善通寺市

外部リンク 編集