宝田沙織

日本のサッカー選手

宝田 沙織(たからだ さおり、1999年12月27日 - )は、富山県出身の女子サッカー選手。セレッソ大阪ヤンマーレディース3期生。レスター・シティWFC所属。サッカー日本女子代表。ポジションはフォワードミッドフィルダーディフェンダー

宝田 沙織
名前
カタカナ タカラダ サオリ
ラテン文字 TAKARADA Saori
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1999-12-27) 1999年12月27日(24歳)
出身地 富山県中新川郡立山町
身長 168cm
体重 59kg
選手情報
在籍チーム イングランドの旗 レスター・シティ
ポジション FW / MF / DF
背番号 15
利き足 右足[1]
ユース
2012-2017 セレッソ大阪堺レディース
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2012-2020 日本の旗 セレッソ大阪堺レディース 143 (56)
2021 アメリカ合衆国の旗 ワシントン・スピリット 10 (0)
2022-2023 スウェーデンの旗 リンシェーピングFC 51 (5)
2024- イングランドの旗 レスター・シティ
代表歴2
2019- 日本の旗 日本 21 (1)
1. 国内リーグ戦に限る。2023年12月8日現在。
2. 2023年4月8日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

経歴 編集

富山県中新川郡立山町出身。立山町立立山中央小学校堺市立月州中学校大阪学芸高等学校を経て[2]大阪大谷大学人間社会学部スポーツ健康学科在籍中。

立山中央小学校在学時代に富山市の特定非営利活動法人・ひがしスポーツクラブ活動が運営するジュニアサッカーチームであるFCひがしJr.に入団してサッカーを始める[3]

2011年、小学校6年次に日本サッカー協会(JFA)が主催した『2011 ナショナルトレセンU-12北信越メンバー』にゴールキーパーとして選出された経験があり[4]、また富山県体育協会が行っている『未来のアスリート発掘事業』の第6期生に選抜されている[5]

クラブ 編集

セレッソ大阪堺レディース 編集

2012年、中学校に入学するに際して、地元富山でなく大阪府堺市に開校したJFAアカデミー堺第1期生として入学[6]。アカデミー入学と同時にセレッソ大阪堺レディースに入団して試合に出場するスタイルで鍛錬を重ねる。セレッソ大阪堺レディース入団当初はゴールキーパーをメインにプレーしているが、2012年6月にU-13日本女子選抜チームに選出されてアジアサッカー連盟(AFC)公認大会のAFCガールズトーナメント(中華人民共和国)に出場した際にはゴールキーパーとフィールドプレーヤーの両方で登録されており[7]、大会の第2戦(対台湾女子U-13戦)では背番号1のフィールドプレーヤーとして得点を擧げている[8]

2012年から2014年までJFAが育成年代の女子ゴールキーパー選手を対象に行っていた『スーパー少女プロジェクト』のトレーニングキャンプに選抜され参加した[9][10][11][12]

2015年にU-16日本女子代表に選出された際は、ディフェンダー登録であり、センターバックで試合に出場したこともある。同年にAFC U-16女子選手権2015(中華人民共和国・武漢市)では背番号6のDF登録であった[13]。この時には初戦のウズベキスタン戦と準決勝のタイ王国戦でゴールを擧げている。

2016年、2016 FIFA U-17女子ワールドカップヨルダン)に出場するU-17日本女子代表にミッドフィールダーとして選出される。大会ではグループリーグ初戦のガーナ[14]、第2戦のパラグアイ[15]でそれぞれ得点を擧げるなど主力として活躍し、大会準優勝に寄与した。またこの年はセレッソ大阪堺ではディフェンダー登録ながらなでしこリーグ2部リーグ戦でチーム最多の7得点を擧げ、リーグ通算でも5位となっている[16]

2017年に自チームではフォワード登録に変更され、同時に背番号も「11」に変更された。なでしこリーグ2部では、2位に11点差をつけるダントツの22点を擧げて得点王となった[17]。シーズン通算29試合30得点で終えた。さらにU-19日本女子代表に選出、10月のAFC U-19女子選手権2017(中華人民共和国・南京市)に出場、初戦のベトナム戦でハットトリックを決めるなど[18]チーム最多の5得点を記録。5試合で5得点2アシストの活躍で、日本女子チームは2大会連続優勝に輝いた。

2018年2月、クラブとアマチュア選手契約を締結[19]。5月26日のジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦でなでしこリーグ通算100試合出場を達成した[20]。 8月にフランスで行われた2018 FIFA U-20女子ワールドカップでは、6試合で5得点3アシストと活躍して日本の優勝に貢献した。また、シルバーボール(大会優秀選手)とブロンズブーツ(得点3位)を受賞している。「AFC年間最優秀ユースプレーヤー(女子)賞」を受賞した[21]

2019年、2019 FIFA女子ワールドカップ代表メンバーに選ばれていた植木理子が直前合宿中に怪我のためチームを離脱し、その代役フォワードとして追加招集された[22]。6月10日、初戦のアルゼンチン戦にてなでしこジャパン初出場。

2020年、セレッソではFW、MF、DFで出場し、前後半でポジションを変える試合もあった。また、ベンチメンバーにGKがいない試合では宝田がGKの代役として捉えられた[23]。チームは2年前の最下位から変わって4位になったが、「4位は微妙な気がする。成長したと思うが、勝てるところを落とした試合もあった。そこをなくせば、優勝争いができたと思うので、悔しい思いが強いです。」と話した[24]

ワシントン・スピリット 編集

2021年よりアメリカ合衆国NWSLワシントン・スピリットに移籍[25]。リーグ戦10試合、カップ戦3試合に出場。

リンシェーピングFC 編集

2022年1月6日、スウェーデンダームアルスヴェンスカン(女子1部リーグ)のリンシェーピングFCへの移籍が発表された[26][27]

2023年11月29日、2023シーズン終了をもって退団[28]

レスター・シティ 編集

2023年12月8日、イングランドウィメンズ・スーパーリーグに所属するレスター・シティWFCと2年半の契約に合意した[29][30]。背番号は15[31]

個人成績 編集

クラブ 編集

国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点 出場得点出場得点 出場得点
日本 リーグ戦 リーグ杯 皇后杯 期間通算
2013 セレッソ大阪堺レディース 15 チャレンジ 21 2 - 1 0 22 2
2014 11 21 0 - - 21 0
2015 チャレンジWEST 18 9 - - 18 9
2016 なでしこ2部 14 7 8 3 1 0 23 10
2017 18 22 9 7 2 1 29 30
2018 なでしこ1部 18 4 8 0 2 1 28 5
2019 なでしこ2部 15 10 6 4 0 0 21 14
2020 なでしこ1部 18 2 - 3 0 21 2
アメリカ リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
2021 ワシントン・スピリット 7 NWSL 10 0 3 0 - 13 0
スウェーデン リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
2022 リンシェーピングFC 6 ダームアルスヴェンスカン 25 3 - 3 0 28 3
2023 26 2 - 3 0 29 2
イングランド リーグ戦 リーグ杯 オープン杯 期間通算
2023-24 レスター・シティ 15 WSL 1 0 1 0
通算 日本 1部 36 6 8 0 5 1 49 7
日本 2部 89 41 23 14 4 1 116 56
日本 3部 18 9 - - 18 9
アメリカ 1部 10 0 3 0 - 13 0
スウェーデン 1部 51 5 - 6 0 57 5
イングランド 1部 1 0 1 0
総通算 204 61 35 14 15 2 254 77

代表 編集

出場大会 編集

試合数 編集


日本代表国際Aマッチ
出場得点
2019 3 0
2021 6 1
2022 10 0
2023 2 0
通算 21 1
2023年4月7日現在

ゴール 編集

# 開催日 開催都市 スタジアム 対戦国 結果 監督 大会 出典
1. 2021年6月10日   広島 エディオンスタジアム広島   ウクライナ ○ 8-0 高倉麻子 国際親善試合 [32]

タイトル 編集

クラブ 編集

代表 編集

脚注 編集

  1. ^ 『PlenusなでしこリーグPlenusチャレンジリーグオフィシャルガイドブック2017』ぴあ、2017年、76頁。ISBN 978-4-8356-3249-0 
  2. ^ 表彰伝達 大阪学芸高等学校
  3. ^ 『サッカーU-17女子日本代表 宝田(立山出身)が選出』 北日本新聞スポーツ面 2016年09月11日付
  4. ^ 2011 ナショナルトレセンU-12北信越メンバー (PDF) 日本サッカー協会
  5. ^ 未来のアスリート発掘事業 6期生名簿 (PDF) 富山県体育協会
  6. ^ JFAアカデミー堺 開校式 日本サッカー協会 2012年3月28日
  7. ^ JFAエリートプログラム女子U-13(U-13日本女子選抜)中国遠征〔AFCガールズトーナメント〕 日本サッカー協会
  8. ^ 【U-13日本女子選抜 AFCガールズトーナメント】第2戦試合結果 日本サッカー協会
  9. ^ 芝 ひより選手、宝田沙織選手がスーパー少女プロジェクト トレーニングキャンプメンバーに選出 セレッソ大阪公式サイト 2014年1月22日
  10. ^ レディース 芝選手、山下選手、宝田選手 スーパー少女プロジェクト トレーニングキャンプメンバーに選出”. セレッソ大阪スポーツクラブ. 2021年7月28日閲覧。
  11. ^ レディース 山下 笑選手、宝田 沙織選手「スーパー少女プロジェクト トレーニングキャンプ」メンバーに選出”. セレッソ大阪. 2021年7月28日閲覧。
  12. ^ セレッソ大阪レディース 宝田沙織選手、山下 笑選手「スーパー少女プロジェクト トレーニングキャンプ」のメンバーに選出”. セレッソ大阪. 2021年7月28日閲覧。
  13. ^ U-16日本女子代表〔AFC U-16女子選手権中国2015〕メンバー・スケジュール 日本サッカー協会
  14. ^ U-17日本女子代表、大量5得点で好発進! FIFAU-17女子ワールドカップヨルダン2016 日本サッカー協会
  15. ^ U-17日本女子代表、連勝でグループ首位に FIFA U-17女子ワールドカップ ヨルダン 2016 日本サッカー協会
  16. ^ なでしこリーグ2016 2部得点ランキング なでしこリーグ公式サイト
  17. ^ なでしこリーグ2017 2部得点ランキング なでしこリーグ公式サイト
  18. ^ 宝田のハットトリックなど8-0でベトナムに大勝 U-19女子アジア選手権 サンケイスポーツ 2017年10月17日
  19. ^ セレッソ大阪堺レディース・セレッソ大阪堺ガールズ アマチュア選手契約について』(プレスリリース)セレッソ大阪、2018年2月17日https://www.cerezo.jp/news/2018-02-17-3/2018年2月25日閲覧 
  20. ^ 記録達成について【2018プレナスなでしこリーグ】』(プレスリリース)日本女子サッカーリーグ、2018年6月4日http://www.nadeshikoleague.jp/news/2018/0604_0952.html2018年8月6日閲覧 
  21. ^ セレッソ大阪堺レディース 宝田沙織選手がAFC年間最優秀ユースプレーヤーに選出”. セレッソ大阪. 2021年7月24日閲覧。
  22. ^ 植木理子選手が離脱。宝田沙織選手を迎えて24人で新たな出発 ~FIFA女子ワールドカップフランス2019 日本サッカー協会
  23. ^ セレッソ大阪堺レディース 試合日程・結果”. なでしこリーグ. 2021年7月28日閲覧。
  24. ^ なでしこリーグ1部 第18節 ジェフL戦|試合後の監督・選手コメント”. セレッソ大阪スポーツクラブ. 2021年8月19日閲覧。
  25. ^ "Washington Spirit sign Japanese international Saori Takarada" (Press release) (英語). Washington Spirit. 1 December 2020. 2021年6月19日閲覧
  26. ^ 宝田沙織がスウェーデン1部リーグのリンシェピングに移籍 - サッカー : 日刊スポーツ”. nikkansports.com (2022年1月8日). 2022年2月10日閲覧。
  27. ^ Japansk landslagsspelare till Linköping FC” (スウェーデン語). Linköpings Fotboll Club (2022年1月6日). 2022年2月10日閲覧。
  28. ^ なでしこ宝田沙織がリンシェーピング退団 2季で51試合5G2A記録し、UWCL出場にも貢献”. 超ワールドサッカー! (2023年11月29日). 2023年11月30日閲覧。
  29. ^ Takarada Signs For LCFC Women” (英語). www.lcfc.com (2023年12月8日). 2023年12月8日閲覧。
  30. ^ なでしこDF宝田沙織がレスターに加入!「ずっとイングランドでプレーしたいと思っていた」”. サッカーキング (2023年12月8日). 2023年12月8日閲覧。
  31. ^ なでしこMF宝田沙織がレスターに1年半契約で加入決定! “奇跡の優勝メンバー”岡崎慎司以来2人目の日本人に「ずっとイングランドでプレーしたかった」”. 超ワールドサッカー! (2023年12月8日). 2023年12月8日閲覧。
  32. ^ 国際親善試合”. 公益財団法人日本サッカー協会. 2023年5月17日閲覧。

外部リンク 編集